M3 Proは期待外れ?ベンチマークスコア、M2 Pro比でわずか6%の伸び

AppleEvent M3 Pro
 
最新鋭AppleシリコンであるM3ファミリーの一角、M3 ProベンチマークスコアをYouTuberが公開しました。前世代のM2 Proと比べると、マルチコアスコアの伸び率はわずか6%にとどまっています。M3、M3 Maxのスコアがそれぞれ40%、20%程度の伸びを記録しているのと比べると、小幅な改善にとどまっています。
 

■3行で分かる、この記事のポイント
1. M3 Proのベンチマークスコアが公開された。
2. M2 Proと比べてマルチコアスコアは6%の伸びにとどまる。
3. 高性能コア数、GPUコア数、メモリ帯域幅が影響か。

 

M3 Proのマルチコアスコア、M2 Proからわずか6%の伸び

M3 Proを搭載した14インチMacBook Proで測定したGeekbench 6のベンチマークスコアを、YouTubeチャンネルMax Techの共同主催者であるVadim Yuryev氏(@VadimYuryev)がXに投稿しました。
 


 
ベンチマークスコアは、シングルコアが3,035、マルチコアが15,173で、M2 Proと比較したスコアの伸び幅は、シングルコアで14%、マルチコアでは6%にとどまっています
 
最新鋭の3nmプロセスルールで製造されたM3 Proですが、5nmプロセスルールで製造されたM2 Proと比べた性能の伸びはわずかです。
 

シングルコア
スコア
マルチコア
スコア
M3 Pro 3,035 15,173
M2 Pro 2,649 14,256
前世代比伸び率 約14% 約6%

高性能コア数、GPUコア数、メモリ帯域幅が影響か

M3 Proのベンチマークスコアの伸びが小幅にとどまる原因は、高性能コアの数、GPUコアの数、メモリ帯域幅の小ささにあるとみられます。
 
M3 ProもM2 Proも、12コアCPUを搭載していますが、M2 Proでは高性能コアが8コア+高効率コアが4コアなのに対して、M3 Proでは高性能コアが6コア+高効率コア6コアと、高性能コアの数が減っていることが影響したとみられます。
 
M2 Proは19コアGPUを搭載するのに対して、M3 Proは18コアと1コア減少しています。
 
また、M3 Proのメモリ帯域幅は150GB/sで、M2 Proの200GB/sよりも小さくなっています。
 
AppleEvent M3 Pro
 

M3とM3 Maxのベンチマークスコアも判明済み

M3ファミリーのGeekbench 6のベンチマークスコアは、すでにM3M3 Maxのものが報告されています。
 
負荷のかかるタスクの処理性能に影響するマルチコアスコアの、前世代からの伸び率を比較すると、M3 MaxはM2 Maxよりも約40%、M3はM2よりも約23%伸びており、M3 Proの伸びの小ささが目立ちます。
 
M3 MaxとM2 Maxの比較
 

シングルコア
スコア
マルチコア
スコア
M3 Max 3,151 20,889
M2 Max 2,803 14,809
前世代比伸び率 約12% 約41%

 
M3とM2の比較
 

シングルコア
スコア
マルチコア
スコア
M3 3,076 11,863
M2 2,590 9,646
前世代比伸び率 約20% 約23%

 
 
Source:Vadim Yuryev/X, MacRumors
(hato)


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