iPhoneおよびApple Watch、その他のデバイスで利用可能な緊急通報サービスについて、実際に緊急事態だったものと、誤って通報されたものの件数を台湾メディア経済日報が報じました。
経済日報は、ある消防局ではユーザーが緊急事態に陥ったことに伴う通報はわずか約4.5%で、残りは誤った通報だったと報告しています。
■3行で分かる、この記事のポイント
1. iPhoneおよびApple Watch、その他のデバイスからの緊急通報の実態が明らかになった。
2. 消防局により、畑を耕している際に無意識で発信されるなど、誤って発信された通報が95%以上もあった。
3. 緊急通報サービス自体に改善すべき課題が多いと指摘。
台湾の消防局、緊急通報サービスの課題を報告
2023年1月〜10月に行われたiPhoneおよびApple Watch、その他のウエアラブルデバイスからの緊急通報について、新竹市、台中市、桃園市の各消防局への通報実態を経済日報が報告しました。
デバイスに加わった振動で、ユーザーが知らない間に通報
新竹市消防局が受信したiPhone、Apple Watch、その他のデバイスからの緊急通報の件数は約1,300件で、救急車の出動が必要(実際に緊急事態だった)だったのはわずか6件でした。
通報のほとんどが誤報だったことについて新竹市消防局は、「バイクに乗車している際の振動」「ソファーにスマートフォンを投げた」などが原因だったと指摘しています。
その中には、緊急通報に基づき救急隊が現場に向かったところ、農作業で畑を耕している際の手の動きで誤って発信されたケースがあったようです。
集合住宅では、緊急通報が行われた位置の特定が困難
台中市消防局が受信した緊急通報の件数は約154件で、救急車の出動が必要だったのは47件でした。
台中市消防局は、緊急通報に音声で呼びかけてもユーザーが応答しなかったことから同時に送信された位置情報に基づき救急隊が出動したにも関わらずユーザーが特定できなかったケースがあったこと、集合住宅などの場合は特定が更に困難だったと報告しています。
無効な通報への対応により必要な出動が遅れる恐れ
桃園市消防局が受信したiPhone、Apple Watch、その他のデバイスからの緊急通報の件数は71件で、救急車の出動が必要だったのは51件でした。
桃園市消防局は、緊急通報サービスを提供している企業は消防局と事前協議することもなくサービスを開始したことから、救助の優先順位が考慮されておらず、無効な通報への対応により必要がなかった救急隊の出動が行われたなど、改善すべき点は多いと指摘しています。
Source:経済日報
Photo:Apple
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- Original:https://iphone-mania.jp/news-559438/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania
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