最後は自分で仕上げるハンドナイフで台湾原住民族の狩猟文化に思いを馳せる

機能美に秀でたフォルムと金属製品ならではの重量感を備えたナイフは、アウトドアの必携アイテムというだけでなく、刀剣類と同様に手にして眺めていられるコレクターアイテムとしての魅力があります。

クラウドファンディングサイト・Kibidangoにて販売中の「Mamangan(ママナン)」(8380円~ 11月12日現在)は、アウトドアシーンや日常生活で便利に使える軽量小型のハンドナイフ。刃を自分で研ぎ、縄を編み込んで持ち手に仕上げるなどの作業を行うことで、台湾原住民族に伝わる狩猟精神と文化に触れられる体験型アイテムの側面も有しています。

台湾原住民のブヌン族は、熟練した猟師を「mamangan tu bunun(ママナン・トゥ・ブヌン)」=“鋭い刃を持つ男”と呼ぶそうです。猟師たちは森に入る前にナイフを研ぎ、縄を結んで精神を集中させ、猟場に入ったときに周囲の草や木々をより敏感に感じ取れるようにするのだとか。

また、部族の年長者が成人を迎えた若者に期待と祝福の継承としてナイフを贈り、狩りのときと同様に自分で刃を研ぎ、持ち手部分に蔓や縄を編み込ませるという通過儀礼があるなど、独自の狩猟文化を持つブヌン族にとって、ナイフは非常に重要な存在となっています。

「Mamangan」は、そんなブヌン族の狩猟文化と精神を体験できるナイフキットです。完成後はアウトドアシーンや日常用の小型ナイフとして便利に使うことができます。セット内容は全長約15.4cmのステンレス鋼ブレード、アッシュ材を使った木製シース(鞘)、研ぎ石、持ち手を作るアメリカ製パラコードが2本。

ステンレス鋼ブレードは、ブヌン式カーブと10度の角度が付けられた独自の形状で、最適な持ちやすさを実現。研ぎ石が付属していて、刃先を研ぐことで切れ味を出せるようになっています。またブレードは水に浸しても錆びない特殊な高硬度熱処理が施されています。手持ち部分には計3つの穴があり、ここにパラコードを通して編み込んでいくことで柄を形成できるようになっています。

シース(鞘)はブレードの刃先部分の形に合うように彫られていて、シース本体にパラコードを巻くことでブレードを固定。ペイントやエングレービングを施して自分だけのデザインに加工もできますよ

無心になってブレードを研ぎ、パラコードを丁寧に編み込んでいくという作業をこなす静かな時間が、ナイフに実用性を持たせるとともにブナン族の狩猟文化とスピリッツへの邂逅にも導いてくれるなど、他にはないDIY体験を楽しむことができる「Mamangan」。まさに自分だけのオリジナルナイフですね。

>> Kibidango

<文/&GP>

 

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