【2023年注目シューズ総まとめ5】
スニーカーの快適性を語る上で重要な機能とは何だろうか。履き心地の要となるクッション性はもちろん必須だが、次点を挙げるのであれば“防水透湿性”を推したい。雨や雪などでアッパーの表面がたとえ濡れたとしても、内側を常にドライにキープできれば快適に過ごすことが叶う。
とはいえ、防水透湿素材と一言で括れども多種多様。各社がこぞって独自の防水透湿素材を開発している中で、誰もが業界のパイオニアとして認めるのがゴアテックス。そこで今回は、“ゴアテックス素材搭載のスニーカー”をテーマとする。どれも機能面はハイエンドだが、平均価格帯は2万円前後と案外お手頃。まずは一読あれ。
1. 黒を基調とするモダンな配色にゴアテックスの機能性が頼りになる
New Balance(ニューバランス)
「MT580RGR」(2万7500円)
トップバッターを飾るのは、コンフォタブルな履き心地を武器に幅広い世代から支持を集めているNew Balance(ニューバランス)だ。
ここでは、第一次ハイテクスニーカーブームの最盛期であった1996年に、トレイルランニングシューズの先駆として登場した「580」の最新バリエーションに照準を定める。2022年にトゥ部分が細めのSL-1ラストに変更され、モダンなシルエットで復活を遂げた同モデル。
あらゆるシーンで優れたグリップを発揮するビブラムソールや、安定性をもたらすロールバーといった機能により生み出される抜群の履き心地はそのまま。
その上で、防水透湿技術の先達として圧倒的シェアを誇るゴアテックスファブリックを搭載し、全天候対応モデルへとアップデートを遂げた。
スペック自体は本格的なアウトドアシーンにも十分通用するものだが、モダンで落ち着きのあるブラック×グレーの配色はタウンユースにもよく似合う。大人の着こなしの新たな一手となるだろう。
>> New Balance
2. ローテクの永世定番を現代的な履き心地にアップグレード
CONVERSE(コンバース)
「オールスター アール ゴアテックス RB HI」(2万2000円)
ゴアテックス搭載モデルと聞くと、ハイテク系シューズが即座に思い浮かぶが、ローテクシューズにゴアテックスを搭載して機能性をアップグレードさせる、という方向性も今や珍しい話ではない。
CONVERSE(コンバース)の永世定番である「オールスター」に、“リアクト、リサイクル、リファイン”という3つの要素を備えた次世代モデルをアレンジした本作は、そのグッドサンプルと言って差し支えないだろう。
シュータン部分に、ストレッチ性のあるゴアテックス素材をあしらうことで、タフに動き回ろうとも心地良いフィット感をキープ。アッパーとソールをダックブーツから着想を得たラバーパーツで繋ぐことにより、防水耐久性が引き上げられ、ぬかるみなどの不整地での踏破性も向上。
アッパー同色のシューレースやアンクルパッチも、古き良き時代のアウトドアムードを高める一因となっている。よりラギッドな雰囲気が欲しければ、付属のブラック丸紐に交換するのも一興だ。ブーツライクな雰囲気が、アウトドアのフィールドによく映える。
>> CONVERSE
3. サロモンのトレイルランニングの知見が詰まった第9世代モデル
Salomon(サロモン)
「XA プロ 3D V9 ゴアテックス」(2万2000円)
近年、ファッションシーンでもフォロワーを獲得しているSalomon(サロモン)だが、その真価はアウトドアアクティビティでこそ発揮される。
この「XA プロ 3D V9 ゴアテックス」は、2002年に誕生したアウトドアシューズの代表作「XA プロ」の第9世代。安定性、耐久性、サポート力など過酷な場面に必要となる機能を継承しつつ、履き心地と耐久性を改善し、アシンメトリックなデザインでアップデート。
さらに、優れた耐候性を持つゴアテックス メンブレンを採用し、より高い汎用性を実装させた。
アウトソールは、過去作のパターンを組み合わせたラグパターンに最適化。オールテレイン コンタグリップと組み合わせることで、あらゆる状態の路面で高レベルの耐久性と安定性が味わえる。
また、ミッドソールとの間にファイバーグラスで強化された薄型軽量の3D アドバンスド シャーシを配置することで、モーションコントロールとパワー伝達を最適化し、正確かつ安定したライド感を実現。まさにサロモンの知見が詰まった一足といえる。
>> Salomon
4. デイリーとアウトドアの両シーンで活躍する二刀流シューズ
MIZUNO(ミズノ)
「ウエーブエボーク GTX」(1万6500円)
ゴアテックスの恩恵を受けてみたいけれど、その実力を発揮するようなシチュエーションに遭遇する機会がなさそう…なんて人にうってつけなのが本モデル。
ウォーキングシューズにカテゴライズされるので、普段使いの中で存分にゴアテックスの機能性を味わえるだろう。
しかも「2022年度グッドデザイン賞」を受賞しているだけあり、シューズ開発で培った、あらゆる環境下で着用するための諸機能を搭載しつつ、ファッションアイテムとしての汎用性も有している。
気になる諸機能は、ソールの波形構造によりクッション性と安定性を両立させるミズノウエーブを筆頭に、防水透湿技術の先駆者であるゴアテックス、さらに従来のものに比べて濡れた路面でのグリップ性能が向上した独自のアウトソール素材・ダブルグリップ、そしてソフトな接地感を実現するために軟らかさを追い求めたミッドソール素材・U4icX…と十分すぎるスペックを誇る。
>> MIZUNO
5. 世界累計2800万人以上を支え、なお進化し続ける金看板
MERRELL(メレル)
「モアブ 3 シンセティック ゴアテックス」(1万8700円)
世界累計2800万人以上の足下を支え、いまだ進化を続ける MERRELL(メレル)ハイキングシューズの金看板「モアブ」シリーズ。
あらゆるフィールドに対応する優れた機能性と唯一無二の履き心地を実現させた最新作が、この「モアブ3」だ。
通気性を確保し、軽量化を兼ねるシンセティックレザー&メッシュのコンビネーションアッパーには、透湿性と防水性に優れた全天候対応のゴアテックス メンブレンを搭載し、雨天時においても変わることなくコンフォート性をキープ。
ツーリングにはクッション性と安定性に優れ、弾発性を向上させた軽量EVAフォームを選択。歩行時にカカト部分の衝撃を吸収し、疲労軽減を促進させるクッションシステムとともに、外からは見えない部分にまで光る技術力。
ビブラム社製のアウトソールも形状を刷新し、グリップ力と耐久性にさらに磨きをかけている。サステナブルを体現するため随所にリサイクル素材を採用している点も、時流に沿ったアップデートといえるのではないだろうか。
>> MERRELL
* * *
防水透湿素材のパイオニアとして、業界トップシェアを誇る絶対王者ゴアテックス。今回取り挙げた5つのモデルをご覧いただければ一目瞭然だが、それぞれのパートナーブランドが、そのまま圧倒的な信頼度の高さを物語っている。
また今回のモデルセレクトでは、機能性のみならずデザイン性にも重点を置いた。ゆえに、そのどれもが普段の着こなしに取り入れやすく、間違いなくデイリーユースに適応する。先述のように平均2万円台の、こなれたプライスの援護射撃もありがたい限り。“雨ニも負ケズ雪ニモ負ケヌ”そんなスニーカーをお探しならば、まずはゴアテックスのタグをチェックするところから。
<文/TOMMY スタイリング/添田和宏>
TOMMY|メンズファッション誌を中心に、ファッションやアイドル、ホビーなどの記事を執筆するライター/編集者。プライベートでは漫画、アニメ、特撮、オカルト、ストリート&駄カルチャー全般を愛する。Twitter
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