米国EVスタートアップ“Fisker”、4度目となる2023年の生産目標を引き下げ。その理由とは?

アメリカ・カリフォルニアに本拠を置くEV(電気自動車)のスタートアップ企業「Fisker(フィスカー)」は、2023年度で4度目となる生産目標の引き下げを実施した。

電動SUV「オーシャン」を提供するFisker

Fiskerは 2016年に設立されたアメリカのEV(電気自動車)メーカーである。同社は、持続可能な車両を作成することを目指しており、電動SUV「オーシャン」といった電気自動車を提供している。「オーシャン」は最大約360マイルの航続距離を誇る持続可能な車両だという。

2023年発表の生産目標から2万台以上削減

同社は、2023年の生産車両数は約10,000台だと見込んでいる。しかし、2023年11月に20,000〜23,000台から13,000〜17,000台に引き下げられたばかりであるため、1カ月も経たないうちにさらなる引き下げが行われている状況だ。

その結果、生産目標は、1年前にFiskerが打ち出した強気な生産目標のわずか4分の1にすぎないものとなった。同社は2022年11月、米国と欧州での需要が強いという理由で、2023年末までに電動SUV「オーシャン」を42,400台を生産する計画だと発表していた。

引き下げの理由は“3億ドルの運転資金の確保”

Fiskerは、生産目標を減らした理由として、納入の増加に苦労していることや、サプライヤーの短期的な生産能力の制約などを挙げている。また、生産目標を引き下げることで、約3億ドルの運転資金に回す資金を確保することも目的としているとのことである。

米国と欧州での物流を改善するために

会長兼最高経営責任者(CEO)のHenrik Fisker氏によると、今回の生産目標の引き下げは米国と欧州での物流を改善するための新たな戦略を立ち上げ、初期の物流上のハードルを克服するのに役立った、と述べた。

Henrik Fisker氏はそれらの課題が具体的に何なのかについては詳しく説明しなかったが、戦略には配送を迅速化するために輸送物流会社を追加し、予約者への対応を強化し、小売、配送、サービス専用の施設をさらに開設することが含まれているようだ。

さらに同社は米国、カナダ、欧州でもリースプログラムを開始すると述べたが、いつ開始されるかについては詳細を明らかにしなかった。

執行副社長などの役員の採用も発表

Henrik Fisker氏はまた、雇用に関する最新情報を公開。重要な点として挙げられるのは、新たにDan Quirk氏を財務および会計担当の新しい執行副社長に任命したことである。この採用は、同社が2人の最高会計責任者を立て続けに失い、証券取引委員会への四半期決算報告書の提出が遅れたことを受けて行われたものであった。

その他の採用には、財務およびコントローラー運用担当副社長としてAxel Buhr氏、エレクトリカルエンジニアリング担当および上級副社長としてRam Iyer氏、そして同社が納入を開始しようとしているカナダのカントリーマネージャーとしてWolfgang Hoffmann氏が含まれる。

参考・引用元:
TechCrunch
Fisker

(文・よし @yoshibizcom


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