ALLEN Career InstituteがEdTechスタートアップDoubtnutを1,000万米ドルで買収

インドの大手eラーニング企業ALLEN Career Institute(ALLEN)が、EdTechスタートアップ企業のDoubtnutを買収したことが2023年12月に報じられた。詳細は明らかとされていないが、取引額は1,000万米ドルと推定されている。これにより、ALLENはオンライン教育を提供する企業としての存在感を、より強化するだろう。

53都市に展開するALLEN Career Institute

ALLEN Career Institute公式サイトより引用

ALLEN Career Instituteは、1988年にRajesh Maheshwari氏によって設立され、インド国内でも大手のeラーニング企業の一つとして知られている。本社をコタに構え、NEETやAIIMS、JEE Main、JEE Advancedなどの入学試験に対する高品質な指導を提供してきた。現在、53都市に200以上の教室センターを展開し、2,800万人以上の生徒に教育を提供している。

オンライン教育プラットフォーム「Doubtnut」

Doubtnutは、2016年にTanushree Nagori氏とAditya Shankar氏によって設立されたオンライン教育プラットフォームだ。AIを活用して、生徒の質問に迅速かつ効果的に回答する。生徒が問題の画像をアップロードすることで解答が提供され、時には音声やビデオによる回答例が提示される。

この利便性がDoubtnutの優れた特長となっており、月に約3,200万人の学生に利用されているという。今回の買収によって、より多くの学生が利用するようになるだろう。

オンラインの強化策、どう出るか

ALLEN Digital公式サイトより引用

ALLEN Career InstituteのCEO、Nitin Kukreja氏は、「疑問点をタイムリーかつ効果的に解決することは、教育に置ける消費者の中心的なニーズだ。Doubtnutのプラットフォームにより、学生の学習体験を大幅に向上させることができる。また、ALLENの高品質なサービスをより多くの人に提供できることを喜ばしく思っている」と述べた。

インドのeラーニング業界では、オンラインとオフライン、いずれかを強化する施策が近年報道されている。例えばVedantuはインド全土に30か所以上の教育施設を開設すると発表した。

また、Cuemathも2024年内にオフラインの学習センターの開設する見通しだ。そのような潮流の中で、ALLENはオンラインでの教育を重視する舵取りを切った。苦境と言われるインドEdTech市場でこの戦略がどのような展開をもたらすだろうか。

参考・引用元:
ALLEN Career Institute
Doubtnut

(文・山田)


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