アフリカのデジタル決済市場は、まだまだ発展途上であり、高いポテンシャルを秘めている。特に、未銀行化されている地域や、伝統的な決済手段に依存している地域では、デジタル化の必要性が高まっているという。
そんななか、アフリカの決済市場に革新をもたらしているのが、南アフリカのフィンテック企業であるYocoだ。
同社は小規模ビジネスを対象としたデジタル決済サービスに特化し、地域経済のデジタル化に大きく貢献している。
アフリカのデジタル決済プロバイダー“Yoco”
2015年に設立されたYocoは、短期間でアフリカ最大のデジタル決済プロバイダーに成長。小売業者向けPOSアプリケーションや、即時に現金を確保する運転資金プロダクトなど、多様な製品を提供している。また、会計ソフトウェアのXero、POSプロバイダーのVend、iKentooとのパートナーシップを通じて、統合されたビジネスソリューションを実現した。
次世代カード機で支払いがもっと楽に
Yocoは、中小企業向けスタンドアロンのカード機「Yoco Neo Touch」をはじめ、「Yoco Khumo」「Yoco Khumo Print」などの次世代カード機を提供している。
なかでも新製品のYoco Neo Touchは、手のひらに収まるコンパクトさを備えながらも、カードをすぐに読み込んで3秒以内に支払いを完了するというスペックを誇る。
無制限の4Gデータが付属しているため、停電時も安心だ。カウンタートップ充電スタンドも付いており、1回の充電で最大400件のトランザクションを実行できる。
無料のPOSレジアプリで業務効率をUP
Yocoはカード機だけでなく、POSレジアプリも提供している。同アプリは完全無料。利用者である店舗は、タブレットにアプリをダウンロードして製品カタログ・スタッフ情報を設定するだけで、利用を開始できる。
アプリの利用が想定される店舗は、飲食店や小売店など。飲食店では、メニューをアプリにアップロードしてより早く注文を受けたり、テーブル・カウンターで支払いを受け取ったりすることが可能。
小売店では、顧客への返金、サイズ・色ごとの在庫調整、在庫の追跡などに役立つという。そのほか、請求書の発行や支払いリンクの送信などの機能も搭載している。
アフリカの決済業界に新しい風を吹き込む
2019年、Yocoは10億ドルを超えるカード決済を処理するという大きなマイルストーンを達成した。これは同社の急激な成長の証である。同社の加盟店は80,000を超えており、南アフリカの中小企業向けカード決済ソリューションの大手プロバイダーとしての地位を築いた。
アフリカの決済業界に新しい風を吹き込み、地域経済のデジタル化を促進するYocoの今後の活躍から目が離せない。
参考・引用元:Yoco 公式サイト
文・Alley(有吉隆浩)
- Original:https://techable.jp/archives/225331
- Source:Techable(テッカブル) -海外テックニュースメディア
- Author:Haruka Isobe
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