Apple Watch Xの新機能にも悪影響!?血中酸素ウェルネス削除だけで済まない

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Apple Watchで利用可能な血中酸素ウェルネスの基礎技術となる血中酸素濃度測定センサー技術がMasimoの特許を侵害していると争っている件に関し、米国ではApple Watch Ultra 2とApple Watch Series 9で血中酸素ウェルネスを無効化しました。
 
しかし、この一件はこれだけに留まらず、今秋発売されるであろうApple Watch Xに搭載される新しいヘルスケア機能にも悪影響を与える可能性があります。

■3行で分かる、この記事のポイント
1. 血中酸素ウェルネスがこのまま有効化できない場合、Apple Watch Xに搭載されると噂の睡眠時無呼吸症候群検出機能に悪影響がおよぶ可能性がある。
2. 睡眠時無呼吸症候群を検出するための要素の1つとして、血中酸素ウェルネスを活用することが予想される。
3. 特許紛争が解決されなければ、米国のみもしくは世界的に睡眠時無呼吸症候群が提供されないことが懸念される。

睡眠時無呼吸症候群検出にも有用な血中酸素ウェルネス

Apple Watch Xには、新しいヘルスケア機能として血圧測定と睡眠時無呼吸症候群検出機能が搭載されると噂されています。
 
このうち、睡眠時無呼吸症候群を検出するには睡眠時の呼吸数などに加え血中酸素濃度測定も有用であるにもかかわらず、今回の特許紛争の行方次第ではそれを搭載できない可能性があります。
 
睡眠時無呼吸症候群の診断の1つとして、無呼吸状態が続いた場合の血中酸素飽和度(SpO2)低下をパルスオキシメーターを用いて検査します。
 
Sleep Apnea SpO2_1200
 
Appleを訴えているMasimoはまさに、パルスオキシメーターの基幹技術である血中酸素飽和度測定に関する多数の特許を保有しています。
 
Appleが開発している睡眠時無呼吸症候群検出機能がどのような仕組みになるかは不明ですが、指標として呼吸数測定機能に加え血中酸素ウェルネスを利用している可能性は高いでしょう。
 
そのため、血中酸素ウェルネスがここまま有効化できない場合、米国では睡眠時無呼吸症候群検出機能も提供できないことが可能性として挙がってきます。
 
この懸念を、Bloombergのマーク・ガーマン記者も示しています。
 
 
Photo:Hindawi, Apple(画像内テキスト:iPhone Mania)
(FT729)


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