【趣味な大人のベストバイギア】
いざ動画編集をし始めたら、動作が遅い、画面がカクつく、という悩みにぶつかることも。扱う映像素材とPCのスペックが見合えば作業が快適になるので、自分にあったPCを選んで楽しく動画を編集しよう。
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動画編集用PCを選ぶにあたり、まず検討しておきたいのは映像素材のサイズと予算だ。
「ざっくり言えばスマホカメラの素材か、一眼レフなどで撮影した素材か。素材のサイズによって必要なPCのスペックが変わります。大は小を兼ねると言いたいところですが、スペックが大きくなるほど高額になるので、最適なものを選ぶのが良いでしょう」
そう話すのはビックカメラの末藤さん。重視したいスペックの他にも選び方のポイントを教えてくれた。
「映像重視ならディスプレイもチェックしましょう。有機ELはコントラスト差が出て色味を確認しやすいです。グレアパネルは色が綺麗に見えますが、長時間作業で目が疲れるならノングレアが良いでしょう。グレアパネルに作業時だけ非光沢のフィルターをかけるというのも手。また、動画編集作業は発熱しやすいので、排熱・冷却システムがあると良いでしょう。熱の蓄積を防ぐことで作業性能を維持します」
PCコーナー主任。家電製品アドバイザー(AV)と、昨年から導入したスペシャリストの証「ビックカメラマイスター(PC)」を有しており、PC周辺機器にも精通する
▼この3つはマストでチェック
1. CPU
シンプルな編集ならインテルCorei5やAMD Ryzen5 5500、しっかり編集するならインテルCore i7やAMD Ryzen7 5700X以上が理想
2. メモリ
スムーズに作業するために重要なのがメモリ。フルHDで編集するなら16GBは欲しいところ。4K動画なら32GB以上あると安心だ
3. GPU
なめらかに映像表現やスピーディな処理のためにはGPUは必要。高画質の映像を編集するなら、CPU搭載GPUではなく外部GPUが◎
<スペック十分>
1. 場所を選ばずに超美麗画質で編集作業
NEC
「LAVIE NEXTREME Infinity(PC-XF950GAB)」(25万9250円)
一般的な動画編集には十分なスペックです。コントラスト差がハッキリした画面で、映像の美しさが際立つので、色味重視の人にオススメ(末藤さん)
世界観や色調を重視した映像編集時に心強い、16型有機EL(WQUXGA)。「Core i7-13700H」と「ArcA570M グラフィックス」の相乗効果で、重い素材もスムーズに処理ができる。高負荷時の温度上昇を防ぐ冷却システムを搭載し、快適な作業を追求している。
<SPEC>
●OS:Windows 11 Home 64ビット
●CPU:インテルCore i7-13700H 14コア
●GPU :インテル Arc A570Mグラフィックス 16GB (専用メモリ約8GB)
●メモリ:16GB
●ストレージ:約1TB(SSD)
●無線LAN:Wi-Fi6E
●ディスプレイ:16型有機EL(WQUXGA)
●バッテリー:約9.7時間
●サイズ:359.8×19.9~30.9×254.1mm
●重量:約2.5kg
<超ハイスペック>
2. ノートPCの最上級レベル!超パワフル×大容量メモリのプロ仕様
ASUS
「ProArt Studiobook 16 OLED(H7604JI-MY092XS)」(49万9800円)
ドルビービジョンとドルビーアトモスの認証を取得し、映像も音質も抜群。放熱性も非常に高く、高パフォーマンスを維持します(末藤さん)
「Core i9-13980HX」と「NVIDIA GeForce RTX4070」を搭載した、プロクリエイター向けの高性能PC。16インチ3.2K、16:10の有機ELディスプレイが鮮やかで忠実な色を実現。別売の「ASUS Pen 2.0」を使えば、タッチパッドをペンタブレットのように使用できる。
<SPEC>
●OS :Windows 11 Pro 64ビット
●CPU:インテル Core i9-13980HX 8~14コア
●GPU:NVIDIA GeForce RTX 4070 LaptopGPU 8GB
●メモリ:32GB
●ストレージ:約1TB(SSD)
●無線LAN:Wi-Fi 6E
●ディスプレイ:16型 OLED(有機EL)
●バッテリー:約7.3時間
●サイズ:356㎜×21.9~24.8㎜×271㎜
●重量:約2.46kg
<超ハイスペック>
3. ゲーム実況にも対応するハイパフォーマンスPC
レノボ・ジャパン
「Lenovo Legion Tower 7i Gen8(90V70044JM)」(55万円)
作業のモチベーションが上がる、ネオンが輝くスタイリッシュなデザインが人気です。モニターを2つ以上使いたい方にオススメです(末藤さん)
編集作業や配信も行う方にオススメのゲーミングPC。「NVIDIA GeForce RTX 4080」を搭載し、高速なパフォーマンスとグラフィックの向上を実現。よりリアリティあふれる映像表現が可能に。メモリは32GBと大容量なので、高画質な映像の編集もスムーズにこなせる。
<SPEC>
●OS:Windows 11 Home 64ビット
●CPU:インテル Core i7-13700KF 16コア
●GPU:NVIDIA GeForce RTX 4080 16GB
●メモリ:32GB
●ストレージ:2TB(HDD)+2TB(SSD)
●無線LAN:Wi-Fi 6E
●ディスプレイ:別売
●サイズ:約211×477×452mm
●重量:約15kg
<入門向き>
4. 約1.17kgの軽量感!外出での編集のお供に
レノボ・ジャパン
「Lenovo IdeaPad Slim 5 Light Gen8(82XS0030JP)」(13万7280円)
スリムボディなのに、データの読み書きやOSやアプリの起動はスピーディ。撮影をしながらその場で編集したい時に便利です(末藤さん)
処理効率と消費電力のバランスに優れた「AMD Ryzen」を搭載。14型液晶を搭載しながらコンパクトなボディで、MIL-STD810Hにも準拠。動画編集を行うノマドワーカーに最適だ。バッテリー駆動は約17時間で急速充電に対応するのも嬉しいポイント。
<SPEC>
●OS:Windows 11 Home 64ビット
●CPU:AMD Ryzen5 7530U 6コア
●GPU:AMD Radeon グラフィックス(メインメモリと共有)
●メモリ:16GB
●ストレージ:256GB (SSD)
●無線LAN:Wi-Fi 6E
●ディスプレイ:14型 IPS液晶
●バッテリー:約17時間
●サイズ:324.1×17.1×215.7mm
●重量:約1.17kg
<入門向き>
5. 普段使いのPCで動画編集を始めたいならこの一台
ASUS
「Vivobook 15X(K3504ZA-BQ020W)」(11万9800円)
仕事や普段使い用に兼ねて、動画編集も始めたいというライトユーザーに最適。スペックと価格のバランスが取れたノートPCです(末藤さん)
「Core i7-1255U」搭載かつ狭額ベゼル採用の15.6型ディスプレイで、基本的な動画編集に◎。初めての動画編集用のPCを検討している人に嬉しい、良コスパPCだ。42Whのバッテリーを搭載で出先でも安心。急速充電にも対応し49分で最大60%まで充電できる。
■周辺機器PICK UP!
▼冷却スタンドでPCのパフォーマンス力を維持
ナカバヤシ
「2WAY 2FANノートPC スタンド スタンダードタイプ(NSF-03)」(2600円)
大型ファン付きのノートPCスタンド。設置面に通気性と熱伝導率に優れたパンチング板を採用。PCの底面から放熱し、ファンで風を送って本体を冷却する。スタンドは6段階の角度調節が可能で、角度を付けずに乗せるだけでもOK。11.6インチから15.6インチまで対応。
※商品価格は1月24日時点での「ビックカメラ・ドットコム」の掲載価格
※2024年2月6日発売「GoodsPress」3月号32-33ページの記事をもとに構成しています
<取材・文/竹林佑子>
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/583996/
- Source:&GP
- Author:&GP