スマホ月額料金、下降トレンドが終了!?端末代金も急上昇!

MM総研は、「携帯電話の月額利用料金とサービス利用実態(2024年1月調査)」の結果を公表しました。スマートフォンの月額利用料金、端末購入金額、月間データ通信量、音声通話時間、スマホ利用時間のほか、SNS、音楽配信、有料動画配信の利用率と利用時間について調査しています。

平均月額利用料金は4,476円、各社の新プランで上昇に転じる

MM総研の「携帯電話の月額利用料金とサービス利用実態(2024年1月調査)」によると、スマートフォン利用者の月額利用料金(端末の分割払いを除く)は4,476円でした。
 
前回(2023年7月調査)から159円増加しています。2019年施行の改正電気通信事業法により端末と通信の完全分離が義務化されて以降、減少し続けていた月額利用料金が、上昇に転じた格好です。
 
利用している通信サービス別の平均月額利用料金は以下のとおりで、各サービス利用者とも前回よりも利用料金が増えています。
 

  • MNO4ブランド(NTTドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイル)のスマートフォン:5,210円(前回調査比163円増)
  • MNO(楽天モバイルを除く)のフィーチャーフォン:2,575円(同123円増)
  • サブブランド(Y!mobile、UQ mobile):3,226円(同193円増)
  • MVNO:2,001円(同92円増)

 
利用料金が増加に転じた要因についてMM総研は、2023年に各社が導入した新料金プランと、データ通信量が増加を続けているためだろう、と分析しています。
 
MM総研「携帯電話の月額利用料金とサービス利用実態(2024年1月調査)」
 

スマホの平均購入金額は増加、中高価格帯の購入割合が上昇

端末の割引前購入金額(支払い総額)の平均は、スマートフォン利用者全体では74,336円で、前回調査から3,998円増加しました。
 
5G対応スマートフォンの平均価格は84,391円で、4G対応スマートフォンの56,773円を27,618円上回っています。
 
端末購入金額の増加についてMM総研は、スマートフォン本体の価格上昇のほか、売れ筋モデルが変化して低価格帯(2万円台〜3万円台)の比率が下がり、中高価格帯(6万円台以上)の比率が上がったことが要因と分析しています。
 
利用サービス別の端末購入金額は以下のとおりです。
 

  • MNO4ブランドのスマートフォン:79,906円(前回調査比4,348円増)
  • MNOのフィーチャーフォン:21,360円(同1,235円減)
  • サブブランド:63,927円(同3,359円増)
  • MVNO:56,869円(同2,873円増)

 
MM総研「携帯電話の月額利用料金とサービス利用実態(2024年1月調査)」
 

月間データ通信量、53.1%が3GB以下

スマートフォン利用者の月間データ通信量(「わからない」回答者を除く)は、平均が11.08GB、中央値は3GBでした。
 
月間データ通信量は、1GBが25.5%、2GBが10.4%、3GBが17.2%で、合計すると過半数の53.1%が3GB以下でした。
 
月間データ通信量10GBまでが75.7%で、前回調査より1.8ポイント減りました。その分、10GB超の比率が上昇しています。
 
利用サービス別の月間データ通信量は以下のとおりです。MNO4ブランド利用者のデータ通信量が多いのが目立ちます。
 

  • MNO4ブランドのスマートフォン:13.11GB
  • サブブランド:6.28GB
  • MVNO:5.67GB

 
MM総研「携帯電話の月額利用料金とサービス利用実態(2024年1月調査)」
 
年代別の平均データ通信量は以下のとおりで、若い年代ほどデータ通信量が多くなっています
 

  • 20代以下(18.40GB)
  • 30代(15.17GB)
  • 40代(11.63GB)
  • 50代(9.13GB)
  • 60代(5.74GB)

 

音声通話時間、MNOユーザーは40.6分

スマートフォン利用者の1週間あたりの音声通話時間は、携帯電話番号とIP・アプリ通話を合計するとMNO4社が40.6分、サブブランドは33.3分、MVNOが19.8分でした。
 
MNO4社のユーザーは、携帯番号からの通話時間がIP・アプリ通話よりも長く、両方とも通話時間がサブブランド、MVNOと比べて長くなっています。
 
サブブランドとMVNOでは、携帯電話番号からの通話時間よりもIP電話・アプリでの通話時間のほうが長くなっています。
 

通信サービス 携帯電話番号から IP電話・アプリ電話から 合計
MNO4社 21.2分 19.4分 40.6分
サブブランド 15.4分 17.9分 33.3分
MVNO 5.9分 13.9分 19.8分

 
MM総研「携帯電話の月額利用料金とサービス利用実態(2024年1月調査)」
 

スマホ利用時間は1,215分/週、前年比71分増加

スマートフォンの1週間あたりの平均利用時間(音声通話を除く)は、全体では1,215分でした。1年前の調査と比べると71分/週増えています。
 
利用している通信サービス別で見ると、MNO4社ユーザーの音声通話時間が最も長くなっています。
 

  • MNO4社:1,280分(対前年比 102分/週増)
  • サブブランド:1,128分(対前年比 23分/週増)
  • MVNO:1,071分(対前年比 24分/週増)

 
MM総研「携帯電話の月額利用料金とサービス利用実態(2024年1月調査)」
 

SNSの平均利用時間は115分/週、前年比21分/週の増

SNS、音楽配信サービス、有料動画配信サービスごとの利用率と1週間あたりの利用時間は以下のとおりでした。
 

  • SNS全体:利用率 81.6%、利用時間 115分/週(前年比21分/週 増)
  • 音楽配信サービス:利用率 57.6%、利用時間 155分/週(前年比37分/週 増)
  • 有料動画配信サービス:利用率 70.5%、利用時間 159分/週(前年比8分/週 増)

 

SNS:利用率トップのX、利用率微減も利用時間伸びる

SNSで利用率が最も高かったのはX(旧Twitter)の58.5%で、利用時間は128分/週でした。以下、Instagram(58.5%、119分/週)、Facebook(33.7%、61分/週)、TikTok(26.2%、119分/週)、Pinterest(11.2%、77分/週)と続いています。
 
SNS利用率の順位は、1年前の調査と同じでした。利用率トップのXは、1年前と比べて利用率は1.3ポイント減少していますが、利用時間は26分/週伸びています。Instagramは、利用時間が1年前と比べて倍増しています。
 

音楽配信:利用率では3位のApple Music、利用時間は最長

音楽配信サービスで最も利用率が高かったのはYouTube Music(利用率 27.9%、利用時間 121分/週)でした。以下、Spotify(25.1%、184分/週)、Apple Music(22.6%、191分/週)、Amazon Music Unlimited(16.5%、136分/週)、LINE Music(8.3%、154分/週)と続いています。
 
Apple Musicは、利用率では3位ですが利用時間ではトップに立っています。

 

有料動画配信:利用率はAmazonプライムビデオが4割

有料動画配信サービスで最も利用率が高かったのは、Amazonプライムビデオ(利用率 40.1%、利用時間145分/週)でした。以下、Netflix(18.5%、222分/週)、YouTube Premium(13.5%、260分/週)、U-NEXT(旧 Paraviを含む)(8.0%、154分/週)、Disney+(7.0%、196分/週)
 
利用率ではAmazonプライムビデオが突出していますが、利用時間では利用率3位のYouTube Premiumが260分/週と最も長く、利用率2位のNetflixが222分/週で続いています。

 
 
Photo:MM総研


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