iPhoneが、コンピュータをWindowsやChromebookからMacに買い換える入り口として有効に作用していることが、米調査会社Consumer Intelligence Research Partners(CIRP)の調査結果から明らかになりました。Appleも、若者にiPhoneとシームレスに連携できるMacの魅力をアピールしています。
初めてMacに買い替えたユーザーの8割はiPhoneを所有
CIRPによると、Windows PCやChromebookから買い替えて初めてMacを購入した人のうち、80%はすでにiPhoneを所有していました。同様に77%は、iPadを所有していました。
CIRPは、アクセスしやすいiPhoneやiPadは、Appleのエコシステム全体への入り口としてうまく機能しているようだ、とコメントしています。
なおCIRPは先日、初めてMacを購入した人の過半数はWindowsやChromebookからの買い替えだった、との調査結果も発表しています。
iPhoneでの慣れとクラウドの普及がMacへの乗り換えを後押しか
iPhoneやiPadが広く人気を博しているのに対して、WindowsやChromebookからMacへの乗り換えには、操作方法などを新たに学習する必要があります。
しかし、クラウドを活用したコンピューティングが一般的になったおかげで、WindowsやChromebookからMacへの乗り換えの障壁はほぼなくなっており、残された障壁は右クリック操作くらいかもしれない、とCIRPはコメントしています。
iPhoneやiPadでiCloudを使った写真保存やバックアップ、iMessageやFaceTimeに慣れていれば、MacはiPhoneやiPadの延長線と感じられそうです。
2021年の調査ではiPhoneユーザーでMac選択率は約4割
同じCIRPが2021年にアメリカで調査した、1年以内にiPhoneを購入した900名を対象とした調査では、iPhoneからMacへのユーザーの取り込みはあまりうまくいっていませんでした。
アメリカのユーザーのうち、90%がコンピュータを所有していますが、Macを選んだ割合は41%にとどまっていました。
一方、iPhoneユーザーのうち、タブレット所有率は79%で、そのうちiPadシリーズを選んだ割合は84%に達していました。
なお、iPhoneユーザーのスマートウォッチ所有率は約65%で、そのうちApple Watchを選んだ割合は75%と高くなっています。同様に、ワイヤレスヘッドホン所有率は約40%で、その半数がAirPodsシリーズを選択していました。
AppleもiPhoneとMacの連携を若者にアピール
iPhoneを入り口としてApple製品を使い始め、そのままMacユーザーになって欲しい、という思いはAppleも持っているようです。
Appleの学生向けサイトでも、iPhoneとiPadとMacでの連携のほか、iMessageやiDrop、FaceTimeといった機能がアピールされています。
MM総研の調査によると、日本で2023年に出荷されたスマートフォンのうち、iPhoneは54.7%と圧倒的なシェアを獲得しています。なお同社の調査で、2022年度の国内パソコン出荷台数のうち、個人向け市場でMacはシェア3位です。
なお、日本では新学期シーズンにあわせて、Mac、iPadを学割価格で購入するとギフトカード最大24,000円分がもらえる「新学期を始めよう」キャンペーンが4月10日まで実施されています。
Photo:CIRP, Apple (1), (2), 「新学期を始めよう」キャンペーンサイト
- Original:https://iphone-mania.jp/news-577676/
- Source:iPhone Mania
- Author:hato
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