尾州産の高品質な生地だけど実はほぼリサイクル。「洋服の青山」の取り組みがおもしろい！

環境保全の問題は現代に生きる私たちの大きな課題。各企業もサステナブルなモノづくりに向けて取り組んでいます。そんな中、洋服の青山が出したひとつの答えが、リサイクル素材を使った理想的な「ウエアシフトスーツ」（4万3890円）。

毛織物の一大産地である尾州地区の高いリサイクル技術によって肌触りの良い上質な生地に仕上げられており、着心地の良さにもこだわっています。

洋服の青山では、「終わらない服をつくろう。」をテーマに「WEAR SHiFTプロジェクト」を始動し、昨年10月よりユーザーが不要になった衣類を回収してきました。

そんな不要になった衣類や製造過程で発生する裁断布を、日本最大の毛織物産地として知られる“尾州産地”（愛知県北西部から岐阜県岐阜市にかけての地域）にてリサイクル。仕分けから紡績まで一貫し、クオリティの高いリサイクル生地に仕立てています。

特に、尾州地区の職人技術によるリサイクルウールの品質は高く、海外の有名ブランドにも採用されているそう。「ウエアシフトスーツ」では、このリサイクルウールを混紡した素材を使用。

リサイクルウールにありがちなチクチク感もなく、ヴィンテージ感のあるファブリックに仕立てられています。

また、リサイクルウールは適度な厚みのある“紡毛番手”ですが、光沢があり高見えする“梳毛番手”のような生地に仕立てているのも特徴です。

ジャケットは、クラシカルでオシャレな3つ釦段返り。肩パットは使用せず、軽やかな毛芯2層構造のソフトコンストラクション仕立てで、幅にゆとりをもたせつつウエスト位置を高く設計してスマートなシルエットにデザインしています。

同じくスラックスもワンタックでゆとりをもたせつつ膝位置を高く設定し、裾に向かって細くなるテーパードのすっきりしたシルエットに。

裏地の糸の一部にリサイクルポリエステル「ECOBLUE」を、ボタンにはバイオマス原料を使用した、まさにサステナブルなスーツです。

＜文／&GP＞

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