Appleのデフォルトアプリこそプライバシー侵害の元凶だった?

フィンランドのアールト大学の調査により、iPhoneのデフォルトアプリがAppleに送信するデータを完全にシャットアウトすることはほぼ不可能であることが明らかになりました。本当にプライバシー重視なのかと疑問の声が上がっています。

プライバシー推しだったはずのApple

プライバシーは基本的人権である」とティム・クック最高経営責任者(CEO)が述べるなど、Appleはこれまでプライバシーを重要なマーケティング戦略のひとつとして使用してきましたが、最新の調査でデフォルトアプリが行うAppleとのデータ共有を止めるのはかなり困難であることがわかりました。

サードパーティーアプリ向けにはどのようなデータを収集しているのかを示す、アプリの成分表示のようなラベル掲載を求めるなど、プライバシーに関して厳しい姿勢で知られるAppleですが、自社アプリについてはかなり管理が緩いようです。

設定を無効にしてもデータを送り続けている?

アールト大学の研究者たちは、Safari、Siri、iMessage(メッセージ)、FaceTime、「探す」、ファミリー共有、位置情報サービス、Touch IDの8つのアプリのデータ共有設定と実際のデータ収集との関係性を調べました。

例えば、Siriを有効にするかどうかユーザーは選択可能であるものの、実際には音声コントロールを使用するかどうかを有効/無効にできるたけで、ユーザーの選択に関係なくバックグラウンドでデータ収集が継続されていることがわかったそうです。

データが何に使用されているかは不明

研究者たちはAppleが公開している様々な資料をあたり、デフォルトアプリが収集したデータがどのような目的で使用されているかを突き止めようと試みましたが、明確な答えを見つけることはできなかったといいます。

Appleによるデータ収集を防ぐための方法として、Appleがより厳しく管理を行っているサードパーティーアプリの使用が提案されています。

Appleが収集したデータはよりパーソナライズされたユーザー体験を提供するために使用されている可能性が高いそうですが、それでもプライバシー重視を謳うなら自社が収集するデータの用途をもっとわかりやすく提示すべきなのではないでしょうか。

Source: アールト大学 via AppleInsider

Photo: Apple


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