Apple、2億5,000万ドル以上を投じてシンガポールのキャンパスを拡張

Appleは現地時間4月17日、2億5,000万ドル(約386億)以上を投じてシンガポールのアンモキオ地区にある自社キャンパスを拡張すると発表しました。今回の新たな拡張は、雇用創出と地域社会との繋がりを育んできたAppleの40年以上にわたる活動の最新のマイルストーンであり、人工知能(AIや、その他の重要な機能における成長と新たな役割のためのスペースを提供するということです。

同社は1981年、シンガポールに最初の拠点を開設しました。当時は、72人の従業員で1977年に発表された「Apple II」コンピュータの製造を行なっていました。そして現在、シンガポールのキャンパスは、アジアにおけるAppleの中心的なハブとして機能しており、3,600人以上の従業員が、ソフトウェア、ハードウェア、サービス、カスタマーサポートなど、同社のあらゆる会社の機能に貢献しています。また、同国にはApple Storeが3店舗あります。

キャンパス拡張工事は今年後半から開始

Appleのティム・クック最高経営責任者(CEO)は、次のように述べています。

シンガポールは正に唯一無二の場所であり、クリエイター、学習者、夢を持つ人たちが集うこのダイナミックなコミュニティとの繋がりを誇りに思います。キャンパスの拡大に伴い、Appleはこの地で新たな歴史を刻もうとしています。シンガポールのチームは、お客様の生活を豊かにする上で重要な役割を担ってきました。今後さらに何十年にもわたるイノベーションが待ちきれません。

同社によると、アンモキオ地区にあるキャンパスを拡張する工事は今年後半に始まり、既存施設に隣接する2棟の建物が大幅にアップグレードされ、チーム間のコラボレーションを促進する一体化された統合キャンパスになるということです。今回の増設は2019年以降、ハードウェア・テクノロジーセンターが50%拡張されるなど、同社が過去10年間にわたって設備と最先端の研究所をアップグレードするために行なってきた投資に続くものです。

拡張されたキャンパスは再生可能エネルギーのみで運営

Appleはまた、拡張されたキャンパスは再生可能エネルギーのみで運営され、完成後は、持続可能性達成の象徴として世界的に認められているLEED認証の「ゴールド」の取得を目指すとしています。同社は2020年以降、企業運営においてカーボンニュートラルを実現しており、2018年以降は、全ての施設の電力を100パーセント再生可能エネルギーでまかなっています。

同社はシンガポール全土において、直接雇用、サプライチェーン、iOSアプリケーション経済を通じて6万人以上の雇用を支えているということです。また、より明るい世界を構築するため、テクノロジーとイノベーションを活用して教育機関、企業、団体とも協力しています。

2015年以降、温室効果ガス総排出量を55%以上削減

Appleは同日、世界中のクリーンエネルギーと水への投資を強化するとも発表しました。その翌日には、2024年の「環境進捗報告書」の中で、2015年以降、温室効果ガス総排出量を55%以上削減したことを明らかにしています。

これらは全て、2030年までにバリューチェーン全体でカーボンニュートラルを実現するというAppleの目標「Apple 2030に向けた重要な進捗を示すものです。

今回、拡張されるシンガポールのキャンパスも、「Apple 2030」を実現させるために重要な役割を担っていると言えますが、AIやその他の重要な機能における成長と新たな役割のためのスペースを提供するとされていることから、同社が今後、より注力するとされるAI技術にとっても重要な拠点となる可能性があります。

Source: Apple(1) ,(2) via MacRumors
Photo: Apple


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