最も売れたのは最も高価なiPhone。ベースモデルは中途半端?米調査会社

iPhoneのモデル別販売台数シェアを、2024年第1四半期(2024年1月〜3月)と前年同期で比較すると、高性能で高価格な「Pro」シリーズが好調に売れている一方で、最新のベーシックモデルiPhone15のシェアが、1年前のiPhone14よりも低下していることが、米調査会社Consumer Intelligence Research Partners(CIRP)のデータから明らかになりました。

2024年と2023年の1〜3月、最も売れたのは最も高いiPhone

2024年第1四半期(2024年1月〜3月)におけるiPhoneのモデル別販売台数シェアを、米調査会社CIRPが発表しました。

発売からおよそ半年が経過した、iPhone15シリーズのモデル別販売台数のシェアは以下のとおりで、最も売れているiPhoneは最も価格の高いiPhone15 Pro Maxでした。

  • iPhone15:14%
  • iPhone15 Plus:9%
  • iPhone15 Pro:22%
  • iPhone15 Pro Max:23%

対して、1年前の2023年第1四半期(2023年1月〜3月)のモデル別シェアは以下のとおりです。

  • iPhone14:19%
  • iPhone14 Plus:10%
  • iPhone14 Pro:22%
  • iPhone14 Pro Max:24%
CIRP 2024年第1四半期 iPhone販売台数シェア

最大の変化はベーシックモデルのシェア低下

2024年と2023年を比較すると、最も売れているのが最も価格の高い「Pro Max」であること、「Pro」シリーズのシェアは2024年が45%、2023年が46%で、そのうち「Pro」と「Pro Max」がほぼ半々である傾向は変わっていません。

また、大画面なスタンダードモデル「Plus」モデルのシェアも、2024年は9%、2023年は10%とほぼ同じです。

しかし、ベーシックないわゆる「無印」モデルのシェアは、iPhone14の19%に対して、iPhone15は14%へと低下しています。

最新のベースモデルよりも過去モデルを選ぶ傾向

最近の傾向として、低価格帯の最新モデルが過去のモデルにシェアを奪われる流れがある、と指摘しています。

実際、2023年に1世代前モデルだったiPhone13のシェア11%に対して、2024年のiPhone14のシェアは14%へと上昇しています。

2世代前モデルのシェアは2023年(iPhone12)が7%に対して2024年(iPhone13)は9%と、こちらも小幅ながら上昇しています。

iPhoneの進化が小幅になっていることも要因か

フラッグシップモデルとしての役割はiPhone15 ProやiPhone15 Pro Maxが担っているため、最先端モデルを購入したい人の選択肢にiPhone15が入らなくなっている、ともコメントしています。

iPhoneのカメラ、バッテリー寿命、耐久性などが大きく進歩したものの、近年は進歩の幅が小さくなっていることでiPhone15を選ぶ理由も少なくなっている、ともCIRPは分析しています。

CIRPはこのほか、経済の先行き不透明感や、最新のものを求めるよりも持続可能性を重視する世代の傾向も影響しているのだろう、とも述べています。

iPhone15は中途半端な存在?

Appleは現在も、iPhone15シリーズだけでなくiPhone14、iPhone14 Plus、iPhone13の販売を継続しています。

Apple 「iPhoneを見る」

Appleの販売価格(税込)を比較すると、以下の違いがあります。ストレージ容量はいずれも128GBです。

  • iPhone15:124,800円
  • iPhone14:112,800円
  • iPhone13:95,800円

また、携帯ショップや家電量販店でも、過去モデルのiPhoneを大幅に割引販売している例も多くみられます。

新品で手頃なiPhoneを求めるユーザーなら、あえてiPhone15を選ばなくても、iPhone14やiPhone13を選択するユーザーも多いでしょうから、iPhone15が中途半端な存在になっているのかもしれません。

iPhone16はどうなる?

2024年9月の発売が見込まれる次期モデルiPhone16シリーズは、iPhone16 ProとiPhone16 Pro Maxで画面サイズが大型化する全モデルの側面に感圧式ボタンが搭載されると噂されています。

デュアルカメラを搭載するiPhone16とiPhone16 Plusは、カメラが縦に2つ並ぶデザインに変更されるとの情報もあります。

また、6月の世界開発者会議(WWDC24)で発表されるiOS18の目玉となる人工知能(AI)関連機能の一部は、最新世代のチップを搭載するiPhone16シリーズでのみ利用可能になる、とも伝えられています。

Source: CIRP via MacRumors

Photo: Apple


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