iOS18の新機能として、iPhone純正の「ボイスメモ」アプリで、人工知能(AI)を活用した文字起こしと内容の要約機能が追加される、と米メディアAppleInsiderが報じています。クラウドにデータを送信せずデバイス上で動作するので、機密情報を含む会議も安心して要約できそうです。
iOS18の「ボイスメモ」で録音、文字起こし、要約が可能に
iOS18の「ボイスメモ」アプリで、録音した音声の文字起こしと、その内容の要約が可能になる、とAppleInsiderが事情に詳しい複数の関係者から得た情報として伝えています。
AIによる文字起こしと要約機能は、6月の世界開発者会議(WWDC24)で発表予定のiOS18のほか、iPadOS18、macOS15でも使用可能になる見込みとのことです。
iOS18の「ボイスメモ」アプリでは、画面配置が既存のものから大きく変更され、文字起こし結果が画面の中央に配置される、とAppleInsiderは画像付きで報じています。
「メモ」アプリでも録音と文字起こしが可能に
AIを活用した文字起こし機能は、次期「メモ」アプリにも導入されます。iOS18の「メモ」アプリには、音声録音機能が追加され、「ボイスメモ」と同様に文字起こしが可能になります。
「ボイスメモ」「メモ」のいずれのアプリにも、吹き出しの形をしたアイコンが追加され、タップすると文字起こしが表示されるようです。
AppleはAIによる文字起こしの精度を高めるために努力しているものの、誤認識に対応するため、AIによる要約文の作成後もオリジナルの音声と文字起こしを保存しておき、聞き返せる設計にしているとのことです。
クラウドに送信しないので機密情報の処理も安心
iPhoneの「ボイスメモ」アプリで自動文字起こしと要約が可能になれば、多くのユーザーの利便性が高まりそうです。
- 学生は、「メモ」アプリで録音した授業内容の文字起こしや要約に、追加の情報を書き加えて講義ノートとして活用できます。
- ビジネスパーソンは、会議の文字起こしだけでなく、決定事項やタスクを要約機能を使って優先順位をつけて整理できるようになります。
- ジャーナリストも長文のインタビューの要約を簡単に入手できれば、業務効率が大幅に向上しそうです。
そして、AppleはAIで処理するデータをクラウドに送信せず、デバイス上で完結させることでプライバシーを高める方針は堅持するとみられています。
文字起こしや要約のために情報がクラウドに送信されないので、機密情報を扱う会議などの文字起こしなどにも安心して使うことができそうです。
iOS18ではSafariがWebページを要約する機能も
AIを活用した多くの新機能が期待されるiOS18では、AIによる要約機能が目玉になる、と噂されています。
「Safari」ではWebページの内容を要約可能になるほか「メッセージ」でも要約機能が追加されると報じられています。
このほか、iOS18では「カレンダー」と「リマインダー」アプリの連携が可能となり、予定とリマインダーをまとめて「カレンダー」アプリから登録可能になるとAppleInsiderが報じています。
iOS17で導入が進んだAI文字起こし機能、日本語対応は?
AIを活用した文字起こし機能は、すでにiOS17で導入が進んでいます。
Podcastはエピソード内容の文字起こしが自動生成され、文字起こしから聴きたい部分にジャンプできるほか、ライブ留守番電話(ライブボイスメール)では、かかってきた電話に出られなくてもリアルタイムで留守電メッセージの文字起こしを読むことができます。
残念なのは、Podcastの文字起こし機能は日本語には未対応であり、ライブ留守番電話機能は本稿執筆時点ではアメリカとカナダで英語のみに対応していることです。
「ボイスメモ」文字起こし機能も、iOS18の公開当初は日本語には対応しない可能性が高そうです。
しかし、iPadOS14で導入された手書き文字認識機能「スクリブル」が、翌年のiPadOS15で日本語に対応したように、その後のバージョンアップで日本語に対応することを期待したいところです。
Source: AppleInsider
- Original:https://iphone-mania.jp/news-580240/
- Source:iPhone Mania
- Author:hato
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