オウガ・ジャパンがOPPOの最新スマートフォン「OPPO Reno11 A」を発表しました。6月27日に発売されます。通信事業者では楽天モバイルとワイモバイルが取り扱い、MVNOや量販店、オンラインストアなどで購入できるオープンモデルも発売。OPPO公式オンラインショップでの価格は4万8800円となっています。
OPPOの「Reno A」シリーズは、2019年に第1弾の「OPPO Reno A」が発売されて以来、連続してヒットを続けている売れ筋モデルです。6世代目となるReno11 Aはどんな進化を遂げているのか? 「&GP」では発売に先駆けて使ってみることができました。実際の使用感を交えて、注目すべきポイントを紹介します。
■大画面化を実現しつつ、薄く軽くなった
ディスプレイは約6.7インチ。発色のよい有機ELを採用し、解像度はフルHD+(2412×1080)。本体サイズは約162×75×7.6mmで、重さは約177g。前モデルの「OPPO Reno9 A」は約6.4インチのディスプレイを搭載して約183gだったので、画面が大きくなって、なおかつ軽くなったわけです。
▲約6.7インチの有機ELディスプレイを搭載。ベゼルが細く、横幅は約75mmに抑えられている
▲約7.6mmという薄さもも魅力。前モデルは右側に電源ボタン、左側に音量ボタンを搭載していたが、Reno11 Aはどちらも右側に搭載し、Androidスマホとして標準的な配置になった
カラバリはダークグリーンとコーラルパープルの2色で、背面パネルはどちらもサラサラとしたマットな質感。ダークグリーンは「OPPO Glow」という独自の加工が施されていて、細かい粒子が落ち着いた輝きを放つ上品なイメージ。コーラルパープルは鉱石を連想させる意匠が施され、明るく華やかな印象です。
▲カラバリは2色。色によって背面パネルに仕上げが異なる
■待望の急速充電に対応
実際に使ってみて、最もいいな!と思ったのがスピーディに充電できること。OPPO独自の「SUPERVOOC フラッシュチャージ」という方式に対応し、67Wの充電器(別売り)を使えば、約20分で50%以上、約48分で100%まで充電可能。汎用規格であるPPS(Programmable Power Supply)でも55Wの急速充電に対応しています。前モデルの充電は最大18Wだったので、大きな進化と言えます。
筆者は45Wの「SUPERVOOC」の充電器を持っていたので、それを使って充電してみたところ、電池残量が1%の状態から約52分で100%になりました。とりあえず必要な容量なら、あっという間にチャージできそうです。
▲電池残量が増えるのを見るのが楽しくなるほど、スピーディに充電可能
バッテリー容量はReno Aシリーズ史上最大の5000mAhで、電池持ちがよいことも利点。バッテリーが劣化しにくい機能を搭載し、4年使ってもバッテリーの最大容量が80%以上を見込めることも魅力です。
■カメラ性能も着実にアップデート
リアカメラは広角(約6400万画素/F値1.7)+超広角(約800万画素/F値2.2)+マクロ(約200万画素/F値2.4)という構成。メインの広角カメラは前モデルの約4800万画素から画素数が向上。デフォルトでは4つの画素を1つの画素として使って多くの光を取り込む仕組みで、光量が十分でない場所でも鮮明な画質で写り、夕景や夜景の撮影にも活躍します。また、4Kビデオの撮影にも対応しました。
▲上から広角、超広角、マクロの順に並ぶ
▲景色はすっきりとした色で、愛犬の毛並みも精細に写った
▲夕景もきれいに写せる
▲「夜景」モードで撮ると、明るくシャープな画質に
▲室内で料理を撮影。若干暗くなったが、自然な色味で写った
▲「ポートレート」モードはボケ度合いを調整できる。多彩なフィルターで好みの色調で撮影することも可能
フロントカメラは約3200万画素/F値2.4。こちらも前モデルの約1600万画素からアップデートされています。筆者が自撮りをしてみたところ、デフォルトでも実際よりも盛った画質で写りました。手動で細かい美顔補正ができたり、好みの度合いで背景をぼかしたりもできるので、自撮りを楽しみたい人は満足必至でしょう。
■高性能な「AI消しゴム」機能が追加予定
昨年来、スマホ界隈でも「AI」がトレンドになっていますが、Reno11 AにもAIを用いた機能が搭載されています。その目玉は「AI消しゴム」。写真に写り込んだ不要なものを消して、AIによって自然な背景が生成される機能です。ただし、6月27日の発売時点では使えず、7月以降のアップデートで機能が追加される予定。説明会でデモンストレーションを見せていただいたところ、非常に精度が高く、ナチュラルな仕上がりだったので、“使える機能” として期待できそうです。
▲不要なものを消去できる「AI消しゴム」は7月のアップデートで追加予定
ほかに、写真の被写体をワンタッチで切り抜ける「AIクリッピング」や、プライバシーを守るためのモザイク機能なども搭載。4万円台のミドルレンジとしては上々と思える画像編集機能を備えています。
▲ワンタッチで写真をきれいに切り抜ける「AIクリッピング」。切り抜いた画像を「メモ」に貼り付けたりできる
■新しいチップを採用し、RAMは拡張可能
CPUはMediaTek Dimensity 7050(最大2.6GHz)。ミドルレンジ向けのチップですが、前モデルのReno9 Aが採用していたSnapdragon 695(最大2.2GHz)よりも高性能で、コストパフォーマンスも向上しているとのこと。筆者の率直な印象では、操作感は前モデルと同等。ただし、前モデルでは最大90Hzだった画面リフレッシュレートが最大120Hzになり、画面スクロール時のなめらかさは向上しています。
▲リフレッシュレートは最大120Hzに対応
RAM(メモリ)は8GBで、ROM(ストレージ)は128GB。ストレージに十分な空き領域がある場合、最大8GBの仮想RAMを増設できる機能を搭載。ストレージはmicroSD(最大2TB)を装着して拡張できます。ゲームを存分に楽しみたい人や、写真や動画をたっぷり保存したい人でも不便を感じることはなさそうです。
▲RAMは8GBだが、最大8GBの仮想RAMを拡張できる
▲SIMスロットには2枚のnanoSIMを装着でき、2枚目はmicroSDとの排他利用となる。eSIMにも対応しているので、microSDの装着時は、nanoSIM+eSIMをデュアルで使うことが可能
■全方位に進化させつつ、価格は前モデルと同等
Reno11 Aは前モデルから引き続き、FeliCa(おサイフケータイ)に対応。防水・防塵は前モデルのIP68から下がってIP65になりましたが、雨天や水回りでもさほど気にせずに使える水準です。生体認証はディスプレイ内に指紋センサーを搭載し、フロントカメラでの顔認証にも対応。どちらもスピーディに認証されました。
▲おサイフケータイに対応し、電子マネーやマイナンバーカード機能を利用できる。電子マネーは「Googleウォレット」に登録して使うことも可能
▲指紋センサーは画面内に搭載し、左右どちらの親指でも当てやすい
昨年発売された前モデルのReno9 Aは、実はその前のReno7 Aからの進化点が少なく、マイナーチェンジといった印象でした。最新のReno11 Aは、プロセッサー、ディスプレイ、カメラ、バッテリーなど、全方位で進化を遂げています。にもかかわらず、価格は前モデル(発売時の価格は4万6800円)から2000円しか上がっていません。高コスパの万能モデルとして、本機も人気を集めそうです。
<取材・文/村元正剛(ゴーズ)>
村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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- Original:https://www.goodspress.jp/reports/610375/
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