海外旅行の際の問題点、それは「現地での支払い」である。
クレジットカードやデビットカードを使った買い物やキャッシングは、外国人旅行者にとっての常識だ。しかし、そこには「手数料」というものがつきまとう。クレカを利用する際、あるいはクレカやデビットカードで現金を引き出す際、国にもよるが決して無視できないパーセンテージの手数料がどうしても発生する。
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Image Credits:Travel Wallet
ウォン→外貨、外貨→ウォンの両替手数料無料
Travel Walletは、専用アプリと連動するVisaブランド付与のカードを発行する。
このカードは、もちろん世界中のVisa加盟店で利用できる。使い勝手はクレカやデビットカードと大差ない。ただし、Travel Walletのカードは銀行口座と紐付けするチャージ式であることに注意が必要だ。
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Image Credits:Travel Wallet
だが、円建てで残高をチャージするということは、韓国へ帰国した際にそれが無駄になってしまうという意味ではないか?
それについても、ユーザーに懸念を与えないような設計が施されているという。他国から帰国した際に残高があった場合、それを手数料無料でウォンに再両替し、元の口座に戻せる機能が備わっているのだ。旅行者は、再両替の手数料を気にすることなく多めに残高チャージをすることができる。
なお、Travel Walletの対応通貨数はじつに46にものぼる。
「外貨間両替」もできる
それでは、日本から韓国へ帰国せず、他の国へ移動した場合はどうするのか?
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Image Credits:Travel Wallet
さらに、Travel Walletユーザー同士であれば電話番号のやり取りだけで互いの残高を送金できる機能も有している。
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Image Credits:Travel Wallet
米ベンチャーキャピタルから1,000万ドルの資金調達
そんなTravel Walletは、今年6月にカリフォルニア州メンローパークのLightspeed Venture Partnersが主導する投資ラウンドで1,000万ドルの資金を調達した。Lightspeed Venture Partnersは、SnapchatやEpic Gamesへの出資でも知られている。
Tech in Asiaの記事では、Travel Walletはアメリカと日本に現地子会社を設立し、早ければ今年後半にも国外事業を拡大する予定だと報じられている。
累計取引額は22億ドルに迫り、累計発行カード枚数はすでに500万枚を超えている。日本のインバウンド事業者にとっても無視できない存在になっていると同時に、Travel Wallet自体が日本のキャッシュレス決済サービス分野に参入する可能性も考えられる。
参考・引用元:
Travel Wallet
Tech in Asia
(文・澤田 真一)
- Original:https://techable.jp/archives/238156
- Source:Techable(テッカブル) -海外テックニュースメディア
- Author:澤田真一
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