Appleに対して欧州連合(EU)から厳しい目が向けられる中でも、欧州におけるiPhoneの販売台数別市場シェアは増加しており、対してGalaxyのシェアは減少傾向でiPhoneとの差が広がっていると調査会社が報告しました。
直近ではGalaxy AシリーズでGalaxyの販売台数別市場シェアが増加しているため、対抗する上でiPhone SE(第4世代)のような廉価モデルの発売が重要な課題となりそうです。
欧州では2019年を境に回復傾向のiPhoneの販売台数
Stocklyticsの報告では、iPhoneの販売台数別市場シェアは2010年の50%超から漸減的に低下、2014年にGalaxyに逆転されて以降、2016年から2019年にかけておよそ27%程度まで減少しました。
しかし、両者の関係は2019年を境に変化が生じたようです。
iPhone12シリーズがGalaxyの出荷台数超を牽引
2019年はiPhoneの販売台数別市場シェアが26.5%だったのに対し、Galaxyは34.4%とおよそ8%の差がありました。
これが2020年になるとiPhoneのシェアが29%程度まで増加したのに対し、Galaxyが34%程度に減少したことで差が6%に縮小しています。
2020年の両モデルの主力機種は、iPhone12シリーズ(9月発売)とGalaxy S20シリーズでした。
過去2年間は、増加したiPhoneと減少したGalaxyの差が拡がる
そして2021年には、iPhoneとGalaxyの販売台数別市場シェアが32%程度で並び、iPhoneは2022年に34%、2023年に35%とシェアが増加したのに対し、Galaxyは32%、32%と減少しています。
Samsungのマーケティング戦略には一貫性がないと指摘
iPhoneの販売台数別市場シェアが回復傾向にあることに関しStocklyticsは、デバイスとサービスとの融合、高いプライバシー保護機能、5G対応やカメラ機能がユーザーから評価されたと述べています。
対して、Galaxyの不調はiPhoneの増加だけの影響とは言えず、Google Pixel、XiaomiやOppoのスマートフォンの販売台数別市場シェアが増加していることとも関係していると指摘しています。
Stocklyticsはまた、Samsungのマーケティング戦略には一貫性がなく、ユーザーの期待や好みに合っていないと厳しく評価しています。
Galaxyが廉価スマホで逆転も、iPhone16発売で変化か
ただし、2024年第1四半期(1月〜3月)以降の販売台数別市場シェアにおいてGalaxy A35とA55が健闘しており、第2四半期(4月〜6月)のブランド別シェアではiPhoneが30%、Galaxyが32%という状況です。
今後、iPhone16/16 Proシリーズの発売によって、この状況も変わっていくでしょう。
販売金額別市場シェアではなく販売台数別市場シェアを増加させようとすれば、iPhoneにはGalaxy Aシリーズに対抗できるようなiPhone SE(第4世代)が必要になります。
Source:Stocklytics via Gizchina
Photo:Alvin(@sondesix)/X
- Original:https://iphone-mania.jp/news-583203/
- Source:iPhone Mania
- Author:FT729
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