日本のファミレスなどですっかりおなじみとなった配膳ロボット。KEENON RoboticsやPudu Roboticsなどの中国企業が日本市場でのシェア競争を繰り広げているが、今後はその競争が業務用清掃ロボット分野へも広がりそうだ。
配膳ロボット大手のKEENONから清掃ロボットが登場
KEENONとしては初となる業務用清掃ロボット「C30」を4月に中国・5月にシカゴでそれぞれ披露、6月から提携企業が日本での販売を開始したのだ。
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Image Credits:KEENON Robotics
しかし、中国市場清掃ロボットのトップはGausiumを運営する高仙自動化科技発展(Gaoxian Automation Technology Development)。後発となるKEENONが中国・日本を含め各国市場でどこまでシェアを伸ばせるか注目だ。
業務用清掃ロボット分野、KEENONは後発
Zion Market Researchの調査によると、2022年に171億7000万米ドルとされた業務用ロボットの世界市場規模は今後CAGR11.52%で成長し、2030年末までに405億9,000万米ドルに達する見込み。人的ミスの削減、効率性および安全性の向上などの効果が得られることから需要が伸びている。
日本市場では、アイリスオーヤマやパナソニックなどの日本企業が法人向けサービスを展開している。2023年7月には、配膳ロボ「BellaBot」で有名な中国企業Pudu Roboticsが清掃ロボット「CC1」の販売を日本で開始し、新たに日本市場の清掃分野へ参入したところ。
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Image Credits:Pudu Robotics
日本の2024年度業務用掃除ロボット市場は約150億円(日本能研究による調査)。労働力不足を背景に、清掃作業の省力化のために業務用掃除ロボットの導入ケースが増加しているという。不動産業者やホテル業者、ビルメンテナンス業者、清掃業者などの事業者による導入が先行しているが、低価格化が進むことで、今後は中堅・中小企業での導入も見込まれる。
KEENON Roboticsの歩み
中国上海に本社を置くKEENONは2010年の設立。日本以外にもフランスやドイツ、韓国、アラブ首長国連邦、カナダ、アメリカを含め60以上の国と地域で事業を展開している。過去2年間は米国市場での足場を固め、ケータリング、ホテル、高齢者向け施設、映画館、カジノ、スーパーといった分野で信頼を確立。米国内の50以上の都市で多くの企業にサービスを提供してきた。
配膳・配送ロボットの「DINERBOT T8」で2023年に日本のグッドデザイン賞を受賞したほか、今年2月には「DINERBOT T9 Pro」が「シカゴ・グッドデザイン賞2023」も受賞している。
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Image Credits:KEENON Robotics(プレスリリースより)
引用元:
KEENON Robotics
Pudu Robotics
(文・根岸志乃)
- Original:https://techable.jp/archives/235959
- Source:Techable(テッカブル) -海外テックニュースメディア
- Author:根岸志乃
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