EVの普及が進む昨今、普通乗用車だけでなく農業用トラクターもEV化されている。EVトラクターは従来の化石燃料トラクターよりも二酸化炭素の排出を抑えられるエコロジーな製品だ。
フランスのスタートアップSeederalが発表したEVトラクターのプロトタイプは、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンのトラクターにも負けないパワーを誇りつつ、ランニングコストでそれらに勝るパフォーマンスを発揮するという。
国家プロジェクト「フランス2030」から資金調達
Image Credits:Seederal
今年4月、Seederalは1,100万ユーロの資金調達を完了した。このうちの370万ユーロは、フランスの国家投資計画「フランス2030」からの援助である。
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Seederalは、そんなフランス2030に選定されたスタートアップのひとつなのだ。
ランニングコストは従来型トラクターを下回る見通し
JCBファストラックをEV車に改造する形で製造されたSeederalのプロトタイプトラクターは、資金調達以前の今年2月に発表された。
以下、この車両のスペックを解説しよう。
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EV自動車メディアelectriveの記事によると、EVトラクターは従来型トラクターよりも購入費用が高くなってしまうことはSeederalも認めているという。しかし、7年間の運転期間中に年500~700時間使用した場合、ランニングコストは従来型トラクターを下回るそうだ。
変速機を省ける効果も
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ガソリンエンジントラクターやディーゼルエンジントラクターには、変速機が搭載されている。EVトラクターはそうしたものを必要としないケースが多く、その操作はいわゆる「オートマ車」とほぼ同様のものになる。
また、ギアボックスに関連するメンテナンス費用を削減できる効果も期待できる。
大型トラクターのEV化
現在、大手農機メーカーはEVトラクターの開発・市場投入に着手し始めている。
しかし、その多くは数十馬力程度の中小型車両である。小規模の農場では活躍できるだろうが、地平線を見渡せるフランスの平野に投入するとなると、やはり荷が重い。
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そうしたなかで160馬力の大型EVトラクターのプロトタイプが問題なく稼働できると実証された場合、Seederalは数多くの大手農機メーカーと肩を並べるようになるかもしれない。
参考・引用元:
Seederal
JETRO
Founders Today
electrive
Farmers Weekly
(文・澤田 真一)
- Original:https://techable.jp/archives/240351
- Source:Techable(テッカブル) -海外テックニュースメディア
- Author:澤田真一