【日常に防災を意識する「ニチボ」のススメ】
日頃から防災の知識やグッズを備えておくのは重要だが、アレもコレもと準備するのは大変。そこで提案したいのが、“災害のためだけに備えない防災”=「フェーズフリー」という考え方。日常的なモノが、実は防災にも役立つ! という発想で、日々の生活でも役立つ防災グッズを紹介する。
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どんなに世の中が便利になり技術が進歩しても、自然災害を完全になくすことはできない。改めて災害の準備を整えたいと思っている人も多いだろう。ただ、防災グッズは毎日使うモノではないため「家の奥にしまい込んでしまっている」、「使うかどうかわからないモノにお金をかけたくない」という人も多い。そんな人たちにこそ知ってほしいのが、近年注目されている日常時と非常時の区切りをなくす“フェーズフリー”という考え方。
毎日の生活の中で使えるけれど、いざという時には防災グッズとしても活用できる“日常的に防災を意識できるアイテム”、“ニチボ”なアイテムを選ぶことで、災害時の不便を使い慣れた道具で解消することができる。今回は、“ニチボ”をテーマにデジタル、アウトドア、クルマ、食品など各ジャンルの専門家に聞いた“ニチボ”なアイテムを集めた。
■令和の防災には“ニチボ”が必要って本当?
▼POINT1
災害はいつ起こるかわからない。防災を特別なことと捉えるのではなく、日常の延長線上にあることを認識する。
▼POINT2
防災用の備蓄を準備するのは大変。例えば食品のローリングストックのように日常の中で備える意識が大切。
▼POINT3
ゲリラ豪雨や電車の運休、停電なども非常事態。すぐに復旧するとは限らないストレス対策もニチボの一環。
▼POINT4
防災用品として揃えたものをアウトドアなどで点検を兼ねて使用するのも大切。急な事態で慌てないために。
ニチボちゃん
“ニチボ”という考え方を知ってもらうため日々活動する防災犬。好きな食べ物は防災食としても人気の缶詰。夢は防災士になること!
■防災セレクトショップで発見! “コレ買い!”ベストアイテム3選
非常事態に対応できるアイテムを揃えておくのはやはり大切。電気、ガス、水道が使えなくても活用できるものや長期保存できる食材など、家族の人数や年齢なども考慮して専門店で相談しながら揃えておくと安心。東京・市ヶ谷にある防災セレクトショップの布山夕紀さんに話を聞いた。
セイショップ スタッフ 防災士 布山夕紀さん
社会のさまざまな場で防災力を高める活動のため一定の知識・技能を修得した防災士の資格を持つ。店舗では利用客の不安に寄り添い、防災のためのアドバイスやグッズの選び方などをサポート
SEI SHOP(セイエンタプライズ)
住所:京都千代田区四番町8-13
電話:0120-108-565
災害時に備えて必要なものを常時100点以上揃えるセレクトショップ。すべての商品を試したり、試食したりすることができる。来店は要電話予約。
1. わずか70g! 乾きも早く毎日使える!
みやざきタオル
「いまばりタオルマフラー」(1320円)
防寒や汗拭きだけでなく、災害時のケガの応急処置、患部の固定、マスク代わりにも。また、入浴時にタオル代わりに使うこともできる(布山さん)
タオルメーカーが作るパイル仕立てのタオル生地のマフラー。わずか約70gと軽くてかさばらず、毎日洗って使うことができ、歩いているうちに乾いてしまうほど。首元に巻いたり、肩に羽織ったりするだけでなく、汗を吸収しつつ透湿させ蒸れないのも特長。平均で91%の天然UVもカットし、季節を問わず使える。
▲カラー展開も全47色と豊富で、長さや厚さ違いもあるので日常的に使える。複数持って服装や気分に合わせて使い分けるのもおすすめ
2. ヨットセイル生地採用、太陽光で充電できる
CARRY THE SUN
「Warm Light」(3300円〜)
糸を織り込んだ丈夫なヨットセイル生地。窓際に飾って置いておけば、日常的に太陽光で充電でき、いざというときに役立ちます!(布山さん)
太陽光を利用したソーラー充電式の携帯型軽量LEDランタン。使用しない時は折りたたんでコンパクトに収納可能。電池不要なので環境にもやさしく、キャンプやアウトドアでの活動時にも活用できる。軽くて持ち運びもしやすく、サイズ違い、灯りのバリエーション違いもあるので複数揃えて使い分けても◎。
▲充電残量がひと目でわかるインジケーターランプ。ベルト部分をフックなどに引っかければ吊るして使うことも
3. 賞味期限が驚異の約25年! 小缶と大缶を用意
セイエンタプライズ
「サバイバルフーズ」(2808円~)
長期間保存できるので買い替え頻度が減らせコスト削減にもなります。香りや味をキープできるフリーズドライ加工で災害時に普段と同じような食事ができます(布山さん)
セイエンタプライズが販売する賞味期限が25年と超長期間備蓄できる商品。2.5食分の小缶と10食分の大缶(写真)がある。フリーズドライ加工で、長期保存しても味や品質の劣化がない。左から時計回りにチキンシチュー、チキンカレー、野菜シチュー。ほかに洋風とり雑炊、洋風えび雑炊、クラッカーも用意。
▲お湯を注いで5分または、水で10分で本格的なシチューやカレーができる。お湯や水がなくてもそのまま食べることもできる
<知っておきたい!防災Q&A>
Q.いざという時のために最低限準備しておくべきモノは?
A.食料、水、トイレ、ポータブル電源は必須。最低、人数×3日分、できれば7日分を推奨
Q.食料や水などはやっぱり防災用を買いそろえたほうがいい?
A.保存期間が長いほうが楽だが、食べながら備えるローリングストックもおすすめ!
Q.今まで何も準備をしていなかったので、一からすべて揃えるべき?
A.まずはリュックに100円ショップで買えるものを詰めておくことからでもOK
Q.防災アイテムを揃えておけば、災害時までそのまま保管していても大丈夫?
A.非常時に使えないと困るので、アウトドアなど日常で楽しみながらチェックを!
※2024年9月6日発売「GoodsPress」10月号78-79ページの記事をもとに構成しています
<取材・文/岡部礼子 撮影/松永光希 イラスト/アボット奥谷>
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/625033/
- Source:&GP
- Author:&GP
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