気候変動が世界的に深刻化している今、CO2排出削減は企業が果たすべき社会的責任でもある。一方、「環境に優しい企業」を名乗るには、それを裏付ける正確なデータが必要不可欠だ。
インドネシアのJejakinは、企業がCO2排出削減にどれだけ貢献しているのかを可視化・リスト化するプラットフォームを運営。同社は、政府からも期待をかけられる環境スタートアップである。
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Image Credits:Jejakin
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自社植林地の一つでモニタリングを行うJejakinのチームメンバーたち。Image Credits:Jejakin
Jejakinが主力製品とするプラットフォームは、「CarbonIQ」「CarbonAtlas」「CarbonSpace」の3種類。概要を順番に見ていきたい。
Scope1から3まで排出量を可視化する「CarbonIQ」
「CarbonIQ」は、企業が消費する電力や燃料などを管理し、それにともなうCO2排出量を算出・管理できるプラットフォーム。Scope1(燃料消費や製品製造による直接排出)、Scope2(電力などの消費による間接排出)、Scope3(サプライチェーンの上流・下流での排出)まで、分類別の排出を管理できる。
CarbonIQの使い勝手は、公式サイト上で疑似的に体験可能だ。1か月分の電力消費でCO2をどれだけ排出したかなどを追跡することで、削減可能な部分の検討にも役立つ。
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Image Credits:Jejakin
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Image Credits:Jejakin
インドネシアは魅力的な観光地であるが、それ故に多くの温室効果ガスが排出されていることをUno氏自ら説明している。この動画にはほかにもGojekのサステナビリティ責任者Tanah Sullivan氏、リゾート事業を展開するPlataranグループの創設者Yozua Makes氏も登場。企業による温室効果ガス排出削減の重要性を訴えている。
植樹効果の測定や環境プロジェクトマーケットプレイスも
また、「CarbonAtlas」はAIと機械学習を活用したデジタルMRV (Measurement, Reporting and Verification:温室効果ガス排出量の測定・報告・検証) システム。
人工衛星やIoTセンサー、スマホアプリのリモートセンシング技術スタックやドローンを組み合わせ、森林の炭素貯蔵量・降水量・生物多様性などさまざまなデータをモニタリングする。ホットスポットを検知して大規模火災の予防なども可能だ。
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「CarbonSpace」はCarbonIQおよび CarbonAtlasと連携したJejakin統合アプリで、企業および関係者が気候変動対策に直接貢献できるようにするというもの。一覧にある環境活動プロジェクトから選んで「カートに入れる」で購入可能なマーケットプレイスだ。
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Image Credits:Jejakin
参照:
Jejakin
経済産業省資源エネルギー庁
環境省
(文・澤田 真一)
- Original:https://techable.jp/archives/247329
- Source:Techable(テッカブル) -海外テックニュースメディア
- Author:澤田真一
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