Apple、「ヘイ、Siri」の誤反応防止機能を開発中

Appleが、テレビ広告などで流れる「ヘイ、Siri」の声に、Apple製品のSiriが反応しないようにする新機能を開発していることが、tvOS18.2の最新のベータから確認されました。2019年には、Appleが流したCMの声にSiriが反応して困る、と苦情が殺到したこともありました。

Shazamと連携する「AdBlocker」

tvOS18.2の最新のベータから、「AdBlocker」と名付けられた新しいフレームワークが発見された、と米メディア9to5Macが報じています。

Web広告を表示させない機能のような名前の「AdBlocker」ですが、同メディアが詳しく調査したところ、興味深いことが分かりました。

「AdBlocker」は、音楽認識アプリのShazamを各種アプリで使うためのフレームワーク「ShazamKit」と連携しており、また、「Siri」や「ヘイ、Siri」という呼びかけでSIriを呼び出すプロセスとも連携していることが確認されました。

「AdBlocker」は、音声を識別するためのオーディオフィンガープリントをAppleのサーバーからダウンロードし、ShazamのAPIとHey SIriのAPIを使って、マイクを経由した音声かどうかを識別します。

音声が特定の条件に合致する場合、「AdBlocker」はSiriを呼び出すトリガーコマンドを一時的に無効化します。

これによって、テレビ広告やAppleの製品発表で「ヘイ、Siri」の声が流れても、マイクを経由した声と識別され、Apple製品のSiriが誤作動することを防げる、というわけです。

2019年、AirPodsのCMにHomePodが反応と苦情殺到

Appleが「AdBlocker」を開発した目的は、Siriに言及した製品発表やテレビ広告などが、意図せずAppleデバイスのSiriを呼び出してしまうことを防ぐためだろう、と9to5Macは推測しています。

2019年には、AirPodsのCMで「ヘイ、Siri」と呼びかける声にHomePodが反応して困る、というHomePodオーナーからの苦情が話題となりました。

なお、現時点では「AdBlocker」フレームワークはtvOS18.2のベータからのみ発見されていることから、Appleは「AdBlocker」を最初にHomePod向けに提供する考えなのだろう、と9to5Macはコメントしています。

2018年9月にAppleが買収したShazam

Appleは、2017年12月にShazamの買収計画を発表しました。しかし、競争への影響を懸念した欧州委員会が調査を行ったため、待ったがかかりました。

調査の結果、2018年9月に欧州委員会の承認が得られ、その直後にAppleは正式にShazam買収を発表しています。

正式版は12月初めに公開か

tvOS18.2の一般ユーザー向け正式版は、iOS18.2などと同じく、12月初めに公開されるとみられます。

tvOS18.2では、Apple TVで再生するコンテンツの縦横比として、21:9などに対応可能となります。

Source: 9to5Mac

Photo: Apple


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