ファーウェイのながら聴きイヤホン比較。耳掛け型「HUAWEI FreeArc」はイヤーカフ型「HUAWEI FreeClip」とどう違うのか

ファーウェイ・ジャパンが2月7日に「2025年 Q1 新製品発表会」を開催。春までに発売する新製品を披露しました。その中で、&GPが最も注目したのが「HUAWEI FreeArc」。“ながら聴きイヤホン”であるオープンイヤー型ワイヤレスイヤホンの最新モデルで、グローバルでの発表に先駆けて、クラウドファンディングサイト「GREEN FUNDING」で先行発売されます。市場想定価格は1万8800円ですが、同サイトでは16〜25%オフの早割価格で購入できます。

▲カラバリはブラック、グレー、グリーンの3色

このHUAWEI FreeArc(以下、FreeArc)を、いち早く使ってみました。また、同じくオープンイヤー型で人気の「HUAWEI FreeClip」(以下、FreeClip)とも比べてみました。

 

■大ヒットしたFreeClipに続く第2弾としてリリース

FreeArcは耳掛けタイプで、耳を塞がずに音声が聴こえる仕組み。ファーウェイは2023年12月に、耳に挟むタイプのFreeClipを「GREEN FUNDING」に出品し、5800万円を超える支援を達成。2024年2月からの一般発売後も売れ行きは好調とのこと。FreeArcは、FreeClipに続くオープンイヤー型イヤホンの“第2弾” と捉えていいでしょう。

▲左がHUAWEI FreeArc(1万8800円)、右がHUAWEI FreeClip(2万7800円)

▲FreeArcは耳に掛けて装着

▲FreeClipは耳に留めて装着

筆者は普段FreeClipを愛用しています。自宅ではオーディオブックを聴き、移動や愛犬の散歩のときにはサブスクの音楽を。オープンイヤー型は長時間装着しても気にならず、周囲の音が聴こえることがメリット。しかし、電車の中や混雑した駅など雑音が多い状況では、音声が聴き取りにくいこともあります。

 

■装着感はすこぶる良好

FreeArcは、イヤホンから弓状に伸びる部分を耳の外側にフィットするように装着します。内部のワイヤーには形状を記憶するニッケルチタン合金、イヤホン表面の約81.5%には液状シリコーンを使用。医療用カテーテルや乳児のおしゃぶりにも使われる素材だそうで、ソフトで自然な装着感。冷たくなったり、熱くなったりにもしにくいようです。

▲充電ケースの背面にUSB Type-Cポートを搭載。USBケーブルは非同梱

▲写真では見えにくいが、充電ケースを開いた手前の部分にペアリング用のボタンがあるのだが、iPhoneとはこのボタンを押すことなくペアリングできた

▲生体適合性に優れた液状シリコーンを使用

FreeClipは軽くて、サッと装着できるけど外れにくい、というのが利点。ですが、激しく身体を動かすとズレやすく、不意に人にぶつかったときに落下してしまったこともありました。一方、FreeArcの安定感は抜群。ランニングやサイクリングで使うには最適という印象。ワイヤレスイヤホンとしてはやや大きめで片耳が約8.9gもありますが、重さが分散される形状のため、むしろ、装着していることを忘れたりもしました。

▲発表会にはプロランナーの神野大地氏が登場。FreeArcの安定した装着感や周囲の音が聴こえるメリットをアピール

 

■気になる音質や音漏れは?

FreeArcの音質は、カナル型に比べると没入感に欠けるものの、FreeClipに比べると音圧が高めで、オープンイヤー型のわりには迫力が感じられました。音楽を聴くには向いている印象。通話や音声コンテンツの聴こえ方はFreeClipと同等と感じました。音漏れはほとんど気にならず、ボリュームをかなり大きくした場合に微かに聴こえる程度。

「HUAWEI AI Life」というアプリを使うと、自分好みの音質にカスタマイズできるそうですが、筆者が試したところFreeArcは未対応でした。おそらく、FreeClipと同じようにイコライザーなどが利用できるようになると思われます。

▲「HUAWEI AI Life」はファーウェイの各種製品を管理するアプリ。右はFreeClipの設定画面だが、FreeArcでも同じようなサウンド効果を利用できるようになるだろう。なお、Android向けアプリは「Playストア」ではなく、ファーウェイが運営する「AppGallery」から入手できる

 

■使い方によってはFreeClipを選ぶべきかも?

イヤホンはタッチ操作に対応。イヤホンの外側部分をスワイプして音量を調節でき、ダブルタップで一時停止と再開、トリプルタップで次の曲にスキップします。筆者はiPhone 16 Proとペアリングして使っていますが、長押しするとSiriが起動し、「この曲のタイトルは?」などと調べたりできました。ちなみに、Google Pixel 9 Proとペアリングしてみると、長押しで「Gemini」が起動。しかし、FreeArcはGeminiに対応していません。話しかけた声をスマホが聴き取って、結果がスマホに表示されるだけで、FreeArcからは何も聴こえませんでした。

▲「HUAWEI」と記された部分をタップして操作できる

連続再生時間は約7時間で、充電ケース込みで約28時間。ちなみにFreeClipは約8時間で、充電込みで約36時間なので、電池持ちはFreeClipに軍配が上がります。さらにFreeClipはワイヤレス充電にも対応しています。イヤホンもケースもコンパクトでかさばらないことも利点。FreeArcより9000円高いですが、FreeClipを選んだほうがハッピーという人もいるでしょう。

▲FreeArcの充電ケースは約67.8×67.8×26.5mmと大きめ

FreeArcの防塵防水はIP57。FreeClipはIP54なので、防水性能ではFreeArcが上回ります。FreeArcが最も適しているのは音楽を聴きながらランニングやエクササイズをしたい人でしょうが、カナル型の圧迫感が苦手な人や、屋外で使うことが多い人も検討する価値はあるでしょう。

>> GREEN FUNDING「HUAWEI FreeArc」

<取材・文/村元正剛(ゴーズ)

村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。

 

 

 

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