アッパーの継ぎ目ゼロ。靴を熟知した職人が仕立てる美しきビジネスシューズ

高級紳士靴ブランド「三陽山長」が、日本の優れたモノづくりの技術を世界に伝えるべく、ブランド史上もっとも高難度な「ゼロシーム」仕立てによる「零-ZERO-」コレクションをリリースしました。

アッパーを一枚革でつくり上げるホールカットと呼ばれる製法ですが、一般的なホールカットで見られるヒール部分の継ぎ目すらもなくし、どこから見ても継ぎ目をゼロにすることで、よりミニマルで芸術的な美しさを追求しています。

5年の構想期間を経て発売に至ったというファーストコレクションでは、ホールカットの「壱/ICHI (いち)」、ストレートチップの「弐/NI(に)」、タッセルローファーの「参/SAN (さん)」(どれも33万円)の3モデルをラインナップ。日本の職人技の結晶ともいえる「零-ZERO-」コレクションに注目です。

一般的な靴のアッパーは各パーツを革から切り出したものをつなぎ合わせますが、「零-ZERO-」コレクションでは、楕円形にカットした1枚の革のみでつくることにより、流麗なフォルムをより際立たせています。

パーツがシンプルな分、製作は実に困難。高級革靴では定番のグッドイヤーウェルト製法を採用していますが、立体的なフォルムを描き出すために一般的な靴よりもはるかに長い時間をかけて木型に吊り込んで形を定着させる必要があり、さらに一度、革を木型から外してカットと縫製をしてから再び木型へ吊り込んで底付けをする、というように、手間ひまがかかります。そのうえ、シワや歪みなどを出さずに細部まで精緻に仕上げることのできる熟練の職人の美意識と技術力が要求される製法です。

アッパーには、フランス屈指のタンナーと名高いアース社が手掛けるボックスカーフ“アニキス”を採用。きめ細かい質感と美しく自然な艶、ソフトな手触りが特徴の最高級のレザーです。

ライニングには、足当たりがなめらかで履き心地に優れたデュプイ社製レザーを採用。靴底は、高級感があり蒸れにくく快適なレザーソールで、英国屈指の伝統を誇るJ.ベイカー社が手がけた、優れた耐久力のオークバークレザーを使用しています。

仕上げは、ソールの地面に接する面以外を黒く着色する最高級靴ならではの“半カラス”。三陽山長の従来モデルとは異なり、土踏まず部分を鋭角ではなく曲線的に仕上げるなど、見えない部分にもこだわっています。ゴールドの箔押しで「零」シリーズ専用のロゴをあしらった中敷きが、さらに高級感をプラスしています。

▲「壱/ICHI」

ホールカットの極みともいえる「壱/ICHI」のほか、「壱/ICHI」をベースに、アッパーの上にトウキャップのように見える一文字や甲周りの切り替えなどを“描いた”贅沢な遊び心のある「弐/NI」。

▲「弐/NI」

スーツにもカジュアルにもマッチするタッセルローファーの「参/SAN」の3モデルをラインナップ。どれも、汎用性の高いブラックのみの展開です。

▲「参/SAN」

3月21日より発売開始で現在は予約受付中。日本のクラフトマンシップを集結した最上級の紳士靴に興味があるなら要チェックです。

>> 三陽山長

<文/&GP>

 

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