シャオミが3月13日に「Xiaomi 新製品発表会(2025上期)」を開催しました。この日発表されたのは、スマートフォン、タブレットから、フライヤー、掃除機まで全17製品(仕様違い、アクセサリーなどを含めるとそれ以上)。ここでは取材に行ってきた筆者が特に注目したデバイスを中心に紹介します。
■ライカと共同開発「Xiaomi 15 Ultra」は望遠カメラが進化
今回の目玉は、スマホのフラッグシップ「Xiaomi 15シリーズ」。3月3〜6日にスペイン・バルセロナで開催された世界最大級のモバイル展示会「MWC 2025」でお披露目された端末が、早くも日本で発売されることが決まりました。
▲シャオミはMWC 2025の開催に合わせて、3月2日にバロセロナでXiaomi 15シリーズを発表した
上位モデルの「Xiaomi 15 Ultra」は3月18日発売。価格は16GB+512GBモデルが17万9800円、16GB+1TBモデルが19万9800円。ちなみに、グローバルでの価格は1499ユーロ〜(約24万円〜/16GB+512GB)なので、日本ではかなりお買い得と言えます。
Xiaomi 15 Ultraは、昨年日本でも発売されて大きな話題を呼んだ「Xiaomi 14 Ultra」の後継機種。約6.73インチのディスプレイを搭載。最大の特徴は、ライカと共同開発した4眼カメラを搭載し、「Photographer Kit」というアクセサリーを取り付けると、まるでカメラのように操作できること。
▲約6.73インチの有機ELディスプレイを搭載
▲別売のPhotographer Kitを取り付けると、カメラさながらの操作性が実現する
▲新しいPhotographer Kitには着脱式のサムレストとレリーズシャッターを追加。2000mAhのバッテリーを内蔵している
リアカメラは、超広角(約5000万画素/14mm相当)+メイン(約5000万画素/23mm相当)+望遠(約5000万画素/70mm相当)+望遠(約2億画素/100mm相当)という構成。メインカメラは1インチの大型センサーを採用し、レンズF値は1.63と明るく、暗い場所での撮影に強いことも特徴。メインと2つの望遠カメラは光学式手ブレ補正にも対応しています。フロントカカメラは約320万画素。
▲1台で幅広い焦点距離をカバー。シャオミは「レンズを交換することなく一眼レフカメラのように使える」とアピールしていた
前モデルから大きな進化を遂げたのが2つの望遠カメラ。70mmの望遠カメラはテレマクロ撮影にも対応。100mmの望遠カメラは8.6倍まで光学ズーム相当の画質で撮影でき、デジタルズームは最大120倍。筆者が実際に撮影して見たところ、30倍程度までは、かなり鮮明に撮影できました。
▲左がメインカメラで1倍で撮った場合。10倍、30倍のデジタルズームで撮っても、かなり鮮明に写る
▲望遠カメラでのマクロ撮影は約10cmまで近づける
▲23mmから135mmまでの6つの焦点距離では、約0.7秒で高速撮影できる「ファストショットモード」も利用可能
動画はメインカメラと100mmの望遠カメラで4K 120fpsでの撮影が可能に。さらに、すべてのカメラで10-bit Lobビデオ撮影が可能になっています。
SoCは現行機種向けで最高峰と言える「Snapdragon 8 Elite」。バッテリーは5410mAhで、90Wの急速充電にも対応しています。
「Xiaomi Hyper AI」を利用できることも魅力。AIによる文章作成、リアルタイムの文字起こし、翻訳、要約、多彩な画像編集などを楽しめます。Xiaomi Hyper AIは、昨年11月に発売された「Xiaomi 14Tシリーズ」から対応していて、生成の速さや精度の高さが評価されていますが、SoCの性能向上によって、さらに快適に利用できることが期待できそうです。
▲昨今のトレンドであるAI機能の充実度もトップクラス。GoogleのGemini、かこって検索も利用できる
▲プリインストールされている「レコーダー」アプリは日本語のリアルタイム文字起こしも可能。MWC取材時に試したが、精度は高そうだ
カラバリはシルバークローム、ブラック、ホワイトの3色。新しい「Photographer Kit Legend Edition」(1万9980円)はブラックで赤がアクセントカラーになっています。4月15日に購入して、4月22日までに申し込めば特典としてPhotographer Kit Legend Editionがもらえます。ですが、シルバークロームなら、そのまま使ってもカメラに見えること請け合いです。
▲カラバリは、左からブラック、シルバークローム、ホワイトの3色から選べる
■コンパクトハイエンド「Xiaomi 15」の発売も決定!
前世代の「Xiaomi 14」シリーズは、日本ではXiaomi 14 Ultraのみが発売され、スタンダードモデルの「Xiaomi 14」の発売は見送られました。しかし、今年は「Xiaomi 15」も発売されます。4月1日発売予定で、価格は12GB+256GBモデルが12万3000円。12GB+512GBモデルが13万8000円となっています。
▲スタンダードモデルのXiaomi 15もライカと共同開発したカメラを搭載。デザインは奇を衒わず、落ち着いた印象だ
Xiaomi 15は、約6.36インチのディスプレイを搭載しながら、四方のベゼルが1.38mmという細く、横幅は約71.2mmに抑えられていることが利点。Xiaomi 15 Ultraと同じSnapdragon 8 Eliteを搭載するハイエンド機ながら、重さは約191〜192g(カラーによって異なる)に抑えられています。
▲ベゼルを究極まで細くし、画面の見やすさと持ちやすさを両立
ライカと共同開発したトリプルカメラは、超広角(約5000万画素/14mm)+メイン(約5000万画素/23mm)+望遠(約5000万画素/60mm)という構成。メインと望遠は光学式手ブレ防止機能も備えています。望遠カメラは光学2.6倍ズームで撮影でき、画素の効率的に使うことで5倍ズームも光学ズーム相当の画質で撮影可能。デジタルズームは最大60倍。フロントカメラは約3200万画素。普段づかいにも、作品づくりにも十分なスペックを備えています。
▲カメラは十分すぎるほどハイスペック
今期から大幅に強化された「Xiaomi Hyper AI」も、上位モデルのXiaomi 15 Ultraと同じ機能が利用できます。コンパクトながら5240mAhの大容量バッテリーを搭載しているので、電池持ちの心配は無用。90Wの急速充電にも対応しています。
カラバリはグリーン、ホワイト、ブラック、リキッドシルバーの4色で、それぞれ質感が異なります。リキッドシルバーは表面が波打つような形状で、ギラギラとした光沢を放ち、目立ち度は抜群。人とは違うデザインのスマホを使ってみたい人は、実機に触れてみることをおすすめします。が、販売チャネルと台数が限定なので、お早めに!
▲使いやすさを重視するなら、この3色がおすすめ
▲背面パネルがギラギラしているリキッドシルバーはインパクト大だが、指紋が着きやすいのが難点。12GB+512GBモデルのみが発売される
▲左がXiaomi 15 Ultra、右がXiaomi 15。フツーのスマホとしての機能を重視するなら、コンパクトで価格も手頃なXiaomi 15が魅力
■「Redmi Note 14 Pro 5G」はコスパ&耐久性が魅力
発表会ではさらりと紹介されただけでしたが、ミッドレンジのスマホ「Redmi Note 14 Pro 5G」も要注目! 多くの人が “これで十分” と思える機能を搭載し、8GB+256GBモデルは4万5980円、12GB+512GBモデルは5万5980円という、お手頃価格。3月22日に発売されます。
ディスプレイは約6.67インチ。フロントパネルは強化ガラスで保護され、ボディにもアルミニウム複合フレーム、衝撃吸収フォーム、ポリマー緩衝材などを用いて、強い耐久性を実現。5110mAhのバッテリーを搭載し、約4年使っても、80%のバッテリー容量を見込める設計になっています。されど、見た目はゴツくなく、重さも約190gに抑えられています。
▲Redmi Note 14 Pro 5Gのディスプレイは左右端にカーブが施されている
リアカメラは超広角(800万画素)+メイン(2億画素)+マクロ(200万画素)の3眼。メインカメラは暗所での撮影に強く、最大4倍までは光学ズーム相当の画質で撮影可能。AIを用いた画像編集機能も利用できます。
▲カメラはライカではないが、2億画素をメインとするトリプルカメラを搭載。フロントカメラは約2000万画素
カラバリはミッドナイトブラック、ラベンダーパープル、コーラルグリーンの3色。カラーによって質感が異なるので、実際に触れてみてから選ぶべきでしょう。
▲ラベンダーパープル(中央)はヴィーガンレザーを採用。ほかの2色はサラサラとした手触りだ
■新製品に触れて、購入できる常設店もオープン
ほかには、11.2インチのタブレット「Xiaomi Pad 7シリーズ」、バンドだけでなくベゼルも交換できるスマートウォッチ「Xiaomi Watch S4」、Wi-Fi 7に対応したルーター「Xiaomi メッシュシステム BE3600 Pro」、スマホとの連携する調理家電「Xiaomi スマートエアフライヤー 4.5L」などが発表され、3月13日から販売されています。
▲11.2インチ画面のXiaomi Pas 7シリーズは5万4980円(8GB+128GB)〜。別売のキーボードやペンを使うと、より便利に。上位モデルのXiaomi Pad 7 Proにはディスプレイの反射を軽減し、ペン入力がしやすい「Matte Glass Version」(8万4980円/12GB+128GB)も用意
▲1.43インチの円形の文字盤を搭載するXiaomi Watch S4は1万9800円〜。Xiaomiのスマホ、タブレット、イヤホンなどを操作できる機能も備える
▲別売のバンドやベゼルに着せ替えられる
▲ワイヤレスイヤホン「Xiaomi Buds 5 Pro」は、通常のBluetooth版は2万4980円。スマホとWi-Fiで接続して高音質で楽しめるWi-i版(中央)は2万7980円。ただし、Wi-Fi接続できる機種は、現時点ではXiaomi 15 Ultraのみ
▲Wi-Fi 6とWi-Fi 7に対応する高速通信メッシュシステム「Xiaomi メッシュシステム BE3600 Pro」は1ユニットが1万800円、2ユニットが1万9800円。Wi-Fi 6までに対応する「Xiaomi メッシュシステム AX3000 NE」(1ユニット6280円、2ユニット1万1800円)も同時に発表された
▲左は100種類以上のスマートレシピを利用できる「Xiaomi スマートエアフライヤー 4.5L」で8980円。右は機能がシンプルで、より多くの量を調理できる「Xiaomi エアフライヤー エッセンシャル 6L」で6980円
そして、これらの新製品に実際に触れられる「Xiaomi Store」がオープンすることも発表されました。1号店は3月22日にイオンモール浦和美園、2号店は4月5日にイオンモール川口にオープン予定。
▲昨年は東京・渋谷に期間限定のショップが開設されたが、満を持して常設店がオープンする
中国やアジア諸国には、Xiaomiの多彩な製品が購入できるお店があちこちにありますが、遂に日本にも登場するわけです。シャオミによると、今後はまず関東圏から店舗を増やし、全国に拡大していくとのこと。スマホメーカーとしてではなく、総合家電メーカーとしてもシャオミの注目度は高くなっていきそうです。
>> Xiaomi
<取材・文/村元正剛(ゴーズ)>
村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
【関連記事】
◆ライカの力は偉大でした。「Xiaomi 14 Ultra」は“撮って出し”でもキマるフィルターが楽しすぎ!
◆「Xiaomi 14Tシリーズ」のカメラはライカ監修!しかも“おサイフケータイ対応”って大注目です
◆まるで文鎮、でも最強。Xiaomiのモバイルバッテリーがレア仕様で頼りになりまくり
- Original:https://www.goodspress.jp/news/664962/
- Source:&GP
- Author:&GP
Amazonベストセラー
Now loading...