【新調するなら今！ 大人の財布の選び方】
いよいよ新しい年度が始まりますが、新生活は気分も新たに臨みたいもの。それだけに、何かと新調したくなる時期だったりします。そこで新調アイテムの定番とも言える“財布”を全５回に分けてピックアップ！ 初回は王道の「2つ折り財布」について、大人の選び方やおすすめの品々をご紹介していきます。
■支払いのスマートさや容量、サイズ感で最も選ばれているのはやはり2つ折り！
先程「王道の2つ折り財布」とご紹介しましたが、なぜ大人の男性から2つ折りが選ばれやすいのでしょうか？ その答えは簡単で、収納力・携帯性・ルックスのバランスに長けているから。2つ折りは日常使いに適したお札、カード類、小銭の最低限＋αの容量を持ち、開けばすぐに取り出せるシンプルな使い勝手の良さが最大の特徴。それでいて荷物としてもかさばらないコンパクトさで、手ぶら派の人にとってはポケットに収められる携帯性の高さも支持される要因のひとつ。さらにはその普遍性からあらゆるメーカーやブランドで定番として展開されていることも多く、デザイン性やカラーバリエーション、素材など豊富なラインナップがあり、自分の好きなものに出合いやすいことも大きな魅力です。
2つ折りと同列に語られる種類で言うと「長財布」と「3つ折り財布」が挙げられます。もちろんそれぞれに個性や特性があり魅力的ではありますが、大人になった今、2つ折りに回帰してきている人が実は多いようです。ビジネスから休日、フォーマルから趣味まで幅広い守備範囲を誇り、実用性のバランスの取れた2つ折りこそ大人の定番と呼ぶにふさわしいのではないでしょうか。
■大人が選ぶべき「2つ折り財布」の特徴は大きく2つ！ 特性を意識したモノ選びを
ここからは今おすすめの2つ折り財布をご紹介していきます。2つ折りは大きく分けると「普遍的なシンプルタイプ」と「スタイリッシュなファスナータイプ」が挙げられます。いずれも特徴やキャラクターが変わってきますので、選ぶ際の参考にしてみてください。
＜普遍的なシンプル2つ折りタイプ＞
定番といえばやはりコチラ。流行に左右されることのない永遠のスタンダードです。とはいえ本当にシンプルなので、大人であればプラスαでどこかに語りどころを求めたいもの。素材や生産地、製作地、ディテールなどモノとしてのこだわりが愛着へと繋がるはずです。
1. 高級素材コードバンを自分らしく育てていく
GANZO
「コードバン小銭入れ付き二つ折り財布」（6万7100円）
日本が誇るモノ作りの伝統と経験を生かした革製品の雄、GANZO（ガンゾ）。そんな名ブランドが手がける至高のシンプル2つ折りがコチラです。“時を重ねるほどに、輝くもの。”をコンセプトに掲げる同ブランドらしい、自分の手で育てていく感覚を直に味わうことができるアイテムです。
表面には手間のかかる水染めを施したのちオイルフィニッシュを経た独特な光沢感が特徴のコードバンを、内側には馴染みやすいソフトな牛ヌメ革を採用。この個性の異なる素材のコントラストが絶妙な味わいを引き出しています。
［SPEC］
サイズH9.2×W 11.3×D3.2cm
札入れ×2、小銭入れ×2、カードポケット×4、内ポケット×3
>> GANZO
2. 英国王室御用達が手がける至高のエレガンス
ETTINGER
「GOLD CORNERS BILLFOLD3C/C & COIN PURSE」（8万8000円）
1934年にロンドンで創立し、1996年には英国王室御用達を授けられた老舗名門レザーブランド、ETTINGER（エッティンガー）。気高く華やかで存在感は他を圧倒し、大人であれば一度は触れてみたい、堪能してみたいと思わせる品々がラインナップしています。
今回セレクトした2つ折り財布は、入荷するたびに完売するほどの人気モデル。高品質なブラックカーフを使用したボディに、四つ角には高級感溢れるゴールドをプラス。このディテールはヨーロッパに伝わる伝統的な製法で“ロールドゴールド”と呼ばれ、薄い金の板を圧着させることで美しさと耐久性を併せ持つ、見た目にも強度にも優れた逸品です。
［SPEC］
サイズH9×W 11.5cm
札入れ×2、小銭入れ×1、カードポケット×3、フラットポケット×3
>> ETTINGER
3. 表情豊かなオイルレザーがシブさを生む
COCOMEISTER
「ダーリントン・ヘッドライト」（4万1700円）
日本製ハイエンドブランドを掲げるCOCOMEISTER（ココマイスター）からは、英国純正のオイルレザーを使用した味わい深い一作をご紹介します。素材はイギリスの高級革靴ブランドを手がけるタンナーより仕入れており、さらに国内の職人によってその素材の特性を存分に生かしながら丁寧に製作。完成度の高さが光ります。
また、全6色の中では、大人のシブさを味わえるディープグリーンが特におすすめ。革の豊かな表情に重厚感のある深い緑色がバランス良く調和しています。
［SPEC］
サイズH9.3×W 11×D2.5cm
札入れ×2、小銭入れ×1、カードポケット×6、フリーポケット×1
>> COCOMEISTER
＜スタイリッシュなファスナータイプ＞
秘匿性や安全性を備えつつ、ファスナーのメタル感がスタイリッシュな印象へと導いてくれるのがこのカテゴリ。容量やサイズ感の大小、素材などのバリエーションも多々展開されており、ファッショナブルなデザインも豊富なので他との差別化も可能です。
4. 革新的なデザインでクロコダイルを堪能
ITTI
「CRISTY SMART MID WLT .5 / CROCO」（7万1500円）
美大出身のデザイナーが手がけるITTI（イッチ）は2017年にスタートしたブランド。メイド・イン・ジャパンの伝統と現代的なプロダクトデザインの融合による唯一無二のウォレットの数々が今、注目されています。
本作は定番で展開しているスマートフォンサイズのミディアムウォレットで、高品質なエキゾチックレザーを扱うフランスのH.C.P社のクロコダイルレザーを使用。それを国内屈指の爬虫類タナリーで仕上げた質の高さは、一生モノになりうる存在感を発揮します。またスマートな見た目に反し、11枚も入るカードポケットなど優れた収納力も大きな魅力です。
［SPEC］
サイズH9×W 14.5×D2.4cm
札入れ×1、小銭入れ×1、カードポケット×11、フリーポケット×2
>> ITTI
5. ユニセックスで使える万能ウォレット
L’arcobaleno
「ラウンドジップミニウォレット」（3万5200円）
メイド・イン・イタリーによるクオリティの高いレザーアイテムを展開するL’arcobaleno（ラルコバレーノ）からは、13色という多彩なカラーバリエーションがラインナップするラウンドジップタイプをセレクト。発色性と軽さ、耐久性の高さで選び抜かれたフランスの老舗タンナー・アルラン社のゴートレザーを使用しており、ユニセックスなウォレットデザインも相まってファッション性の高い一品に仕上がっています。
コンパクトながらも使用感に長けており、内装は蛇腹のように大きく広がるユニークな構造。“好きな場所に好きに収納できる”自由度の高さも大きな魅力です。
［SPEC］
サイズH9.5×W 11.5×D2cm
札入れ×2、小銭入れ×1、カードポケット×3、フリーポケット×1
>> L’arcobaleno
6. シンプルな佇まいにストリートの感性をオン
RAMIDUS
「FLAT WALLET」（2万7500円）
藤原ヒロシがデザインを手がけた日本屈指のストリートバッグブランドの後継ブランドとして誕生したRAMIDUS（ラミダス）。クロム、メタルフリーなめしのイタリアンレザーにガラスコーティングを施した、鏡面のように滑らかで光沢のある質感が特徴です。
シンプルなラウンドジップスタイルではあるものの、武骨なエッセンスを加味することでストリート感を堪能できます。いわゆる伝統的なレザーブランドとはまた異なる、独特なジャパニーズカルチャーを味わうにふさわしい逸品は他と差別化を図るうえでも有効な一手となるはずです。
［SPEC］
サイズH9.5×W 11×D2cm
札入れ×2、小銭入れ×1、カードポケット×6
>> RAMIDUS
＜【番外編】ツウ好みなマネークリップ付き＞
最低限の容量で2つ折りを楽しみたいのであれば、玄人好みなマネークリップ付きがおすすめです。若い頃では背伸びしたような感覚に陥るクラシカルな一品も、年齢を重ねた今だからこそ寄り添ってくれるはず。他人とは異なるこだわりの2つ折りを、ぜひ。
7. 使うほどにヴィンテージライクな風合いへ
TSUCHIYA KABAN
「ビークル マネークリップウォレット」（2万5300円）
日本製ランドセルメーカーとしても有名なTSUCHIYA KABAN（土屋鞄）から登場したツウ好みなマネークリップウォレット。素材にはクロムとタンニンのコンビネーションなめしを施した成牛革に、染料と蜜ろうを浸透させて仕上げたヴィンテージワックスレザーを採用。革質はしなやかながらも強靭で、使い込むほどヴィンテージ調の風合いにエイジングできます。
マネークリップによる薄さが特徴ですが、内装には小銭、カードを収められるポケットを完備しているため、財布としてのポテンシャルはしっかりと備えています。
［SPEC］
サイズH8.5×W 11.8×D1.2cm
マネークリップ×1、小銭入れ×1、カードホルダー×4、フリーポケット×2、コーナーポケット×1
＜文／小林大甫 メイン写真／坂下丈洋＞
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