【アウトドア銘品図鑑】
梅雨シーズンのキャンプ場、昼間は暑くても夕方からグッと気温が下がって焚き火が恋しくなります。
なのにいざ焚き火をしようと思っても、焚き付けも薪も湿っぽくて苦労するなんてこと、一度は経験しているのでは。
木材繊維に植物性ワックスを染みこませ、マッチみたいにシュッとこするだけで約8分間燃え続ける着火剤 “ファイヤーライターズ” は、雨の日の焚き火の苦労を過去のものにしてくれた優れもの…なんですが、一箱20本入りで結構嵩張っちゃう。
細いマッチみたいに折れたり途中で消えることなんてまずないから、正直、1泊のキャンプでは1〜2本あれば十分だったりするわけです。
ファイヤーライターズを輸入するクリケットジャパンにもそんな要望が届いたのでしょう。この春に発売されたばかりの「Niche Box(ニッチばこ)Set」(4950円)は、ファイヤーライターズが3本だけ入る小さなケースと防水オイルライターのセット。
焚き火はじめはもちろん、バーナーの点火装置が効かない、蚊取り線香に火をつけたい、ロープの端を処理したいなど、ちょっぴり小さな炎も持ち運べるようになり、火の問題を一気に解決できるセットとなっていると高評価。
サンプルを取り寄せ、キャンパーを魅了する理由を調べてみました。
■ファイヤーライターズを濡らさず持ち運べる
「Niche Box(ニッチばこ)Set」は小型のケース「Niche Box(ニッチばこ)」と防水オイルライター、カラビナ、マッチストライカーシールが付属しています。
▲80.5×60×H21.5mm
高級感ある箱に収まっていて、父の日、キャンプ友だちへの誕生日プレゼントなどギフトにもよさそう。
▲真鍮バレル、黒ニッケルサテーナという2色展開で、どっちも傷が目立たないエンボス加工
カラビナとリングは付けなくてもいいけれど、ベルトループやパックに吊るせるほうが便利。
というのも、ファイヤーライターズをそのまま差し込む「ファイヤーライターズ スリーブケース」とは違い、「Niche Box(ニッチばこ)」はちょっとくらいの雨なら影響を受けない作りとなっているのがウリ。そのまま外に置いておけるので、迷わず取り付けます。
「Niche Box(ニッチばこ)」の内箱はABS樹脂で、その中に金属トレイが収まっています。そしてABS樹脂のかみ合わせ部分にはシリコーン製パッキンがぐるり。完全防水というわけではないのですが、雨の心配を低減できるのは大歓迎です。
▲左のファイヤーライターズは120×70×H30mm
ファイヤーライターズと比べてみると、幅はそれほど変わりませんが、長辺が約3分の2。
ファイヤーライターズは着火剤が2段になって収まっているので、厚みもおおよそ3分の2。ずいぶんコンパクトになっているとわかります。
ただし、素材はステンレス鋼なので、箱だけで145g。ファイヤーライターズ丸ごとが142gなのでそれよりも重い。ちょっと苦笑いしてしまいますが、ファイヤーライターズの植物性ワックスは揮発性が低くて長期保管が可能だけど、ベースとなっている圧縮木材繊維は湿気を吸いやすい性質。
防水性を得た「Niche Box(ニッチばこ)Set」はそれだけでも手にする価値があるんです。
■無駄なく使えるカット機能付き
「ファイヤーライターズ スリーブケース」のおしりには、ファイヤーライターズをきっちり1本だけ切り離すための切り込みが付いています。
このカット機能、もちろん「Niche Box(ニッチばこ)」にも付いています。
スリットにあわせてファイヤーライターズを通して割るだけ。残り2本、3本になるとうまく割れない問題を見事解決した名機能です。
▲側面の文字がちゃんと読めるようにいれるのがコツ
ステンレスのケースに樹脂製内箱を差し込むとカラビナ用のリングが干渉するように思えますが、内箱の底部分は少しくぼんでいるのでストレスなし。見事。
ちなみにカラビナはボトルオープナー機能付き。最近は瓶ビールでもスクリューキャップだったりするのでほぼ使いませんが、だからこそ数年に一度「しまった!困った!」と頭を抱えるわけです。こんなところも気が利いてます。
側面にはマッチストライカーとなるシールが貼られています。このシール、別売でも用意されているので定期的に交換できるのも◎。
■ギリギリまでコンパクト化した防水オイルライター
付属のオイルライターは長さ約5cm。コンパクトで扱いづらいのかと思いましたが、指2本で支えられるため点火に手間取りません。
フリント式で火花さえ飛べば点火できるので、冬キャンプや登山へのお守りにもなり得ます。
▲φ14.5×51.5mm、23g
「Niche Box(ニッチばこ)」とまとめて持ち運ぶ際、気になるのが濡れ。フリント式は発火石が濡れると点火できなくなります。
でもこのライター、キャップ部分にしっかりネオプレーンゴムのOリングが入っています。安心を。
▲一番右がタンク。先端の三日月型のフタを取り外してライター用オイルを注ぐ
タンクを引き抜き、ライター用オイルを注いだら元通りにケースに入れて準備完了。芯にオイルが染み渡るまでしばらく待ってから点火しましょう。
▲点火後はヤスリに手をかけなくても大丈夫
ヤスリを回転させると火花が飛び、芯に炎がつきます。消火機能はないので、キャップを被せるか息を吹きつけて消火。発火石(一般的なモノ)は交換できるし、ガスのライターよりも確実に点火できるので、お守り代わりにもってこい。
内ケースには余裕があるので、隙間にマッチを3本ほど入れておけば、点火できないリスクをさらに回避できそう。
日常生活ではあまりに簡単に火が手に入るわけで、肌寒いときに火がないのはまあまあストレス。週末であればお隣の助けを借りることもできますが、平日だと利用者や管理人さんが近くにいないこともあるわけで、むなしさと寒さは増すばかり。
「Niche Box(ニッチばこ)Set」で備えておけば、梅雨時であっても悠々自適なキャンプライフを楽しめそうです。
>> クリケットジャパン
<取材・文/大森弘恵 撮影協力/クリケットジャパン>
大森弘恵|フリーランスのライター、編集者。記事のテーマはアウトドア、旅行、ときどき料理。X
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- Original:https://www.goodspress.jp/reports/678383/
- Source:&GP
- Author:&GP
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