新たなウエアラブルデバイスとして注目されているスマートリング。まだ本格的な普及には至っていませんが、「SOXAI RING（ソクサイ リング）」という製品がジワジワと人気を集めていることはご存知ですか？
2022年に日本初の健康管理用スマートリングとしてクラウドファンディングに出品され、4675万9000円もの支援を獲得。累計販売台数は3万5000台を突破し、国内シェアは1位（※専用アプリのダウンロード数に基づく）とのこと。
最新モデル「SOXAI RING 1.1」は4月30日にドコモショップ、ドコモオンラインショップで先行発売され、5月28日からSOXAI公式オンラインストア、Amazon公式ストア、家電量販店での一般販売も始まりました。価格は3万5980円〜。筆者はドコモから借りた製品を使ってみました。
▲SOXAI RING 1.1。リングの幅は7.6mmで、厚みは2.5mm。重さは2.5〜3.2g
■購入する前に、まずサイズ確認が必要
SOXAI RINGは12号から26号までの8サイズが用意されています。一般的な指輪のサイズとは異なるため、オンラインで購入する場合は、まず「サイジングキット」（550円）を購入して、装着する指に合うサイズを選ぶ必要があります。
▲初めて使う場合は「サイジングキット」を購入して、自分の指に合うサイズを選ぶ必要がある
親指以外のどの指に着けてもいいそうですが、筆者は左手の人差し指に装着しました。24号を選びましたが、朝方はきつく感じて、日中はやや緩く感じたりしました。指は時間帯によってむくんだりするようなので、一定時間の装着を試すのが望ましいでしょう。
▲カラバリは5色。シルバーとマットシルバーは3万5980円、マットブラックは3万7980円、ピンクゴールドとゴールドは3万9980円
カラバリはシルバー、マットシルバー、マットブラック、ピンクゴールド、ゴールドの5色（ゴールドはSOXAIとAmazonの限定カラー）。もし、自分が購入するならシルバー系を選ぶと思いますが、レビュー用製品の在庫の都合でピンクゴールドを借りました。明るい色合いで女性向け？ と思ったのですが、実際には男性が着けても違和感なく、シルバーやブラックよりも目立たないようにも思えました。
▲筆者は24号のピンクゴールドを借りた。落ち着いた色合いで、男性の指にも合う
■充電は週に１回程度でOK！
SOXAI RINGは専用の充電台に載せて充電します。
▲同梱の充電台にリングをセットし、USBケーブル経由で充電する。フル充電で最大9日間持続するので、充電は週1回程度で済む
iPhone、Androidのどちらにも対応していますが、筆者はiPhone 16 Proと接続しました。iPhoneに「SOXAI」アプリをインストールし、案内に従ってペアリングしたら、すぐに使い始められます。
▲充電が完了したことは充電台のLEDでわかり、正確な電池残量は「SOXAI」アプリでわかる
▲iPhone 16 Proとペアリング
▲「SOXAI」アプリを起動し、画面に表示される案内に従うだけでペアリングでき、初期設定に導かれる
▲iPhoneと接続する場合は「ヘルスケア」との連携が可能。ドコモの「dヘルスケア」と連携することもできる
■着けているだけで運動量や睡眠の質までわかる！
使い方は簡単！ というか、着けているだけ。何もしなくても自分の健康状態がモニタリングされます。リングの内側に光学式心拍センサー、酸素レベルモニタリング用赤色及び赤外線センサー、AI搭載3D加速度センサー、皮膚温度センサーが搭載されていて、これらが取得したデータが分析され、運動量、消費カロリー、睡眠の質、体調などがわかる仕組みです。
▲リングの外側はチタン製でコーティングが施されている。内側は合成樹脂製で各種センサーを搭載
測定結果は「SOXAI」アプリで確認できます。「概要」「睡眠」「体調」「運動」の4つのデータを確認でき、画面を下方向にスワイプするとリングと同期して最新データに更新されます。それぞれ100点満点のスコアが表示され、睡眠不足や体調不良などに客観的に気づける仕掛け。運動のスコアが低いと、「もう少し歩こう」という気持ちにもなりました。
▲健康状態は「概要」「睡眠」「体調」「運動」に分けて表示される
筆者は普段スマートウォッチで健康管理をしていますが、SOXAI RINGで計測される心拍数、歩数、消費カロリーなどは、スマートウォッチと比べて大きな差はなく、測定値は正確と思えました。特に精度が高いと思えたのが睡眠。SOXAI RINGを試用している間は、咳がひどく、じっくり睡眠できない日が多かったのですが、その状態が明確にデータに反映されました。
▲「睡眠」の画面例。かなり細かく分析され、自分のタイプもわかる
▲「運動」は1日の歩数目標を設定して、達成状況を確認できる
■筆者が気に入った3つの理由
筆者はこれまでにふたつのスマートリングを使ったことがあります。最初に使ったのは自分で購入した「EVERING（エブリング）」。Visaのタッチ決済ができる指輪ですが、健康管理機能はありません。次に、サムスンの「Galaxy Ring」を試用させてもらったことがあります。機能としてはSOXAI RINGと同等ですが、iPhoneとの接続には対応していません。
今のところ、個人的には今回試した「SOXAI RING 1.1」が一番気に入っています。理由は3つ。
まず、装着感。正直に言えば、装着感はどれも似たりよったりなのですが、SOXAI RINGが最も装着していることを忘れました。スマートリングは常に着けていられるように、防水に対応しています。SOXAI RING 1.1は100m防水に対応し、−5℃〜45℃の環境での動作が保証されています。借りている製品なので、なるべく水濡れは避けようと思っていたのですが、外すことを忘れて、シャワーを浴びたり、キッチンでお皿を洗ったりしていました。指輪を外すことは失くすことにつながりかねないので、「着けていることを忘れる＝外さない」は正解だと思います。そのため、ちょっときつめのサイズを選ぶことをおすすめします。
次に「SOXAI」アプリが見やすく、わかりやすかったことも良かったですね。100点満点のスコアやグラフでリアルタイムの健康状態や目標の達成状況がすぐにわかり、さらに掘り下げたアドバイスも読めます。しかも無料。
▲自分では正確に把握しづらいストレス値や体調トレンドもわかる
▲週間、月間のレポートも表示される
そして、 “圧” がないことも利点と感じました。これはSOXAI RINGだけでなく、ほかのスマートリングにも共通することですが、スマートリングにはディスプレイやスピーカーはありません。電話がかかってきても振動せず、メッセージが届いても点灯したりしません。ただ、静かに身体の状態をモニタリングして、その結果をスマホに知らせるだけです。一方、スマートウォッチはスマホから受信した情報を通知する機能も備えています。必要な人にとっては便利な機能ですが、スマートウォッチが頻繁にブルブルっと振動したり、画面が点灯したりすることを煩わしく思う人もいるでしょう。そんな人にはスマートリングが適していると思います。
▲着けているだけで何もしなくていいことがスマートリングの利点
■試用中にトラブルが発生したのだが…
実は今回の試用中にトラブルも発生しました。
ソフトウエアのアップデートが案内されたので、それを実行しようとしたところ、アップデート途中でフリーズし、アップデートを完了できない状態に陥りました。 ヘルプページを確認したところ、同じ事象が発生しているようで、案内に従って再起動を試したのですが、うまくいかず…。なぜか初期化もできずで、どうしたものかと。ですが、1日ほど放置していて再度試したところ、すんなりアップデートが完了しました。以降、返却日までの1週間は問題なく使えました。
▲「SOXAI」アプリからアクセスできるヘルプセンターが心強かった
筆者は自分で購入したわけではなく、レビュー用製品を借りていたので、SOXAIのサポートセンターには連絡しなかったのですが、ヘルプページには問題が解決しない場合の問い合わせフォームも用意されていました。導線がわかりやすく、トラブルが生じた場合に素早くサポートを受けられそうなことも安心感につながりそうです。
本音を言えば、決済機能も付いていればいいなぁと思いました。実際にそれはSOXAIとしての検討項目にもなっているようです。ですが、それによってリングが重くなったり、電池持ちが悪くなったりするのであれば、このままヘルスケア機能に特化しているほうがいいかなぁと。
SOXAI RINGは「スマートウォッチのヘルスケア機能は気になるが腕時計は苦手」という人はもちろん、「スマートウォッチを使っているが睡眠時は外したい」という人にも適しているに思いますよ。
>> SOXAI
＜取材・文／村元正剛（ゴーズ）＞
村元正剛｜iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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◆睡眠を分析するなら着けっぱなしでも気になりづらいスマートリングがいいかも
◆これ、血圧計で心電図も取れるスマートウォッチなんです！
- Original:https://www.goodspress.jp/reports/683196/
- Source:＆GP
- Author:＆GP
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