キュートなデザインで走行距離544㎞。フォルクスワーゲンのバッテリー駆動ミニバン「ID.BUZZ」ついに日本でも発売開始!

フォルクスワーゲン「ID.BUZZ」(アイディーバズ)が、2025年6月20日、日本で発売されました。

キュートなデザインが魅力的で、まだかまだかと待っていた人も多数とか。キャンプとか行きたくなるような、機能性もたっぷり備えています。

■商用車と並行して開発された

▲1950年に登場した初代トランスポーター

▲1960年に製作されたタイプ2ベースのキャンピングバス

そもそも、商用車と並行して開発されたミニバンです。欧州で物流パレットを積んで走れるよう室内から規格が決まっていたといえるクルマで、担当したのはフォルクスワーゲンの商用車部門です。

とはいっても、乗用車として不足はありません(サイズが大きいぐらいで)。1950年登場のトランスポーター(タイプ1のビートルに対してタイプ2とも呼ばれました)を意識しながらデザインしたというだけあって、内外装の質感も高くかんじられます。

初代トランスポーターが「T1」で、そのあとモデルチェンジを繰り返しながら、現在にいたります。ID.BUZZは第7世代にあたります。ただし今回はついに、バッテリー駆動のEVとなりました。

■一充電走行距離も長めでロングホイールベース車で554㎞

▲ロングホイールベース版には2段階調光式のガラスルーフが備わる

ID.BUZZは、22年に本国で発売されています。長いホイールベースに余裕ある車体。それにパワートレインがコンパクトにできる電気自動車の利点を活かして広い室内を持っています。

日本に導入されるのは2つのモデル。2990mmのホイールベースを持つ「ID.BUZZ Pro」と、3240mmの「ID.BUZZ Pro Long Wheelbase」です。

▲ID.BUZZ Pro Long Wheelbase

▲標準ホイールベース車でも室内は十分広い

▲標準ホイールベース車の第2列はキャプテンシートでウォークスルー可

▲標準ホイールベース車の第3列もじゅうぶんに使える広さ

一充電走行距離も長めです。標準ホイールベース車が524km、バッテリー容量が少し大きめのロングホイールベース車は554kmに達します。シートは折りたためるし、取り外しもできるので、道具満載でちょっと長い距離走ってキャンプという使い方も楽しめるでしょう。

▲耐荷重の高いマルチフレックスボード

▲シートは倒せるし取り外しも可能

移動は快適です。電気モーター1基で後輪を駆動しますが、期待以上によく走る印象です。ごく低速から電気モーターの加速力が発揮されるのです。

海外で乗った経験からいうと、走行中の疲労感はすくなく、たいへんよく出来たクルマです。

標準ホイールベース車は、6人乗り。2列目シートがひじかけも使えるキャプテンシートで、3列目へのアクセスが容易なウォークスルー機能を持っています。ファブリックシートもレザーより柔らかいので、乗り心地のよさに貢献してくれています。

▲2トーンのファブリックシート(ロングホイールベース車)は快適

▲ロングホイールベース車(7人乗り)の第2列シートは3人がけのベンチタイプ

▲ロングホイールベース車の第3列シートは空間的余裕もたっぷり

ロングホイールベース車は、第2列がベンチタイプの3人がけの8人乗り。長めのホイールベースと、電動車のパッケージングのよさとあいまって、3列目シートでだって、身長180cmの大人が2人座りながら長距離旅行が可能です。

「アクティブクルーズコントロール」「緊急時停車支援システム」「レーンキープアシストシステム」「同一車線内全車速運転支援システム(トラベルアシスト)」「レーンチェンジアシストシステム」といった運転システムの充実ぶりはVWのこだわり。

▲色づかいもしゃれているダッシュボードが魅力的

▲後席用には小さな窓がそなわる

運転席のダッシュボードは物理的スイッチが整理されています。ステアリングホイールまわり、モニター内、それに音声でコマンドを入力します。VW独自の「AIDA(アイダ)」はすでに他のモデルで日本導入済み。しっかりと日本語を聞き取ってくれて、動作も的確です。

【Specifications】
Volkswagen ID.BUZZ Pro(同LWB)
全長×全幅×全高:4715(4965)×1985×1925mm
ホイールベース:2990(3240)mm
車重:2550(2720)kg
出力:電気モーター×1
駆動:後輪駆動
駆動用バッテリー容量:84(91)kWh
最高出力:210kW
最大トルク:560Nm
一充電走行距離:524(554)km(WLTC)
乗車定員:6(7)名
価格:888.9(997.9)万円

>> フォルクスワーゲン ジャパン

<文/小川フミオ>

オガワ・フミオ|自動車雑誌、グルメ誌、ライフスタイル誌の編集長を歴任。現在フリーランスのジャーナリストとして、自動車を中心にさまざまな分野の事柄について、幅広いメディアで執筆中

 

 

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