真夏のリュックは背中がしんどい…。でも手放せないから、後付けできる“涼感ギア”を試してみた

夏リュックの悩みといえば、やっぱり「背中の汗」。荷物をたくさん運べて便利な反面、背中が蒸れてびっしょり…「このまま人に会うのはちょっと」なんて思ったこと、ありませんか?

最近は通気性を高めたリュックも増えていますが、夏のためだけに新調するのも現実的じゃない。そんなときに注目したいのが、後付けで使える“バックパネル”タイプ。お気に入りのリュックはそのままに、機能だけをひと足しできるのが魅力です。

今回は、風を送って背中を涼しくしてくれる2つの注目アイテム、「MILESTO UTILITY メッシュ ファン パネル」(3080円)とマリン商事の「扇風機つきリュックパッド ふうじんまる」(実勢価格:6200円前後)。をピックアップ。真夏の移動をちょっとラクにしてくれる、お助けアイテムです。

■背中ビショビショを卒業したい!通気性アップで快適に過ごすための選択肢

今回試した「MILESTO UTILITY メッシュ ファン パネル」は、背中とリュックのあいだにすき間をつくって、風の通り道を確保してくれるアイテムです。とても軽くて、取り付けも簡単。お気に入りのバッグにサッとつけても、あんまり違和感がないのがうれしいところ。

さらに、別売りのブルーノ「ポータブルミニファン」(2420円)をくっつければ、背中に風がそよそよ流れてきて、ちょっと得した気分になります。

▲左:「MILESTO UTILITY メッシュ ファン パネル」に、別売りの「ポータブルミニファン 」をつけた状態。右:「扇風機つきリュックパッド ふうじんまる」に、私物のモバイルバッテリーをつけた状態。リュックは私物のアークテリクス「マンティス26」を使用

一方で、「扇風機つきリュックパッド ふうじんまる」は、ファンが中に入っていて、しっかり風を送り込んでくれます。モバイルバッテリーをつなげば、歩いている間もずっと背中がひんやりしていて快適。それでいて重さは約330gと軽量。名前はちょっとユニークだけど、なかなかの実力派です。

最近は冷却パッドなんかもいろいろ出ていますが、「ずっと風が吹いてるって、やっぱりいいなあ」と思わせてくれるのは、この2つのアイテムかもしれません。

▲サイズ:W28cm×H40cm、重さ:130g

「MILESTO UTILITY メッシュ ファン パネル」は、背中に当たる部分のほとんどがメッシュ素材。風通しがよくて、じっとりしがちな背中もわりと快適です。

それに、けっこうしっかりしたハリがあって、リュックの背負い心地がグニャっとしないのも安心ポイント。

けっこう立体的なつくりになっているので、ファンを付けなくても背中とのあいだにちゃんと空間ができるんです。

風も抜けやすくて、歩いてるときに熱がこもりにくいから、真夏の外でも“背中がサウナ状態”みたいな不快感をだいぶ減らしてくれます。

実際に背負ってみると、リュックと背中の間から向こう側が見えるくらい、ちゃんと空間があるのがわかります。

この立体構造だけでもだいぶ涼しいですが、「ポータブルミニファン」をセットすると、背中のまんなかあたりにずーっと風が当たって、ムレも熱もすっきり解消。背中全体がひんやりして、想像していたよりもずっと涼しかったです。

▲上部は二段階のスナップボタン

▲下部は一段階のスナップボタン

取り付けは、上に2箇所・下に2箇所の計4点でしっかり固定する仕組み。上部はスナップボタンで2段階の長さ調整ができるようになっていて、私物で使っているアークテリクスのリュックには短いほうでぴったりハマりました。逆に、ショルダーハーネスが太めのリュックなら長い方で調整すればOKです。

強いて言えば、もうちょっと細かくサイズ調整ができたらよかったかな、というところ。買う前に、自分のリュックのショルダーハーネスの太さをちょっと見ておくと安心です。

なお、「ポータブルミニファン」の取り付けはとても簡単で、2本のゴムバンドでしっかり留められる仕組みになっています。試しに別のメーカーのファンも使ってみたのですが、そちらは持ち手が短くて、1箇所しか固定できずちょっと不安定でした。

その点、「ポータブルミニファン」は持ち手が長めにできていて、2箇所でちゃんと固定できるのが◎。使っていてもグラつきにくく、安心感がありました。

▲サイズ:W10.5×H22.5×D40cm、重さ:190g。連続使用時間:約2.5~10時間。風量4段階切替(微弱/弱/中/強)

別売りの「ポータブルミニファン」は、最大約8時間使える充電式の小さな扇風機。USBで充電できて、手に持ったり、デスクに置いたりといろんな使い方ができます。

リュックに取り付けるのはもちろん、オフィスでそっと風を当てたり、炎天下で顔まわりをひんやりさせたりと、夏のあちこちで活躍してくれそうです。モバイルバッテリーにもなるので、ひとつ持っておくと何かと重宝します。

■この薄さでもしっかり風を送る!「ふうじんまる」で背中に爽快な風を

▲バッグ側。ファンをカバーに装着した状態のサイズ:約H41×W26×D3.5cm 。重さ:カバーのみ:約100g/ファンのみ:約230g

▲こちらは背中側。全面メッシュ構造で通気性抜群

「扇風機つきリュックパッド ふうじんまる」は、ファンが内蔵された一体型タイプ。取り付けもとってもシンプルで、さっと装着すればすぐ使えます。

見た目に反してとても軽いので、リュックにプラスしても重さはほとんど気になりません。背負ってみると、じんわりと風が届いて、移動中も背中がラクなまま。

リモコンでON/OFFの切り替えができるのもうれしくて、「ちょっと寒いかも…」というときや、音を気にしたい場面でも、気軽に操作できます。

▲私物のバッグに取り付けた状態

意外と薄いのもポイントのひとつです。パネルを付けているなんて言われなければ気づかないくらいスリムで、横から見てもゴツさがありません。

見た目もすっきりしていて、いつも通りの感覚で背負えるのが地味にうれしいところ。腰まわりを中心に、そよそよと心地よい風が当たってくれます。

また、バッグのファスナーから保冷剤を入れられるようになっていて、これがなかなかのアイデア。中にセットすると、送られてくる風がほんのり冷たくなって、なんだか背中だけ冷房がついてるみたいな気分になります。

真夏の外出でも背中がクールに保たれて、あのじっとりとした不快感がだいぶマシになりました。

▲私物のモバイルバッテリー

▲コネクタ~USB端子までのコード長:約36cm

本体のUSB端子をモバイルバッテリーにつなげて、スイッチをONすれば、ファンが起動。バッテリーはリュックのサイドポケットなんかに入れておけば、コードもそんなに気になりません。

▲消費電力:弱2.75W、中5.4W、強8.3W

風の強さは3段階で切り替えられるようになっていて、その日の暑さや気分に合わせて調整できます。いちばん強いモードにすると、たしかにちょっとファンの音はしますが、外で使うぶんにはほとんど気になりません。

スイッチも手元についていて、押すだけで風量の切り替えや電源のオンオフができるのも地味に便利。ちょっと暑いな〜とか、今日はそんなにでもないな〜とか、そういう気まぐれにもちゃんと付き合ってくれる感じがします。

取り付けは、上に2箇所、下に2箇所の計4点で固定するタイプ。バックル式なので、つけ外しもサクッとできて、使いたいときにすぐセットできるのが便利。ストラップは引っぱるだけで長さを変えられるので、太めのショルダーハーネスにもちゃんとフィットしてくれます。

ただ、ちょっと欲を言えば、もう少しリュックとの一体感があるといいなぁというのが正直なところ。背負ってるときはまったく問題ないのですが、リュックを床に下ろすときに、パネルがちょっとズレることがあって。通勤電車とかでリュックを頻繁に上げ下げする人だと、そこが気になるかもしれません。

*  *  *

どちらも“風を送るバックパネル”という点では同じですが、通気性をしっかり確保したいなら「MILESTO」、見た目のスッキリ感や手軽さを重視するなら「ふうじんまる」がオススメ。それぞれに違った魅力があるので、使うシーンやリュックの形状に合わせて、自分に合うほうを選ぶのがよさそうです。

今年の夏もかなり暑くなりそうなので、リュックの汗対策を見直して、少しでも快適に乗り切ってみてください!

>> MILESTO

>> マリン商事

<監修・執筆/宇田川雄一

宇田川雄一|スタイリスト。大学卒業後、アシスタントを経て2008年フリーに。モノ誌やWeb媒体を中心に、広告、PVなど幅広く活動。メンズのビジネススタイルを得意とし、雑貨、インテリアなどライフスタイル全般にわたってスタイリングしてきた経験を生かし、執筆も行っている。

 

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