ボール・ウォッチの“現在地”を体現する必見6モデル【アメリカンウォッチ最前線】

【アメリカンウォッチ最前線】

前記事の新作で魅せたタフネスと美意識の融合。その“哲学”は、現行モデルにも確かに息づいている。ここでは、素材・機構・デザインの最前線を走る6本を厳選。ボール・ウォッチが描く現在地、そして次なる進化への兆しが、このラインナップから見えてくる。

*  *  *

1. 地球“外”の意匠が放つふたつとない造形美

ボール・ウォッチ
「エンジニア Ⅲ マーベライト クロノメーター 40 メテオライト NM9026C-S46CJ-MSLR」(44万円)

隕石から削り出したダイヤルが、唯一無二の模様を描き出す「メテオライト」。自然が生んだ幾何学模様はひとつとして同じものはなく、40mmケースに凝縮されたその造形美が、機能性に定評のある「マーベライト」に、神秘的な魅力と個性を添えている。

【SPEC】
ケースサイズ40mm、自動巻き(BALLキャリバーRR1103-C)、904LSSケース、スイスC.O.S.C.認定クロノメーター、パワーリザーブ約38時間、100m防水、耐磁性能8万A/m、耐衝撃性5000Gs、反射防止サファイアガラス、マイクロ・ガスライト搭載

▲ボール・ウォッチではおなじみのマイクロ・ガスライトをレインボー配色でインデックスに配置。機能性と彩りを両立するディテールだ

▲裏蓋には創業の原点である鉄道をモチーフにした刻印があしらわれている。見えない部分のこだわりが所有する喜びを一層高めるのだ

2. 時を告げるもうひとつの機能、“音”で魅せる通好みの一手

ボール・ウォッチ
「ロードマスター M MODEL A DA9100C-S1J-BKR」(88万円)

ラグスポを想起させる一体型ケースに、GMT機能と機械式アラームを搭載した意欲作。アラームは約3年にわたる開発を経て実用化されたもので、左右で異なる香箱を巻き上げる独自構造や、音質にこだわったロングゴングの採用など、細部まで作り込まれている。

【SPEC】
ケースサイズ41mm、自動巻き(BALLキャリバー RR7379)、904LSSケース、パワーリザーブ約45時間、100m防水、耐衝撃性5000Gs、双方向回転ベゼル、マイクロ・ガスライト搭載

▲今や数少ない機械式アラームを搭載。削り出しハンマーが生み出す澄んだ音色は、アナログ機構の妙を感じさせる味わい深さがある

▲立体的なドームフォルムの風防は、耐久性に優れるサファイアクリスタル製。日付表示の上には、視認性を高める拡大レンズを搭載

 

3. 洒脱なペプシカラーに新たなGMT機構を搭載

ボール・ウォッチ
「ロードマスター パイロット GMT DG3038A-S2CJ-BK」(52万8000円)

ペプシカラーの24時間ベゼルに、新機構の「短針単独可動式GMT」を搭載。ケースサイドのボタンを押すだけで短針が1時間ごとにジャンプし、ローカルタイムの修正をスムーズに行える。GMTウォッチの醍醐味を直感的に、そして軽快に楽しめる仕上がりだ。

【SPEC】
ケースサイズ40mm、自動巻き(BALLキャリバーRR1204-C)、チタンケース、短針単独可動式GMT機構、スイスC.O.S.C.認定クロノメーター、パワーリザーブ約38時 間、300m防水、耐衝撃性5000Gs、反射防止サファイアガラス、デイデイト表示、マイクロ・ガスライト搭載

▲スイスC.O.S.C.認定の高精度ムーブメントを搭載。移動の多い旅先でも、信頼できる時刻表示を保てるのは何よりも心強い

▲針とインデックスにはお馴染みのマイクロ・ガスライトを搭載。暗闇でも高い視認性を誇り、夜間の移動時も確実に時刻が読み取れる

 

4. 過去と未来をつなぐ“鉄道時計”の系譜

ボール・ウォッチ
「トレインマスタースタンダードタイム NM3888D-L1CJ-WH」(44万7000円)

20世紀初頭、鉄道時計の標準を築いた「スタンダードタイム」の名を継ぐ一本。繊細なレイルウェイ・インデックスとリーフ針がクラシカルな趣を醸し、40mmを下回るサイズ感は日本人の腕にも好相性。高精度ムーブメントと耐磁性能で、現代の相棒に相応しい。

【SPEC】
ケースサイズ39.5mm、自動巻き(BALLキャリバー RR1105-C)、SSケース、スイスC.O.S.C.認定クロノメーター、パワーリザーブ約42時間、30m防水、耐磁性4800A/m、反射防止サファイアガラス、マイクロ・ガスライト搭載

▲ホワイトエナメルの文字盤に、レイルウェイ分目盛やリーフ針など、往年の鉄道時計を受け継ぐ意匠が、揺るぎない品格を漂わせる

▲ムーブメントに刻まれた「OFFICIAL RR STANDARD」が、鉄道時計に源流を持つブランドの矜持を物語っている

 

5. 長時間駆動の鍵を握る、身近な先進素材の存在

ボール・ウォッチ
「エンジニア M エンドゥランス NM9032C-S3CJ-IBE」(59万4000円)

「エンジニア M」の中でも、ひときわ高い耐磁性能を備えたモデルがこちら。20万A/mという高水準の耐磁性能は、電子機器があふれる現代環境において真価を発揮。また、ブラックに加え、アイスブルーやオリーブ、ブルーといった多彩なカラー展開も注目だ。

【SPEC】
ケースサイズ42mm、自動巻き(BALLキャリバー RR7309-CS)、SSケース、スイスC.O.S.C.認定クロノメーター、パワーリザーブ約80時間、100m防水、耐衝撃性5000Gs、耐磁性20万A/m、反射防止サファイアガラス、マイクロ・ガスライト搭載

▲自社製キャリバーは、一度フルに巻き上げれば、週末をまたぐ使用を可能にする、約80時間ものロングパワーリザーブを実現

▲その自社ムーブメントには、シリコン製ヒゲゼンマイを搭載。スマホなどにも使われる最先端の素材で、磁気の影響を受けにくい

 

6. 精悍な表情に映えるオレンジ針の“機能美”

ボール・ウォッチ
「エンジニア Ⅲ アウトライアー DG9000B-S1CJ-BK」(55万円)

“異端児”を意味する名を冠した本モデルは、「既存の枠を超える」という発想から生まれたもの。日差-2秒~+4秒のスイスC.O.S.C.認定ムーブメントを搭載し、GMT機能や日付表示といった機能も備えるなど、おおよそ異端児らしからぬ実直な一本だ。

【SPEC】
ケースサイズ42mm、自動巻き(BALLキャリバー RRM7337-C)、SSケース、スイスC.O.S.C.認定クロノメーター、パワーリザーブ約42時間、200m防水、耐衝撃性5000Gs、耐磁性8万A/m、反射防止サファイアガラス、双方向回転ベゼル、デイデイト表示、マイクロ・ガスライト搭載

▲現地時刻へすばやく切り替えられるGMT機構を採用。短針の単独可動に加え、日付表示も連動し、時差のある移動でも手間取らない

▲オレンジカラーのGMT針は視認性を高めるだけでなく、ダイヤルの差し色としても効果的。まさに機能美を体現するディテールだ

>> 特集【アメリカンウォッチ最前線】

※2025年7月6日発売「GoodsPress」8月9月合併号142-143ページの記事をもとに構成しています

<文/若澤 創>

 

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