荷室容量561リッター! だけどそれだけじゃない。「S/Iドライブ」でスポーティな走りもカバーするスバル「レヴォーグ・レイバック」

スバル・レヴォーグ・レイバックに、2025年夏の北海道・釧路で乗りました。スバルによると、23年10月発売のこのクルマはこれまで都市型SUVを求める層がターゲットだったのを、今後より対象を拡大していくとのこと。

■荷室容量561リッター。でも容量だけじゃない

荷室容量が561リッターあるステーションワゴン型のレヴォーグ・レイバック(以下レイバック)。荷物をたくさん運ぶとき便利です。が、かといって機能主義一本槍でなく、スポーティな印象が強く、インテリアも洒落た感覚で仕上がっています。

いっぽう、アウトドア向けの機能も考えられています。基本シャシーを共用するレヴォーグより、悪路走破性が高いのです。

車高は50mm少々上がって200mmを確保。アプローチアングルは16.5度(レヴォーグGT-H EXは15.1度)、ランプブレークオーバーアングルは19.3度(同15度)、デパーチャーアングルは22.1度(同17.9度)という具合です。

スバルでは、このように、レイバックが本来持っている機能にも、改めて光を当てていきたいようです。都市型SUVのみならず、アウトドア、そしてさらにスポーツ、3つの機能をしっかり持ったクルマとして、レイバックのよさを訴求していきたいとしています。

上記のスポーツ、つまりスポーティな走りを志向するターゲットは、これまではレヴォーグが受け持っていました。そこも、レイバックでは狙っていきたいターゲットだとか。

■釧路空港から霧多布までのドライブで分かった“スポーティな走りっぷり”

私は今回、釧路空港から、市内を横目に見ながら高速を走り、厚岸(あっけし)を経由して霧多布(きりたっぷ)までドライブしました。昆布森(こんぶもり)から厚岸の先にいたるまで、海岸近くはごましおみたいな粗粒砂の地面が多く、アウトドア的な要素はそこを走っただけでした。

オールシーズンタイヤはしっかりグリップして、タイヤが空転するような場面はなし。そういえば、以前、雪道でもなんの不安もなく走れたなと思い出しました。

スポーティな走りのほうは、よりよくわかりました。1.8リッター水平対向エンジンと全輪駆動システムの組み合わせ。ポジション付き無段変速機によって、スムーズな加速が味わえます。

釧路から霧多布に向かう道は交通量が少なく、高速のあとは、海岸を横目に見ながら、薄い霧が漂うなかを走りました。北太平洋シーサイドラインという道に沿って森が展開し、助手席にいてもよかったなあと思わせられます。

「S/Iドライブ」というドライブモード切り替えスイッチがステアリングホイールのスポーク部に設けられています。

高速道路などをクルーズモードで走るときは、加速もおだやかな「Iモード」で。

スポーティな走りをというときは「Sモード」がいいでしょう。エンジン回転を高めに保って走るようになり、アクセルペダルを軽く踏み込んだだけで、いきおいのよいダッシュ力を味わわせてくれます。ステアリングホイールを動かすときの操舵力も、こちらでは重めになります。

レイバックは24年12月に改良が施されています。

ひとつは、「ドライバーモニタリングシステム」と「ドライバー異常時対応システム」の連携を強化したこと。長時間ステアリングホイールを無操作でいたり、わき見していたりすると、「ドライバー異常時対応システム」が作動するようになりました。

カメラを使った運転支援技術「アイサイト」でも、機能強化されています。直線路の車線中央付近を走行中は、車両が車線維持のためステアリングホイール操作を補助しやすいように軽めの操舵感になっています。急なカーブや白線付近を走行している場合は、重めの操舵感になるそうです。

レイバックLimited EX(モノグレードです)の価格は399万3000万円。たとえばレヴォーグGT-H EXより、19.8万円高。レイバックには、ハーマンカードンの10スピーカーによるオーディオシステムも標準装備です。

【Specifications】
Subaru Levorg Layback
全長×全幅×全高:4770×1820×1570mm
ホイールベース:2670mm
車重:1600kg
エンジン:1795ccm水平対向4気筒
駆動:全輪駆動
変速機:無段変速(マニュアルモード付き)
最高出力:130kW
最大トルク:300Nm
乗車定員:5名
燃費:13.6km@L(wlTC)
価格:399万3000円

>> SUBARU レヴォーグ レイバック

<文/小川フミオ>

オガワ・フミオ|自動車雑誌、グルメ誌、ライフスタイル誌の編集長を歴任。現在フリーランスのジャーナリストとして、自動車を中心にさまざまな分野の事柄について、幅広いメディアで執筆中

 

 

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