キャンプにも自宅にも。スリムにたためるキッチンバサミ「風切」なら調理時のあのイライラがありません

【アウトドア銘品図鑑】

包丁とまな板を取り出すほどではない、ちょっとした作業に便利なキッチンバサミ。アウトドアでは洗い物を減らせる優れものです。

けれども、キッチンツールケースからキッチンバサミを取り出そうとすると、ハンドル部分に別の道具が引っかかっていろんなモノが飛び出してくること、ありませんか? スタンド型のケースの場合、キッチンバサミを入れようとしてもスムーズに収まらないことが多いし。これって結構イラッとしちゃいます。

岐阜の刃物メーカー「福善刃物工業」がアウトドアギアとして開発したのがハンドルをたためるキッチンバサミ「風切」(6600円)。

折りたたみ式だから持ち運びやすく、“あのイライラ”が大幅低減。もちろん野菜も肉もサクサク切れる。三拍子そろって、キャンプでも自宅でも料理がはかどると話題の「風切」。サンプルを入手し、その魅力を探ってみました。

 

■幅4cmになるから邪魔にならない

「風切」は操作しやすい大きめのハンドルを持っていますが、たたんで収納できるのが最大の特徴です。

▲100円ショップのキッチンバサミ(画像上)と比べてみた

収納サイズは約4×15cm。写真の100円ショップで売っていたキッチンバサミもそうですが、一般的なキッチンバサミは幅7cm前後、長さ20cmほどで、たたんだ「風切」と並べてみると数値以上にコンパクトに感じます。

▲メッシュ製ケースにソロ用キッチンツールをまとめてみた

▲入っているのは箸、お玉がわりの大スプーン、フォーク&スプーン、「風切」、折りたたみ調理ナイフ、スキッター

ソロ用キッチンツールを収納しているφ7.5×17.7cmのメッシュ製ケースに「風切」をイン! ハンドルまですっぽり入るし、取り出すときに引っかかった箸やフォークが飛び出すこともありません。スッと出して、スッと入る。この気持ちよさ、感動です。

▲片側のみワイヤーが出っ張っている。これがロック機構

ハンドルをたたんでいるときに勝手に開くことのないロック機構付き。ハンドルは片側にのみ倒れるよう取り付けられていて、このロック機構が反対側のハンドルを内側から抑えるという仕組みです。

▲使用サイズ約7.5×15×1cm、重量約50g

ロックを外すとこの通り。ハンドルは通常のキッチンバサミ並みの大きさで、スムーズに操作できます。

▲裏側のナットを押しながらハサミをはめ込むと連結

オールステンレスで、全開すれば2つに分割可能。隅々まで水洗いできるので衛生的だし、樹脂などを使っていないので食洗機や熱湯消毒もできるんです。肉の脂が付着してもこれなら安心。

▲ハンドルにはステンレスの線材を巻き付けている

グリップ部分には、線材を規則的にずらしながららせん状に巻き上げていて独特の凹凸が生まれています。握る際にぐいっと力を込めても痛くないし、濡れた手でも滑りにくい。福善刃物工業によると、バネ性も保持しているとのこと。単なる模様ではありません。

ちなみに、この細かな凹凸に汚れが入りそうな気がしますが、前出の通り丸洗いできるのでガシガシアウトドアに持ち出せますね。

 

■細かなギザ刃で熟したトマトがスパッと切れる

包丁の切れ味をはかるときに使われるのが熟したトマト。

表面はツルンとしていて引っかかりがなく、ちょっと硬め。なのに内側は水分たっぷりでやわらかい、やっかいな食材です。さて「風切」の切れ味は?

▲切れ味が気持ちいい完熟ミニトマト

滑って飛んでいったり押しつぶしたりすることなくスパッと切れます。思った以上にきれいに切れます。

▲クリームチーズの切り口がきれい

やわらかくて、ナイフでは刃にくっついてきれいな切り口にならないクリームチーズも、底に台紙を残しておけばきれいなダイス形状にカットできました。グルキャンや自宅でおもてなしをするときに活躍しそう。

▲皮付きチキンもサクッと切れる

包丁泣かせで料理ビギナーが苦労する皮付きチキンも「風切」ならスパッ。

さすがにゴツいブロック肉のスライスはできませんが、厚み3cmくらいなら肉の種類不問、軽い力でカットできます。

▲薬味類はお手の物

大葉や海苔のように薄くてやわらかいモノを切るのはキッチンバサミの真骨頂。「風切」があればカップ麺やソーメンの薬味作りがはかどります。

▲刃渡り約6cm

トマトやチキンの皮のように滑りやすいモノでもちゃんと食いつき、薄い大葉や海苔も逃さずカットするのは片側の刃が細かいギザ刃だから。パッと見ではわからないほど細かなギザギザですが、これがあるからこそ、スマートに野菜も肉も切ることができるんです。

「風切」の刃渡りは一般的なキッチンバサミよりも1〜2cm短い約6cm。硬い食材は不向きですが、小回りが効いてローストチキンなど角度を変えて切り分けるような作業に重宝します。

なお、片側がギザ刃なので研ぎ直しはかなりの技術が必要。分解してナイフみたいに皮むきに使えるかも…とも思いましたが、バランスが崩れてハサミの機能が損なわれると本末転倒。キッチンバサミとして使いましょう。

最初は気づかなかったのですが、ボルト側を下にすると刃先が天板に触れません。ラフに扱っても衛生的なのがいいですね。ボルト側を上にしても浮くのですが、写真のように大きな空間があるほうが安心です。

福善刃物工業は、機械器具刃物やプロ仕様のハサミなど高精度な刃物製造で知られたメーカーです。

かき氷の刃や野菜をスライスするための刃など食品用の刃も多数手がけているので、「風切」の切れ味がいいのはプロが認めた技術があればこそ。

キャンプや登山だけじゃもったいない、毎日の調理にも使いたくなる。そんなキッチンバサミです。

>> 福善刃物工業

>> [連載]アウトドア銘品図鑑

<取材・文/大森弘恵 撮影協力/福善刃物工業>

大森弘恵|フリーランスのライター、編集者。記事のテーマはアウトドア、旅行、ときどき料理。X

 

 

 

 

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