デザインだけだと思った?3年ぶりの新調で選んだNothing「Ear (a)」が大正解だった話

<&GP編集部員が買ってみた!使ってみた!>

3年間使い続けてきたAnkerの完全ワイヤレスイヤホン「Soundcore Life P3」(実勢価格7000円前後)。低音寄りの音作りが気に入っていたし、1万円以下で手に入る手軽さもあって、通勤も休日もずっと相棒でした。ところがついに片方が充電できなくなり、買い替えを決意。

▲おでかけの元相棒のAnker「Soundcore Life P3」。丸3年でお亡くなりになったが、7000円台なら十分満足

次に欲しいイヤホンに求めたのは、この3つ。

  1. Ankerのように低音寄りのサウンドが楽しめる
  2. 片道3時間の出社中、一度もケースに入れなくても電池がもつこと
  3. 見た目が良いに越したことはなく、なんなら“かっこよければそれだけでOK”なくらいデザイン重視

▲機能性もちゃんとチェックしたけど、結局デザインで選んだのは内緒

この条件で探していて、デザインに惹かれて手に取ったのが、Nothing「Ear (a)」(1万4800円)。

結論から言うと、お値段以上の音質と機能で、低音寄りのサウンドを好む自分にはドンピシャ。最初は“低音ドコドコ系”かと思っていたのですが、実際は締まりのある低音と高音の透明感がバランスよく共存していて、長時間聴いても疲れにくいチューニングでした。ノイズキャンセリングや外音取り込み、アプリ連携など欲しい機能はほぼ網羅し、デザインで選んでも満足できる1台です。

早速細かくレビューしていきます。

Nothingといえば、内部構造が透けて見えるスケルトンデザインがブランドアイコンのひとつ。スマホや過去モデルのイヤホンでも採用されており、“中身を魅せる”デザインでガジェット好きをくすぐってきました。

「Ear (a)」もその流れをしっかり継承し、内部構造がうっすら透ける仕上がりに。ビビッドな黄色は手に取るたび気分を上げてくれます。ちなみにカラーについては、他にもホワイトとブラックも。落ち着いた色味が好みの人はこっちをチェック。

▲「Soundcore Life P3」(画像左)と「Ear (a)」(画像右)のサイズ比較。こうやって見るとかなりコンパクトな「Ear (a)」

イヤホンのサイズが小さめなのもポイントで、さり気なく耳元を飾ってくれるような存在感も嬉しい。

▲慌てて外してポケットなどに入れた後でも、ケースにしまいやすい

さらに、イヤホンとケースの側面に赤と白のマークがあり、左右の収納向きがひと目で分かる仕様。地味ながら毎日使う中でストレスを減らしてくれるポイントで、ケースへの出し入れがスムーズになりました。

肝心の音質については、直径11mmの大型ダイナミックドライバーを搭載したことで、低音の迫力と高音の透明感を両立し、幅広いジャンルの音楽をバランスよく楽しめる仕様。さらに20Hz〜20kHzという人間が聞き取れるほぼ全ての音域をカバーし、Bluetooth 5.3準拠で、SBC、AAC、LHDC 5.0に加えて、ハイレゾ音質が楽しめる“LDAC”コーデックにも対応しているとのこと。

▲デフォルトの設定では側面をつまむことで、ノイキャンのモードを変更可能。アプリを使えばアクションを変更できる

実際に聴くと、低音はズンズン鳴るよりも引き締まったパンチ感で、ロックやJ-POPはもちろん、打ち込み系でも迫力を損なわずに聴けます。一方でクラシックでは中高音の伸び感が際立ち、弦やピアノの響きが心地よく伸びる印象。価格を考えると、この音質はかなり驚きでした。

▲低遅延モードやイヤホンの脱着に合わせて自動で再生/停止をする機能も。

個人的に要チェックだった電池持ちは、ANC(アクティブノイズキャンセリング)をオフにすれば、イヤホン単体で最大9.5時間、ケース併用で最大42.5時間の再生が可能。片道3時間の出社中にずっと使っても、バッテリー残量は20%以上残っていました。5年間使った旧イヤホンが3時間でバッテリー切れになっていたことを思うと、この余裕はかなり頼もしいです。

▲2つのデバイスに接続できるデュアル接続も搭載

ANCや外音取り込み、IP54の防塵・防水性能、マルチポイント接続、アプリからのイコライザー調整など、欲しい機能はほぼ網羅。特にANCは最大45dBまでノイズを除去でき、実際に電車移動で使うと、完全に音を消すというよりも程よく走行音や周囲の雑音を抑えてくれます。この“ちょうどいい塩梅”が心地よく、音楽に集中しやすくなりました。

イコライザーで低音を少し持ち上げれば、自分好みの“ドシッ”とした音に寄せられるのもありがたい。

ちなみに、個人的にかなり気に入ったのが、“接続の上書き”ができるところ。他のデバイスに繋がっていても、接続したい機器から操作すれば自動で切り替わってくれるんです。例えば、スリープ中のPCに接続されている状態でも、スマホ側で接続を選べばPCとのリンクが勝手に切れてスマホに繋がる。わざわざPCの接続を解除したり、イヤホンをケースに戻して接続モードにする必要ナシ。

以前使っていた「Soundcore Life P3」ではできなかったの、でこのスムーズさは地味に嬉しいポイント。

* * *

「Ear (a)」は、デザインで選んでも機能と音質でしっかり満足できるワイヤレスイヤホン。低音寄りのチューニングはロックやJ-POPとの相性が抜群で、長時間使ってもバッテリー切れの心配が少ないのも魅力です。1万円台で、通勤や外出時間をぐっと快適にしてくれる心強い存在です。

見た目に惹かれて手に取っても、音と機能がその期待を裏切らない。そんな安心感がありました。

 

>> Nothing「ear ( a )」

 

<取材・文/山口健壱(&GP)>

山口健壱|キャンプ・アウトドアと動画担当。2年半ほどキャンプ場をぐるぐる回って、回り回って&GP編集部所属。“キャンプの何でも屋”としてキャンプを中心にライティング、動画製作、イベントMCなどを行う。

 

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