イヤーカフ型イヤホンの弱点“音の小ささ”に向き合った「HUAWEI FreeClip 2」

耳を塞がないイヤーカフ型イヤホンは、ここ数年で一気に存在感を増しました。音楽に没入するための道具というより、日々の動きに音を添える存在として受け入れられてきた印象があります。

一方で、イヤーカフ型を検討する際に気になるのが、音の軽さや音量不足です。構造上、低音が逃げやすく、騒がしい場所では音が埋もれやすい。便利そうではあるものの、「音が小さいのでは?」という不安がつきまとうのも正直なところでしょう。

HUAWEI(ファーウェイ)「HUAWEI FreeClip 2」(2万7280円)は、そうした弱点を理解したうえで設計されたモデルです。本機では、ファーウェイ独自開発のデュアル振動板ドライバーを採用し、低音の量感を底上げ。さらに、最大音量も前モデル比で約2倍に引き上げられています。その結果、生活音がある環境でも「音が小さくて聞こえない」と感じにくい方向へと調整されています。

こうした音の方向性が生きてくるのが、音楽を主役にしない時間です。家で作業をしているとき、洗い物や片付けをしているとき、近所を少し歩くとき。周囲の音が聞こえたほうが都合のいい場面は意外と多く、そのたびにイヤホンを外すのは、思っている以上に面倒です。「HUAWEI FreeClip 2」は、そうした場面で「外さなくていい」ことを前提にしています。

例えば、朝の支度中は音楽を流しつつ家族の声やインターホンの音をそのまま聞き、日中は作業をしながら音を流したまま電話にも応答。外出時も着け替える必要はなく、帰宅後までそのまま使い続けられます。音が小さくなりがちなイヤーカフ型でありながら、こうした一日の流れを無理なくつないでくれるのは、音量や低音の対策があってこそ。

さらに、長時間つけ続けることを前提に、耳を挟む部分の素材が見直され、触れたときの当たりはより柔らかに。重量も抑えられており、数時間つけていても耳に意識が向きにくい仕様に仕上がっています。

操作まわりも、動きながら使うことを想定しています。耳の後ろに来る部分でスライド操作ができるため、作業中や移動中でも音量調整や曲送りがしやすい。防塵・防水性能はIP57へと強化され、急な雨や汗を気にせず使える点も、つけっぱなし前提の設計と相性がいい部分です。

イヤーカフ型ならではの不安に向き合った機能も用意されています。片方のイヤホンが外れて落下した際、もう片方から音で知らせる機能を搭載。軽く、耳への密着感が強くない構造だからこそ起こりがちな「外れたことに気づかない」場面で、紛失リスクを減らしてくれます。派手ではありませんが、実際の外出時には助かる機能です。

充電ケースがコンパクトになった点も、毎日の持ち歩きでは効いてきます。ポケットや小さめのバッグに収まりやすく、取り出すときにかさばらない。ブルーのケースにデニム調の質感を持たせているのも、ガジェット感が強すぎず、生活の中に置きやすい仕上がりです。

「HUAWEI FreeClip 2」は、イヤーカフ型につきものだった「音が小さい」という不満にきちんと向き合いながら、日常の流れの中で使い続けることを前提に整えられたモデル。イヤーカフ型に興味はあるものの、音の弱さが気になっていた人にとって、チェックしておきたい1台です。

>> GREEN FUNDING「HUAWEI FreeClip 2」

 

<文/山口健壱(GoodsPress Web)>

 

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