【大人のご褒美ギフト】
第一印象を大きく左右する“メガネ”。真面目そう、ちょっとクセあり? オシャレ好きかな? などなど、どんなメガネを選ぶかで最初に相手に与えるイメージは変わります。
またメガネは、自分で見るよりも周りから見られている時間のほうが圧倒的に長いものです。掛けている顔を自分で見るのは、鏡やガラスに映った時ぐらいですからね。
自分の印象を形作るもので、さらには自分ではあまり見ることがない。となると、実は自分で選ぶより誰かに選んでもらったほうがいいのではないか。
メガネ歴30年以上のGoodsPress Web編集・エンドウは、先日ふと、そんなことを思ってしまいました。ド近眼(最近は老眼も)なため、起きている間は掛けっぱなしで、“体の一部”と化しているメガネ。これまでは自分の好みかどうかだけで選んできましたが、もしかするとメガネの選び方次第では、もっと自分らしさを伝えられるのではないか…。
そんなことをスタイリストの宇田川 雄一さんに話したところ、「もちろんメガネは誰かと一緒に選んだほうがいいですよ」と、さも当然ですという顔で返されました。「もしメガネを探しているなら、幅広いデザインがそろっていてアドバイスもしてもらえる眼鏡店に行ってみませんか?」との提案も。
実はこれまで、そういった眼鏡店は敷居が高いように感じて、入ったことすらありませんでした。でも、宇田川さんも一緒に行ってくれるなら心強い! なんて、まるで中学生のような気持ちで「一緒に行ってもらえるなら、ぜひ!」と即答。
はたして、これだという一本に出合えるのでしょうか。
▼一緒にメガネを選んでくれた人
宇田川雄一|スタイリスト。大学卒業後、アシスタントを経て2008年フリーに。モノ誌やWeb媒体を中心に、広告、PVなど幅広く活動。メンズのビジネススタイルを得意とし、雑貨、インテリアなどライフスタイル全般にわたってスタイリングしてきた経験を生かし、執筆も行っている。
* * *
ふたりで訪れたのは、メガネのセレクトショップ「Continuer(コンティニュエ)−恵比寿本店」。高品質なメガネを取り揃えたお店です。
▲右:スタイリスト 宇田川 雄一さん、左:GoodsPress Web エンドウ
エンドウ めっちゃオシャレなお店じゃないですか。ひとりだと入るの勇気いるかも。
宇田川さん 全然気にすることないですよ。ひとりで入って、好きに見せてもらって、買わずに帰っても問題ないし、お願いすればお店の人にアドバイスもしてもらえますよ。
エンドウ 今回、「大人のご褒美ギフト」という特集を組むことになった時、まず思い浮かんだのがメガネだったんですよ。“ちゃんとしたメガネ”を自分へのギフトにしたいなって思って。こだわって選んだメガネを掛けている人って、対面するとすぐ分かるじゃないですか。
宇田川さん そうですね、まず目に飛び込んでくるモノですからね。
エンドウ でもそもそも、何をもって“ちゃんとしている”のかも分からない。それに、自分で選ぶのではなく、誰かに選んでもらいたい、というのもあり。だから今回、相談したというわけでして。
宇田川さん 僕もメガネは好きなので、どんなメガネがエンドウさんに似合うか楽しみです。ぜひお店の人にも協力してもらって、ご褒美の一本を見つけましょう!
エンドウ よろしくお願いします。
■とにかくいろいろ掛けてみる
▲数多くのメガネが並ぶ、落ち着いた雰囲気の店内
宇田川さん ちなみに、どんなメガネが好みなんですか?
エンドウ 今日はそういうのをあえて言わずに、選んでもらおうかなと思ってまして。
宇田川さん それ、いいですね。じゃあ、エンドウさんに似合うものをがんばって選びますね。せっかくだからお店の方にも協力してもらいましょう。
Continuer(恵比寿本店) 志岐俊典さん いらっしゃいませ。では私も協力させていだきますね。気になることがあれば、なんでも聞いてくださいね。
エンドウ よろしくお願いします。
▲右:Continuer 店長、志岐俊典さん
エンドウ 実はこういうお店は今日が初めてでして。似合うメガネを選ぶのを手伝っていただきたいのですが、こういったお願いって普段からできるものなんでしょうか。今日は取材だから、とかではなく。
志岐さん 大丈夫ですよ。聞いていただければ、ご協力させていただきます。もちろんおひとりで選んでいただいても問題ないですし。
エンドウ そうなんですね。いやー助かります。

エンドウ 本当にメガネのことをよくわかってないので、いろいろ教えていただきたいんですが、なんでも聞いていいですか?
志岐さん どうぞどうぞ。
エンドウ メガネって流行りとかあるんでしょうか。街行く人を見ていると、なんとなく流行はありそうな気がするんですが。
志岐さん そうですね。やっぱりありますね。最近はどちらかというと四角いカタチだったり多角形だったり直線的なデザインが人気です。あとはビッグシェイプとかも人気ですね。でも、それ以前は10年ほど丸メガネが流行でした。それも最近は落ち着いてきましたが。
エンドウ たしかに掛けてる人たくさんいました、丸メガネ。
志岐さん 実は、丸メガネの前も四角いメガネが流行っていたんです。メガネの流行って廃れることがないんですよ。流行が落ち着いたら定番になっていく。
宇田川さん せっかくなので、掛けてみましょうよ。
▲多角形のayame × Continuer「H.M.(AG)」(5万2800円)
▲丸メガネのTWO FACE「TF_R6(BK-BK)」(5万2800円)
宇田川さん いいですね。似合ってますよ。
エンドウ ホント?
宇田川さん もちろん。似合うだろうなと思うものを選んでますから。あと、ここに立ってみてください。

宇田川さん こちらのお店は姿見があるんです。顔だけ映る鏡で確認するよりは、こうやってファッションと合わせて確認するのはオススメですよ。
エンドウ たしかに、自分が普段着る服のスタイルに合っているかどうかわかりやすい。
宇田川さん いいじゃないですか。
エンドウ ホント?(疑り深い)
宇田川さん ホントですよ(笑)。
エンドウ そういえば先ほど、ビッグシェイプとか多角形とかありましたが、メガネのカタチっていろいろ名称があるじゃないですか。あれもよく分かってなくて…。
▼ざっくりメガネのカタチ解説
今回、オススメされて着用してみたメガネで、カタチの名称を確認してみましょう。

<左列 上から>
【クラウンパント】上に角があり下が丸みを帯びた形状
EYEVAN 7285「340MR(124)」(6万7100円)
【ウエリントン】逆台形形に少し丸みを与えた形状
ayame「RCN(Black)」(4万1800円)
【ツーブリッジ】左右を2本のブリッジでつないだ形状
OLIVER GOLDSMITH「WISE GUY 58(Antique Gold)」(3万8500円)
【サーモント】ブローラインを強調した形状
10 eyevan「no.3 IV(1002/5S)」(9万9000円)
<右列 上から>
【ボストン】角がなく全体的に丸みを帯びた形状
OG×OLIVER GOLDSMITH「CUT two 46(537-3)Continuer別注モデル」(3万9600円)
【多角形】多くの角がある形状。ヘキサゴン(六角形)やオクタゴン(八角形)などがある
ayame「OCTA 45(Titanium)」(4万9500円)
【ボストン】角がなく全体的に丸みを帯びた形状
MAX PITTION for Continuer「MAESTRO(DEEP BROWN)」(7万2600円)
【ラウンド】正円形に近い形状、いわゆる“丸メガネ”
MAX PITTION「DUMAS(PIANO BLACK)」(7万9200円)
志岐さんによると 実は「ボストン」や「ウエリントン」は日本で主に呼ばれる名称で、海外ではそう言わなかったりするとか。
せっかくなので、リアル中年男が掛けてみた雰囲気を比較してみてください。

どれが似合うと思いますか? サーモントやツーブリッジのように自分では絶対選ばないだろうなと思うメガネも、掛けてみると好評だったりと、意外な発見もありました。やはり自分が感じることと周りからの印象は違うものなんですね。
■価格が高くなる理由
エンドウ フレームのカタチでいうと、外側が上がっていたり下がっていたりで印象が変わるじゃないですか。僕は垂れ目になるんですが、そういう人に似合うカタチってあるんですか?
志岐さん これはもう人それぞれですね。目のカタチと逆のカタチのフレームを選んだほうが魅力的な人もいれば、合わせちゃったほうがまとまるという人もいます。
▲垂れ目×下がりめフレーム
エンドウ どういう印象を与えたいかによって選んでみるのもいいのかもしれないですね。
志岐さん あとは素材やフレームの太さもありますよね。セルとメタルのコンビネーションだと、メタルが入るだけで印象が軽くなりますよ。
宇田川さん サーモントだと、アメトラ感が出ますよね。
▲サーモントがよく似合う宇田川さん
エンドウ そうそう、実は最近、目の下の隈(クマ)がすごいんですよ。ド近眼だからメガネを外して鏡を見ることがほとんどなく、気付かなかったんですが…。結構ショックで、これをメガネでなんとかごまかしたいなと。
志岐さん そういった方は女性でも男性でもいらっしゃいますよ。フレームの下側、アンダーリムでクマが隠れるようなものが欲しいって方は多いですね。
エンドウ みんな悩むところは同じか…。
志岐さん そうなると、やっぱり太いセルフレームのほうがいいかもしれないですね。
エンドウ いわゆるセルフレームでいうと、素材がいくつかあるじゃないですか。石油由来のプラスチックだったり植物由来(セルロース)のアセテートだったり、はたまたセルロイドだったり。
▲アセテートで作られているMAX PITTION for Continuer「MAESTRO(DEEP BROWN)」
志岐さん 現在お店で数多く展開しているアセテートフレームは熱を加えるとやわらかくなる素材です。着用者の顔の形状や特徴に合わせて一定レベルの調整は可能です。
エンドウ じゃあ例えば、鼻当て部分が鼻骨に当たって痛いなんて時も、なんとかできるんですか? セルフレームみたいな鼻当て一体型は無理だと思っていたんですが。
志岐さん アセテートによく見られる鼻当て一体型のタイプも、パッド自体をつけ替えることができますよ。樹脂製のフレームの場合は難しい場合もあるのでご相談ください。
エンドウ セルフレームで気に入ったものがあったけどフィット感が…、なんて場合も大丈夫かもしれないんですね。それはうれしい。選択肢が広がりますね。
志岐さん 掛け心地の調整を細かくすることで大きくフィット感が変わるのでお気軽にご相談いただければ。

エンドウ それと、ちょっと聞きづらいんですが、やっぱり価格が気になりまして…。いわゆるチェーンの眼鏡店と比べると、高価格なものが多い印象です。何が違うんでしょうか。
志岐さん 素材そのものの品質の違いや、構造の複雑さ、精巧さなどさまざまな要素はありますが、あえてひと言でいうと「人の手が多く入っている」ということかと思います。例えばアセテートなんかは、磨きの工程だけでもかなりの時間がかかります。人の目で一つひとつチェックして、手磨きまで行います。
エンドウ そこまでしているんですね。
志岐さん そうなんです。こういったメガネを1本作る工程って150から多いもので300ぐらいになります。そこに数多くの人の手が入る。だからこそ精度が高くなり、そして掛け心地に直結します。それに耐久性も高くなりますし。
エンドウ メガネの耐久性って考えたことないかも。
志岐さん 良いメガネと言ってもモノである以上、壊れないわけではないし、劣化しないわけでもないですが、手間をかけて作られたものと簡易的に作られたものでは、耐久性という部分で一番違いが出てくると思います。それと、大事に手入れして使えば独特の風合いを感じていただけると思います。
エンドウ しっかり人の手を掛けることで高品質なものが作られていて、だからこそ高耐久で長く使えるということなんですね。しかも素材が良い。そう考えると、価格が高くなるのも納得です。まさに、長く使える相棒として自分へのご褒美にぴったりだわ。

宇田川さん 近視や老眼が進んでもレンズを変えればフレームは使えますしね。
エンドウ あと、僕のような近視や老眼の人にとっては、気になるのがレンズなんですが、こちらではレンズ込みでいくらみたいな販売はしてないんですよね?
志岐さん そうですね。このフレームに付けてあるタグの価格は、フレームのみで、レンズは別途になります。選べるレンズの種類は多いと思いますよ。厚さはもちろん、メーカーでも選べるようになっています。ただ、さすがにすべて在庫で持つことはできないので、1週間から10日ほどお時間をいただくことになります。
エンドウ ちなみにレンズもピンキリだとは思いますが、だいたいどのぐらいの予算を考えておけばいいですか。
志岐さん そこまで強くない近視の方のように特殊なレンズではなければ、2枚1組で1万円台からご用意しています。もちろん、薄型レンズになると2万円台や3万円台、遠近両用だと3万円ぐらいからになりますね。まずは目を調べさせていただいて、その目にあったモノとお客様のご予算に合わせて最適なものをご案内しています。
エンドウ フレームだけ買うってこともできたりするんですか。
志岐さん はい、フレームだけでも大丈夫ですよ。
エンドウ そうなんですね。実はぶっちゃけると、こちらのようなお店って、入ると買わなきゃいけない雰囲気になりそうな気がして、二の足を踏んでいたんです。でも、気軽に入って今みたいに相談して、ちょっと考えてみます、みたいな感じでも大丈夫なんですよね。
志岐さん もちろんもちろん。メガネって掛けなきゃわからないですからね。気軽に来ていただいて、試していただければ。それに当店は写真や動画を撮ってもらっても構いません。それを見ながらじっくり検討していただくのが一番いいと思いますよ。

エンドウ それいい! 写真なら、鏡を見るだけでは分からない角度からの見た目も確認できますしね。ちょっとこのあと、しっかり試してもいいですか?
志岐さん もうぜひぜひ。ご自身のスマホで写真を撮ってもらって、ご検討ください。
■最終的に選んだのはこれ
初めてメガネを作った約30年前は、メガネは高価なモノでした。しかし、レンズとセット販売されるお手頃価格のチェーン店が登場したことで、メガネは身近なモノとなり、今や複数作ってファッションやシーンに合わせて掛け変えるという新たな使い方もできるようになりました。
一方で、工芸品のような職人が手掛けるメガネも存在します。今回試したMAX PITTION(マックス ピティオン)というフランスの老舗ブランドは、休止期間を経て2023年に再始動した後は、アーカイブ資料をもとに、日本とフランスの製作チームが新旧の技術を結集し名品たちを復刻。最終的な製造は福井県の鯖江で行われています。世界的なメガネの生産地である鯖江の高い技術を持つ職人が、フランスの傑作と言われるメガネを手掛ける。このような一生モノとも言えるメガネこそ、メガネユーザーにとっては自分へのご褒美になることは間違いありません。
今回は、自分の好みは一切伝えず、スタイリストの宇田川さんと「Continuer 恵比寿本店」店長の志岐さんに選んでもらったモノの中から、最終的に3本に絞りこみました。

そしてこの中から、宇田川さん、志岐さんのふたりに「いいですね」と言われただけでなく、掛けた瞬間に撮影をしていたカメラマン高橋さんがカメラレンズ越しに「あ、似合う」と思わずつぶやいた1本、MAX PITTION for Continuerの「MAESTRO(DEEP BROWN)」(上の画像の真ん中)をこの日のご褒美ギフトに決めました。
▲どうですか? 似合ってますか?
買ったのかって? それはまたのお楽しみということで。
それにしても高品質なメガネって、掛けると本当に欲しくなりますね。“メガネ沼”にハマる人の気持ち、よく分かりました。これも大きな収穫のひとつかな。

Continuer 恵比寿
住所:東京都渋谷区恵比寿南2-9-2 カルム恵比寿1F
TEL:03-3792-8978
営業時間:12:00~20:00
休み:水曜
>> Continuer
>> 【大人のご褒美ギフト】
<取材・文/円道秀和(GoodsPress Web) 写真/高橋絵里奈 協力/Continuer 恵比寿>
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- Original:https://www.goodspress.jp/reports/714831/
- Source:GoodsPress Web
- Author:GoodsPress Web
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