【今こそ知りたい!最新カメラの世界】
スマホカメラを語るうえで、今や欠かせないのがAI機能。中でもGoogleのPixelシリーズは、早くからAI機能をゴリゴリに搭載。その徹底した姿勢は「ヘタクソな写真でもあとからAIでキレイに仕上げるからダイジョブ」と言われている気分になります。
さらに最近は、名門カメラ分ラドとの共同開発を売りにするスマホも増えてきました。その代表格がXiaomi(シャオミ)のUltraシリーズ。ドイツの名門ライカとカメラシステムを共同開発し、装着するとカメラのようになる「Photography Kit Pro」も用意しています。
では素人が良い写真を撮りたいとなった場合、AIゴリゴリなPixelがいいのか、それともライカライクなXiaomi Ultraがいいのか。それぞれ最新モデルとなる「Pixel 10 Pro」(以下Pixel)と「Xiaomi 17 Ultra」(以下Xiaomi)の2台を持ち歩き、いろいろ試してみました。
はたして結論は…。
■ライカのフィルターが使いやすくて雰囲気抜群
どちらも露出やホワイトバランス、シャッタースピード、ISO感度などを細かく設定できるプロモードが付いています。しかし今回はすべてデフォルト(初期設定)で撮影しました。だって素人ですから。詳しい設定なんて無理です。
2台を持って新宿西口に繰り出し、シューティングスタート。
※掲載画像はすべてリサイズしたものになります
▲Pixel 10 Pro
▲Xiaomi 17 Ultra
どちらも倍率1倍で撮影したものですが、まず感じたのは雰囲気の違い。いわゆる味付けというやつですね。Pixelは空の青をしっかり出している一方、Xiaomiは淡く少し黄色がかった色になっています。ここは好みの問題かと。
ちなみにXiaomiには、まるで自分がフォトグラファーになったような気分にさせてくれる透かし(ウォーターマーク)を付けられるようになっています。
▲画像下に付く透かし。他にもいくつか用意されている
ライカのロゴがなんともこそばゆいですが、これがあると、大したことない写真でも良い写真のように見えてくるから不思議です(笑)。
そしてXiaomiで撮影していて感じたのが、フィルター機能が使いやすいということ。
▲「Photography Kit Pro」を装着して持った際、ちょうど右手親指で設定しやすい位置にフィルター機能がある。キットの物理ダイヤルにも割り当て可能
本当に手軽に切り替えられます。フィルターにはフィルムライクなモノから、ライカが作ったらしいものまで15種類ぐらい用意されています。
では、先に載せたデフォルトの写真とライカフィルターを使った写真を比べてみてください。
▲(左上)Leica VIV、(右上)Leica NAT、(中左)Leica モノクロ、(中右)Leica モノクロHC、(左下)Leica セピア、(右下)Leica 青
モノクロはとくにですが、自分のような素人が考える「ライカってこんな感じ」がしっかり出ています。もちろん、あとからアプリでモノクロに変えたり、モノクロで撮影ができるアプリがあったりはします。ですが、そういうものを使うことなく、手軽に雰囲気あるモノクロ写真が撮れるのはいいですね。ライカが開発を手掛けているだけはあります。
ではXiaomiをデフォルトに戻して(Pixelは最初からずーっとデフォルト)、同じ位置から撮った写真をいくつか並べてみます。
▲Pixel 10 Pro
▲Xiaomi 17 Ultra
▲Pixel 10 Pro
▲Xiaomi 17 Ultra
▲Pixel 10 Pro
▲Xiaomi 17 Ultra
素人視点で正直に言いますが、写真だけを見れば、どちらも良いんじゃないかと思います。比べれば違いは見えてきますが、それぞれ1枚だけ見せられたら、どれも「いいんじゃない」となる気がします。
ちなみにリアカメラはどちらも3眼。メインのレンズとなる望遠に加えて広角と超広角が付いていて、被写体への距離やズームするかによって自動でレンズが切り替えられます。
ハードウエアのスペックは以下の通り。
▼センサー
Pixel 10 Pro:広角1/1.3インチ、超広角1/2.55インチ、望遠1/2.55インチ
Xiaomi 17 Ultra:広角1インチ、超広角1/2.75インチ、望遠1/1.4インチ
▼画素数
Pixel 10 Pro:広角50メガ、超広角48メガ、望遠48メガ
Xiaomi 17 Ultra:広角50メガ、超広角50メガ、望遠200メガ
全体的には少しだけXiaomiのほうが上といったところですね。とにかくXiaomiの望遠レンズ(75-100mm)の200メガ(2億)ピクセルはスゴい。精細さという意味では、この望遠レンズで撮るのがいいかもしれません。
■Gemini効果は絶大
ではPixelのAI機能はどうなのか。
元々Pixelには、Googleが開発した「消しゴムマジック」などの編集機能が付いていました。しかし今はさらに進んで、いちいち細かい作業をせずとも簡単に画像補正や編集ができるようになりました。そう、Geminiです。
Pixelのビューアーアプリはデフォルトが「Googleフォト」なのですが(iPhoneでいうカメラロールのようなものです)、Googleフォト上で編集をタップすると、Geminiがどうしたいのか聞いてくれます。

せっかくなので、この記事の最初に出した新宿西口の写真を「ライカで撮ったようなモノクロ写真にしてください」とお願いしてみました。すると…

こうなりました。はたしてこれがライカっぽいのか素人目にはわかりませんが、なんとなくそれらしい写真にはなったのではないでしょうか。
Geminiは何かを消したい場合にも役立ちます。

手すりにとまっていた鳩。申し訳ないですが消えてもらいましょう。鳩の後ろはごちゃごちゃしているので、消えた部分をうまく処理してくれるかがポイントです。

ものの5秒ほどで消してくれました。ちょっとGeminiにドヤられましたが、さすがです。
ではもう少し面倒そうな写真もやってみます。人物が何人も写っている写真からすべての人を消してもらいます。

おっと、ひとり消し忘れているのに、またしても「すべて消しました」とドヤってます。後ろのベンチに座っている人はすべて消えているので、あとちょっとです。

そこで、手前の歩いている人をタップ。するとその人物が白く囲われた状態になるので、「この人物を消してください」とお願いすると、見事に誰も人が写っていない写真になりました。
他にもこんなお遊びもできます。
▲右に写った自販機や人物の服装など、いろいろツッコミどころはあるが、もっと細かく指示すればそれっぽくなっていくはず
Geminiに文章で指示を出して補正や編集を行う機能はPixelならではかもしれません。
ちなみにXiaomiもAndroid端末なので、従来機能である「消しゴムマジック」などは「Googleフォト」アプリを使えば利用できますよ。
■デジタルズーム100倍vs.120倍
次は超望遠機能を試してみます。

狙うは中央遠くに写る東京・代々木のドコモタワー。撮影ポイントからは約950m離れています。
▲Pixel 10 Pro
Pixelはデジタルズームで最大100倍。ここまでくると、ちょっと手が動いただけで被写体がフレームアウトしてしまいます。肘を手すりにのせてなんとか撮影。撮った瞬間、AIが補正を始め、そこそこクッキリな写真になりました。
そしてXiaomi。こちらはデジタルズーム最大120倍です。
▲Xiaomi 17 Ultra
こちらもなんとか撮れました。AIによる補正がないため、ぼんやりしていますね。
そもそもこんな高倍率で撮影することなんてほぼないですが、こういう特殊な場合は、PixelのAI機能が威力を発揮します。
次は、今やスマホカメラの定番機能となっている、後ろを強制的にボケさせられるポートレート機能を試してみます。
▲Pixel 10 Pro
▲Xiaomi 17 Ultra
▲Pixel 10 Pro
▲Xiaomi 17 Ultra
実はとろろそばを撮っている時、影を写したくないためスマホを丼からちょっと離してズームで撮ろうとしのですが、近すぎると言われてしまいました。

2億画素の望遠レンズはテレマクロが付いていますが、最短焦点距離はどうも約30cmという情報が。店内の照明で自分の影が出やすい場合は、スマホを離してズームを使うことが多いのですが、30cmは少々しんどい。そういう意味ではPixelの方が使いやすいと感じました。
■ではどっちがいいのか
さまざまなシチュエーションで2台のスマホを使ってみての結論は、スマホのカメラ機能としては「Pixel 10 Pro」、カメラのように使いたいなら「Xiaomi 17 Ultra」です。
まず言いたいのは、Xiaomiの「Photography Kit Pro」が素晴らしいということ。
▲シャッターボタンはデジカメのように半押しができる
▲シャッターボタン前にはズームレバーが付いているので、画面をピンチイン/ピンチアウトしなくても引いたり寄ったりできる
▲サムレストが付いているので右手親指の置き場があり、片手でしっかりグリップできる
このグリップキットを付けることはマストだと思います。そして付けるとデジカメになります(断言)。しかも付けたままでもスマホを充電できるし、バッテリーを内蔵しているから電池のもちが良くなる。そもそも「Xiaomi 17 Ultra」自体が大きめな端末なので、片手で持ってサクッと撮影みたいなシチュエーションには向いていません。しかしこのキットがあることで、一気に扱いやすくなります。
個人的には、デジカメ代わりに持ち歩きたい1台です。もちろん「Photography Kit Pro」は付けっぱなし。これがあればデジカメいらないかも。それにスマホなので、撮った写真をSNSにアップなんてこともサクッとできます。
一方「Pixel 10 Pro」ですが、こちらは完全にスマホです。カメラ部分のハードウエアスペックは高いのですが、仕上がりはスマホで撮った写真の延長線上といった感じです。端末も普通のサイズなので、日々の食事を撮ったりメモ代わりに撮ったりといった用途でも使いやすい。
▲Pixel 10 Proはポケットにも入れやすいサイズ感
撮った写真をGeminiでサクッとイジれるのは楽しいし、いかにもスマホっぽい機能です。
撮って出しで勝負できるXiaomiと、イジってなんぼのPixel。これってまさに、「カメラか、スマホか」ではないでしょうか。
ということで結論は、
メインのスマホとしても使う1台を選ぶなら「Pixel 10 Pro」
スマホに加えてデジカメ持つなら、デジカメじゃなく「Xiaomi 17 Ultra」
となりました。とにかくXiaomiは本当に撮っていて楽しい“カメラ”でした。SIMを入れずに通信機能なしで持ち歩いて、メインのスマホのテザリングで写真を共有したりアップしたりするのが理想かな。
<取材・文/円道秀和(GoodsPress Web)>
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- Original:https://www.goodspress.jp/reports/725727/
- Source:GoodsPress Web
- Author:GoodsPress Web
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