電動原付オフローダー「GE-N3」──エンジンの制約から解き放たれた、街もオフロードも走る次世代EVバイクの自由なスタイル

バイクに乗ることに、もっと自由があっていいーーそんな思いから生まれたのが、ダートフリーク(DIRTFREAK ELECTRIC POWER)の電動原付オフローダー「GE-N3」、通称「ゲンさん」です。

ダートフリークといえば、オフロードバイクのアフターパーツや用品を長年手がけてきたこの道のプロフェッショナル。キッズ向け電動バイク「Meow」「Woof」に続く第3世代(Generation-3)として自社開発されたのが、このモデルなのです。

法律上は、第一種原動機付自転車(原付一種)。原付免許または普通自動車免許で公道を走れるEVバイクですが、なんといっても目を見張るのが、特徴的なそのフォルム。

「これが、バイクなの?」と思わせる、ブロックを積み上げたような独創的なデザイン。余計なものを一切そぎ落とした潔い水平基調のシルエットは、街乗りスクーターとも、従来のオフロードバイクとも違います。

その理由は明快。エンジンというバイクのデザインにおける「制約」がないという1点に尽きます。つまり、ガソリンエンジンを持つバイクは、エンジンの形状、冷却方式、排気経路によって、フレームやボディのレイアウトが大きく縛らますが、GE-N3はコンパクトなモーターとバッテリーという構成要素を、重量バランスの観点から最適な位置に自由に配置できるというわけです。

そして、オールアルミ製のフレームとスイングアームが、GE-N3の無骨な美しさを形づくっています。

バッテリーは車体の中央に、モーターはその直下に集中搭載。重量物を車体中心に凝縮したおかげで、スペック上では58kgという重量ですが、軽快さはそれ以上。不要な重さを感じず、ひらりひらりと走行できるのです。

ちなみに水平基調のシートは幅約20cm。スリムなボディは足つき性も高く、身長165cmの私の体格でも両足が接地するので、シート高790mmという数値だけを見て足つきを心配する必要はありません。

シート前部のGE-N3ロゴにNFCカードキーをタッチすると、静かに電源オン。タッチした瞬間に、スーとメーカーが起動するその様は、ちょっとした近未来を感じられます。

アイドリングも要らないし、エンジン音を気にして時間や場所を選ぶ必要もありません。電動バイクだからこそ成立する自由を、GE-N3は体現しているのです。

▲写真は初期状態なので、フィルムを装着した状態。フィルムを剥がせば、当然視認性が高まります

ハンドルバー中央に配された大型の液晶デジタルメーターには、スピードメーターのほか、バッテリー残量、走行モード、トリップメーター、時間を整然と配置。情報は多すぎず、見たいものだけがあるため視認性が高く、走行中の状態をひと目でキャッチできます。

バッテリーは72V 24Ahと、このクラスでは類を見ない大容量を搭載。充電は家庭用100V電源で約4時間、ガソリンスクーターの約4分の1というランニングコスト(一回の電気代はおよそ50円)も、毎日乗りたくなる理由のひとつといえます。

充電は、付属の充電ケーブルで本体にある充電コネクタとAC電源とを繋いでも、バッテリーを取り外しても行えます。ただしバッテリーの着脱には、付属工具で作業を行う必要があるのでご注意を。

■所有欲をそそる細部へのこだわり

EVという目新しさ、グッドデザイン賞を受賞しているデザイン性もさることながら、細部へのこだわりが所有欲をそそります。

目を引く無塗装のアルミフレームに、荷台に据えられたアルミのチェッカープレート、そして「GE-N3抜きされた削り出しの保護用アルミプレート。これから使い込まれた部分はくすみ、接触が多い部分はピカピカに磨かれ、傷がつけば、それは走った記憶の刻印にもなります。

ちなみに、フレーム下部には、路面の石や障害物からモーターとフレームを守る、厚さ3mmのアンダーガード(スキッドプレート)を標準装備。

ボディカラーは、ブルーグレー、アンティークグリーン、アイスグレー、フォーンの4色。どれも彩度を意図的に抑えた落ち着いた色調で、街にも自然にもよく溶け込みます。

■見た目だけではない走りを考えた仕様

シティコミューターとしてはもちろん、見た目でもわかるように、オフロードバイクとしても遊べる特徴を持っています。平日は街の通勤路を静かに走り、週末は林道や不整地に連れ出す。GE-N3はそんな「二重生活」を堂々と両立させる、今までありそうでなかった1台なのです。

もちろん、モトクロスのように不整地をハイスピードで駆け抜けたり、大きなジャンプを飛んだりはできませんが、モトクロスやトライアルのライダーが開発に参加し、各種オフロードイベントで実際に走りこみながら性能を磨き上げというから、その性能は本物です。

前後に装着されたKENDA製のキャラメルブロックタイヤは、舗装路でも未舗装路でも対応するオン・オフ両用パターン。ひと目でわかる「走るために作られた足回り」といえます。

ちなみにフロント2.50-17、リア3.0-14というサイズは、85ccスモールモトクロッサーと共通規格で、社外のモトクロスタイヤへの交換も可能です。

ゴールドカラーの420サイズチェーンが、シルバーのアルミ削り出しスプロケットと組み合わさり、無骨な駆動系にしっかりとした存在感を添えています。

 

前サスペンションは、スプリングのイニシャルアジャスターとリバウンド減衰調整機構を備え、路面に合わせた細かい設定変更も可能です。

 

前後ブレーキとも、老舗karasawaの対向4ポッド油圧ディスクを装着。フロント203mm・リア160mmというローター径は、この車格に対して明らかに余裕のある制動力を実現。

実際、EVの加速を体験したときや、未舗装路を下っているときには、この制動力が安心につながりました。

どうです、この本気感。走りも所有欲も満たしてくれるのです。

走行モードは3段階(公道走行可能なモードは、1・2。クローズドコース専用に、特別な設定が必要なモード3を用意)。モードの切り替えは、右ハンドルの親指位置にある「+」「-」ボタンを押すだけの簡単操作です。

モード1はスロットルレスポンスが穏やかで、グリップの悪い路面や電動バイク初心者に向いています。

モード2はスロットルレスポンスが鋭く、電動バイク特有のトルクフルな加速を体感できます。昔でいう“ドッカンターボ”みたいな感じで、モード2に設定してアクセルを開けると、体が置いていかれます。

慣れるまではモード1で十分。アクセルコントロールに慣れたらモード2と併用することで、快適な走行を楽しめます。

ちなみにハンドルの切れ角は45度以上。これはトライアルバイクに匹敵する小回り性能で、狭い林道での方向転換も、クルマの荷室への積み込みもストレスなくこなせます。

そしてこのバイクは、なんといってもEVだから排気音がありません。これが意味することは大きく、林道でエンジン音を響かせて顰蹙(ひんしゅく)を買う必要もなく、早朝の住宅街で周囲を気にする必要もありません。

今回初めてEVバイクを体験しましたが、スロットルを開けることへのためらいがなくなり、電動であることが、走ることの「自由さ」を広げていることを実感しました。

【Specificarion】
全長:1820mm
ホイールベース:1255mm
シート高:790mm
重量:58kg
最高速度:約55km/h
走行距離(市街地実測):約50~60km
走行距離(30km定速):約100km
バッテリー:72V 24Ah
定格出力:0.6kW
最高出力:2.8kW
充電時間:約4時間(100V)
区分:第一種原動機付自転車

>>ダートフリーク「GE-N3」


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