「整う」靴メンテナンスに近道アリ!?【2026 ANALOG Collection】

古来より革製品、とりわけ革靴のメンテナンスは趣味の域にあった。昨今紳士靴離れが叫ばれる中にあっても手入れの必要は変わらない。そこで今回はイマドキ足元のツートップ、スニーカーとブーツのメンテに挑戦してみた!

*  *  *

<シューケアで心「整う」喜び時間>

「働き方改革」は会社員の姿を一新した。スーツはジャケパンに、ビジネス鞄はリュックとなり紳士靴はスニーカーに置き換わった。曰くニッポン総カジュアル化。本稿のテーマ「靴のお手入れ」は昭和時代からの定番趣味だが、紳士靴愛好家が減った現在はどうか?

新潮流は来ている。スニーカーやブーツへの偏愛である。

そこで靴クリームの老舗「コロンブス」にてスニーカー&ブーツのお手入れを実践願った。クランケはいずれも相当履きこんだ状態。特にダナーのブーツは30年物というから恐れ入谷の鬼子母神⁉ では同社カラリストの三橋さんに実践いただきつつ、質疑応答といこう。

Q1:「シューケア」趣味の魅力や喜びとは?

A1:仕上がり後の満足感が大きいと思います。自分の手で綺麗になった靴は物を所有する上でとても大きな喜びに繋がります。また基本的な作業を踏まえつつ、ちょっと違うアプローチ(例えば普段よりも濃い色のクリーム使ってアンティーク感を楽しむ等)を行う事で技術や知識の向上にも繋がり、よりシューケアを趣味として楽しんで頂けます。

Q2:シューケアの実施頻度は?

A2:新品のまだ購入して足に馴染んでいない革靴や、愛用している革靴の幅が気になる状態ならこまめに(例:週に一回)ケアをして頂く事で、早く足に馴染み始める効果が得られます。

Q3:手始めに「フォームクリーナー」(商品C)が最適な理由は?

A3:「フォームクリーナー」は複数素材使いのスニーカーでも色落ちや接着剥がれなどのよごれを不安なく除去し、面倒な水洗いなしにケアができる優れものです。また革に必要な油分を補える成分入りですので、ブーツはもちろん面倒なスエード製品などにもご使用頂けます。

今回は「履きっぱなし状態からの劇的復活企画」だったためゴシゴシと手間も工程も要したが日常的なケアとしては、以下が目安。

(1)「ブラッシング」
(2)「クリーナーでよごれ落とし」
(3)「オイルフィニッシュ」(+必要な時に補色)

高級紳士靴のように超光沢仕上げを狙うわけではないのでギアも最小限で済む。昨今サウナ発の用語として「整う」というワードがWEBに踊っているが、実は「靴」と「履く人」を結ぶシューケアもまた、アナログ感性を育む「整う」趣味なのだ。

■愛用シューズのTRY!! お手入れ時間は「整う」ひと時

靴クリームの名門「コロンブス」の企画部のカラリスト三橋弘明さん。普段はメンテやセミナーに勤しみながら時にさる高貴な方々の靴の手入れも手掛ける。趣味はオートバイで愛車はホンダ CRM250R という希少な2ストオフ車だ。

 

 

 

<今回使ったコロンブスのシューケア用品たち>

▼「ツーフェイスローション」(1320円)※A

ツヤ革専用のよごれ落とし「ツーフェイスローション」。水性・油性のよごれに対応。

▼「ソールクリーナー」(1540円)※B

ミッドソールのよごれ落とし「ソールクリーナー」。皮革、ラバーなど複数素材に使用可。

▼「フォームクリーナー」(1980円)※C

よごれ落とし+消臭+抗菌「フォームクリーナー」。皮革、キャンバス、ナイロンなどに使用可。

▼「コロンブスブラシ 豚毛」(4180円)「コロンブスブラシ 馬毛」(4400円)※D

ベージュの豚毛は仕上げに、黒い馬毛は全体の大まかなブラッシングに。

▼「スエードブラシセット」(990円)※E

「スエードブラシセット」はブラシと天然ゴムでスニーカーを簡単ケア。

▼「レザークリスタル100+抗菌 革用 ツヤ出し 保革 抗菌クリーム」(2420円)※F

雨や泥でよごれやすいブーツには特に使いたい油性ワックス。

▼Before

▲ざっと30年履きっぱ なしのダナー。愛用品なのですが

 

▲これはかなりの状態ですね……。ご立派な(笑)履きっぱなしを見てベテランの三橋さんも苦笑い⁉

<手順>

▼商品Dのブラシで全体のほこり、よごれをブラッシング。馬毛→豚毛の順

▼商品Aで革部分の大まかなよごれを落とす。仕上げは乾いたクロスを用いる

▼皮の表面がはがれているので靴クリームで補色。布部分へのはみ出しに注意。乳化性靴クリーム「コーヒーブラウン」(1320円)を使用

▼革部分に商品Fをたっぷりと塗り込む。時間と共に浸透しテカリも落ち着く

■この仕上がり、一目瞭然!!

▼After

▲ブーツ上端の足入れ部分はソックスや足と直接触れる部分なので靴クリームを塗り過ぎないようにしたい

▲かかと部分のレザーは経年からひび割れてしまっている。靴クリームを入念に刷り込んでひびをカバー

▼Before

▲元がいい靴なだけにしっかりしているが手入れしなけりゃご覧の通りの残念状態

 

<手順>

▼シューレースを外しブラッシング。シワを伸ばすためシューツリーを使用

▼商品Bでソール部分をピカピカに、と思ったが堆積よごれがすご過ぎて…

▼商品Eのクリーニングガムで擦って克服。全体のよごれはAまたはCで行う

▼シワ部分に浸透した黒ずみは落ちきらないので靴クリームで補色する。乳化性靴クリーム「ホワイト」(1320円)を使用

▼余分な靴クリームなどをブラシ写真Dで落とす。シューレースは新調すべし!

■いかがでしょうか!

▼After

▲かかと部分はシボ革だったためシワによごれが固着。ブラッシング後に靴クリームで補色

▲もっとも目立ちキズつきやすい部分が「つま先」。靴クリームで白さを取り戻すことができた

>> 特集【2026 ANALOG Collection】

※2026年9月4日発売「GoodsPress」10月号「GoodsPress Premium」4-5ページの記事をもとに構成しています

<文/前田賢紀>

 

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