盛り上がりを見せているキャンプシーン。今回のブームではソロキャンプや冬キャンプなど、以前では考えられなかった結構マニアックな楽しみ方にも注目が集まっています。
「寒い中、わざわざ外に行くなんて」という声が聞こえてきそうな冬キャンプですが、人も少ないし(最近は冬でも混むキャンプ場もあるらしい…)、虫もいないし、防寒装備さえきちんとすれば結構快適に過ごせるんです。
そう、ポイントは防寒! 電源サイトであればファンヒーターなどの暖房器具を持っていけばいいのですが、そうじゃなければ薪ストーブや石油ストーブなど、テントの中で使うには換気を考えなければいけないなどいろいろ面倒だったり、燃料を用意するのが大変だったりと、ハードルは高いんですよね。
何かいい方法はないものか、と考えている時に、ある新製品を見て思いついたんです。“こたつ”作ればいいんじゃね? と。
ということで12月中旬、関東某所、標高約600mの地点にあるキャンプ場でこたつキャンプをやってみました。これがかなり快適で、ちょっとハマっちゃいそうです。
■リビングならぬ居間が完成!
今回の冬キャンプで使用したテントはキャンパルジャパンの「ティエラリンド」(9万6800円)。3人用ですが、テントの半分が前室になります。実はここが重要。タープを張るのもいいんですが、暖かさを重視するならちょっとでも遮蔽された空間を作りたいところ。その点、このテントは、前室部分の3方を開け閉めできるので、締め切った状態でも幅約2.5m、奥行き約1.7mのスペースをリビングとして使えるんです。
ということで、さっそくこの前室部分にこたつを設置してみましょう!
まずはグランドシートを…、なのですが、なんと忘れるという痛恨のミス…。これはもうどうしようもないので、グランドシートを敷いているつもりで見てください。
まずは銀マットを前室全面に。そしてその上にホットカーペットを敷きます。
▲銀マットは厚ければ厚いほど快適ですが、かさばるのでペラペラでもOK
さらに今回はその上にキルティングのラグを敷きました。
▲どれだけぶ厚く敷けるかがポイント。厚ければ厚いほど当然ながら快適!
そして今回、“キャンプdeこたつ”を思い付いたきっかけとなるテーブルを。そうこれは、昨年発売されるやいなや大人気で品薄となったモンベルのヒット商品「マルチ フォールディング テーブル」(1万4900円/税別)です。
▲真ん中にドン!と置いちゃいましょう
独自の“ハイローザ”システムで高さを3段階に変更できる画期的なアウトドアテーブル。これの「ザ」=「座」状態を見て、こたつ作れるんじゃね? と思ったわけです。これがベースになります。
この上にこたつ布団を載せます。
▲おぉ、こたつっぽい!
こたつ布団には、スノーピークの封筒型寝袋「セパレートシュラフ オフトンワイド」(1万9800円/税別)を使用しました。このシュラフ、上下2枚を3辺のファスナーで連結させる形状になっています。その1辺だけつなげておけば、約2m四方の布団が完成。これをテーブルに載せればいいだけ。
ただし「マルチ フォールディング テーブル」の“座”状態の高さは39cm。これって実はそこそこ高いんです。通常のこたつより気持ち高いぐらいのイメージ。なので、ちゃんと真ん中にシュラフを載せないと四方が下までちゃんといかないので注意。
あとは天板を置けば完成です。
▲アウトドアギアだけで作った“キャンプこたつ”が完成!
天板にはコールマンの「ナチュラルウッドロールテーブル(65)」(1万1800円)の天板部分を使いました。これならコンパクトに運べる!
▲ギリギリだけどなんとか入った!
ちなみに今回は、「ナチュラルウッドロールテーブル(65)」の収納袋に、「マルチ フォールディング テーブル」一式と天板をまとめて入れました。実は「マルチ フォールディング テーブル」の収納袋にはギリギリ入らずで…。でもひとつにまとめられてよかった。
■はたしてホットカーペットは使えるのか
でもこたつの熱源はどうするの? と思われたかもしれません。そのための秘密兵器がこれ! ポータブル電源です。
▲アンカーの「Anker PowerHouse」(4万9800円)。434Wh(約1万2000mAh)の大容量
このポータブル電源、DC(コンセント)の出力は12W(電圧)=10A(電流)。W(電力)に換算すると120Wです。ん、120W? これはヤバいか? 多くのホットカーペットが必要とする電力は200~400W。厳しいかも…。
さっそくつなげてスイッチオン…………
ですよねー。うんともすんとも言いません。やっぱり無理でした…。やはり熱系家電は消費電力が大きいのでポータブル電源には向かないですね。おそらく50W前後の電力で使える電気毛布がよかったかもしれません。もしくは湯たんぽ。まぁでもホットカーペットを敷いたことで、下は銀マット+ホットカーペット+ラグでふかふかに。地面からの底冷えもシャットアウトしてくれるので、熱源がなくても実は結構暖かかったりするんです。これはうれしい誤算でした。
ということで、こたつに入って鍋タイム! 冬はやっぱり鍋でしょ!
▲この日のディナーはカレー鍋!
* * *
想像以上に快適だった“キャンプこたつ”。いっそここで寝てもいいんじゃね? と思ったのですが、モンベルの「マルチ フォールディング テーブル」は“座”にするとフレームが下に飛び出すので、足を伸ばすことはできません。でも、こたつで寝ると風邪引くって言うし、冬キャンプでこたつで寝るなんてそれこそ生死に関わるかも。ということで、ちゃんとシュラフで寝ました。
最近は、こたつを使う家が減ったような気がします。でも“こたつで鍋”って昭和感があって楽しいものですよ。と令和に言っちゃいますが(笑)。「キャンプ こたつ」で検索するとベテランキャンパーさんたちのアイデアあふれるこたつがたくさん出てきます。それらも参考にしつつ、自分だけの冬キャンプを楽しんでみませんか?
▲おいっ、最後のソーセージ取るなよ!
(取材・文/円道秀和<&GP> 写真/下城英悟)
- Original:https://www.goodspress.jp/reports/272751/
- Source:&GP
- Author:&GP
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