UPSの次世代配達用ドローンは時速240キロで飛行! 独ドローン会社と共同開発へ

貨物運送会社大手UPSの子会社でドローン配達専門のUPS Flight Forward(UPSFF)は、ドイツのドローンメーカーWingcopterと次世代の配達用ドローンを共同開発すると発表した。

共同開発といってもWingcopterはすでに、垂直離着陸タイプで、時速240キロで飛行できるというかなりパワフルなドローンを手掛けている。米連邦航空局(FAA)の承認を得て米国内外でのUPSの配達に活用される見込みだ。

・ドローン配達専門の会社

UPSFFは昨年FAAからドローン配達会社としての認可を得ている。ただ、現状行っているドローン配達の荷物は比較的小型で、医薬品などが中心となっている。

一方で、Wingcopterとの提携のもとに導入を想定しているドローンはUPSFFが現在使用しているものより大型で、飛行能力も上回っている。

・航続距離は120キロ

Wingcopterのドローンは、垂直に離陸して一定の高度に達すると、ローターが傾いて水平飛行に切り替わる。そして目的地の上空に到達すると垂直に高度を下げ着陸する。

この電動ティルトローターにより最大速度は時速240キロにも達する。ローターは特許を取得済みという。また、航続距離は120キロと、従来の配達用ドローンに比べるとはるかに長く、時速70キロの強風の中でも飛行できる能力を持つ。

Wingcopterのドローンはすでに、北海にある島にインシュリンを運んだり、バヌアツでワクチンをヘルスセンターに届けたりといった実績があり、その能力は証明済みだ。

今回のUPSFFとの提携では、大型の荷物配達用に次世代を開発するのに加え、FAAの承認取得が大きな課題となる。承認が下りればUPSFFはWingcopterのドローンを米国内外での配達に使用する計画だ。

UPS

Wingcopter

(文・Mizoguchi)


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