新型コロナでもiPhone12は今秋登場か~アナリストがリリース延期予測を一蹴

iPhone12pro concept svetapple display
 
開発の遅れや景気の先行き不透明感からiPhone12の発売が当初よりも遅れるのではないかとの見方が主流を占めていますが、一部には依然として今秋にリリースされるとの見方を崩さないアナリストも存在します。

3~4年かけて開発に取り組んでいる

Loup Venturesでアナリストを務めるジーン・ミュンスター氏は投資家向けのレポートで、新型コロナウイルスの影響でiPhone12の発売に遅れが生じるとする見方について疑問を呈しました。iPhoneは1年で構想から発売まで漕ぎ着けるのではなく、3年~4年かけて開発しているため大きな影響はない、というのがミュンスター氏の指摘です。
 
かつてAppleでハードウェア技術を担当をするジョニー・スルージ副社長は、エンジニアやデザイナーは数年先のiPhoneを視野に入れて仕事に取り組んでいるとインタビューで答えたことがあります。「これが意味するのは、その年の3月末にはiPhoneのデザインやサプライチェーンとの計画の大半は完了しているということだ」とミュンスター氏はレポートで述べ、計画が大きく変更される可能性は低いとしました。
 
もし事実であれば、iPhone12は最終デザインも確定していないとする見方とは大きく対立することになります。
 
思えばiPhone Xのリリース前にも、指紋認証センサーの埋め込みを土壇場で諦め、仕方なく顔認証に切り替えたとする噂が出回りましたが、のちにApple役員が「(直前で計画を変えるような)時間はなかった」と否定したことがあります。

Appleを過小評価するなかれ

Nikkei Asian Reviewは「サプライチェーンの制約を別にすれば、Appleが懸念しているのは、現況が消費者のスマートフォン・アップグレード需要を著しく押し下げる可能性についてだ」とし、Appleが初の5G対応となるiPhone12を成功させるべくリリースを遅らせるだろうとの予測していますが、ジーン・ミュンスター氏はこうした景気減退懸念による発売延期説についても懐疑的です。
 
レポートでミュンスター氏は「Appleが十年スパンでビジネスを計画していることに留意すべきだ。数年スパンではない」と述べ、他社との競争で優位に立つための長期的戦略を過小評価すべきではないと強調しました。
 
また、新型コロナウイルスや経済危機、iPhoneの需要減といった不測の事態もカバーできるだけの潤沢な資産こそがAppleの強みだとも述べ、外在的要因で同社は一喜一憂しないとも指摘しました。
 
なお、Bloombergも「2020年秋の発売に向けて予定どおり開発が進められている」とし、ミュンスター氏と同様の見方を下しています。
 
 
 
Source:Loup Ventures via AppleInsider,Nikkei Asian Review
(kihachi)


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