マダイ丸ごと1匹使って炊飯器で極上の「鯛めし」を作る方法【宅飲み家電♯01】

釣った魚や購入した魚を、ナイスな家電で絶品料理にして、自宅でうまい酒のアテにして楽しめれば最高ですよね。今回は春の産卵シーズンを控えて、上品な脂がのった真鯛(マダイ)を、炊飯器でカンタンかつ美味い「鯛めし」にします。

日本酒や焼酎にも合うので「宅飲み」目的で夜な夜なたくさん作っても、おにぎりにして冷凍しておけば翌日以降も楽しめるから、家族まで喜んでくれるという簡単&激ウマなレシピの紹介です。

■釣った天然のマダイは、最高にうまい!

さて、そんなマダイですが、タイラバで釣れるのは25cmから90cmまで幅があり、もっとも味が良く市場価値が高いのが、30cmから40cmほどのサイズと言われます。特に春の産卵期に近いメスの個体は、ピンクがより鮮やかになり「桜鯛」とも呼ばれ、味わいも格別です。

で、25cmくらいの小鯛が釣れたり手に入ったりしたら、迷わず「鯛めし」にしちゃいましょう。丁寧に下処理して、炊飯器を使えば、蒸された柔らかい白身と、骨身から出たダシの旨味が染み込んだ白米、醤油と酒だけの味付けがあわさり、絶品料理が出来上がります。

宅飲みの締めの一品……どころか、日本酒がピタリとマッチする、立派なアテにもなりますよ。

■炊飯器で鯛めしづくりの重要ポイント

鯛が一匹ドーンと入った、炊飯器鯛めしは、写真映えもしますし、家族も大喜びすること間違いなしです。ただし、ネットのレシピ通りにやってもうまくいかないことが多々あります。筆者もそうでした。より美味しく作るにはちょっとしたコツが必要なんです。

そのポイントは3つ。

・丁寧にタイを下処理する。特に鱗(ウロコ)ね!
・炊飯器に入れる前に軽く焼く。焦がすと苦くなるよ!
・炊飯器から鯛を取り出して丁寧に解体し、混ぜご飯風にする。混ぜるのは身だけな!

というわけで、だいたい月一ペースで鯛飯を作り続けて10年くらいの筆者が、炊飯器で、極上鯛飯をカンタンに作るための方法をご紹介します!

■炊飯器で作る極上鯛めしレシピ!

<使用した炊飯器>
パナソニック
「スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 Wおどり炊き SR-VSX109」
実勢価格:5万5000円前後

▲パナソニック炊飯器の最高峰モデル。大火力おどり炊きと可変圧力おどり炊きの2つの炊き技で、2種類の「おどり炊き」で対流を変化させながら炊飯することで、一粒一粒にムラなく熱を均一にいき渡らせます。合わせて、「加圧追い炊きplus」の機能で、表面のハリを残し米粒を大きく炊き上げられます。

▲今回の鯛めしの場合、「銀シャリ」モード+「ふつう」で炊飯。甘みともちもち感のある仕上がりとなりました!

<材料>
・鯛/25cm前後のもの(大きい場合は下処理後解体して入れればOK)
・米(3合)
・うすくち醤油(大さじ3)
・酒(大さじ3)
・昆布(5cmほどに割って3~4枚)

<つくり方>
(1)ウロコを取る。ひたすら丁寧に取る!

▲写真の「カンナ型ウロコ取り」はウロコが飛び散らず、ガサッと取れるのでおすすめ。お腹と背中、顔まわりの細かいところは裏側の小さいカンナでやるときれいに取れます

(2)腹を開き内臓とエラを取り、水で洗い流す。

▲エラがあご&背骨と繋がっている部分を2カ所切り、お尻側に引き抜くと、エラと内臓が繋がって一気に取れます。また内臓の中でも、緑色をした胆嚢(通称:苦玉)は潰さないように。身がめちゃくちゃ苦くなりますのでご注意! おなかの包丁は浅めに入れましょう

(3)キッチンペーパーで水気を取り、バットに置いて竹ぐしで片面20箇所ほど、両面に穴を開ける。

▲この後の工程で塩分をほどよく浸透させるためとも、炊いた時に旨味が出やすくするためです

(4)鯛全体に塩を多めに振り、15分ほど置く。余分な水分や臭みを出す。

▲塩を振ったら、揚げ物用の網のついたバットなどに置いておきましょう

(5)まな板へ置いた鯛にキッチンペーパーをかぶせ、その上から熱湯をかけて両面とも湯引きする。そのあと氷を入れたボウルに入れて、細部のウロコを手で触りながら落とす

▲塩を流し臭みをとることと、顔まわりなどに残った細かいウロコを取るためです。お湯をかけるとウロコが立って取れやすくなります。こうすることで、食べた時に口の中で不快なウロコがなくなるので、丁寧に作業しましょう

(6)魚焼きグリルを使い、弱火で片面7-8分ほど焼く。軽くボディに焼き目が付くくらいが目安。

▲強く焦がすと、鯛めしに苦みがうつるので、焼きは弱火で慎重に。特に尾が焦げやすいので、尾だけアルミホイルを巻いて焼きます

(7)事前に洗ってザルにあげ30分吸水させた米を、お釜にセットする。

(8)お釜に、一度3合目盛まで水をいれ、その後90mlを測って減らす。

このあと入れる調味料分の水分を減らすと、炊いた米が水っぽくならず仕上がりがシャッキリします。

(9)うすくち醤油、酒を加え、昆布をちらし、その上に鯛をのせる。

(10)炊きあがったら、鯛と昆布を別皿にうつし、ご飯を軽くまぜ、蒸らす。

(11)蒸らしている間に、取り出した鯛の身を、丁寧にほぐす

▲小骨が硬く、口に刺さると痛いので、小骨も取り残さないように。お箸と清潔にした指を使い、丁寧に身だけを取り出します

(12)骨を取り、ほぐした鯛の白身を炊飯器に戻し、混ぜ込む。

(13)出来上がり!

お椀に盛ったら完成。炊き立てには、お好みでわさびを添えましょう。相性抜群です。

■お米に合う日本酒を添えて極上の晩酌を

ごはんには、米で作られたお酒がよくマッチします。日本酒か、焼酎なら米でできた球磨焼酎(「鳥飼」など)のようなお酒ですね。今回は「風露天青 特別本醸造」でいただきました。地元の湘南に残る、最後の蔵元・熊澤酒造が手掛ける日本酒です。

がっしりした旨味ながら、辛口ですっきりとしたキレの良い飲み口が特徴で、鯛めしの旨味からくる持つ余韻とうまく同調します。ちなみに材料で使う<大さじ3の酒>も同じ日本酒を使うと、より酒肴としての相性が良くなりますよ。

炊飯器で炊いたごはんは、そのまま保温モードにして入れっぱなしにしてしまいがちですが、鯛めしの場合は、最初に食べたあと、すべて取り出して冷凍保存をおすすめします。翌日まで長時間炊飯器に入れっぱなしですと、やや魚臭さが出てきちゃうのと、炊き立てのおいしさをキープできなくなるからです。そんなときはおにぎりにして、冷凍保存がおすすめです。

また、パナソニックから新製品の「SR-VSX100」が6月に出るとのこと。炊き込みご飯がさらに美味しくなる機能付きなので、こうした家電もぜひ活用したいですね。

>> パナソニック「スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 
Wおどり炊きSR-VSX109」

 

(取材・文/ナオ・サクライ)

<プロフィール>
子供の頃、九州で、渓流から海まで、さまざまな釣りを経験したのち上京。学生時代から東京湾奥のシーバス釣りにハマったのを皮切りに、ありとあらゆる海のルアー釣りへとのめり込み、離島のショアGTや怪魚釣りなど、エクストリームな釣りを経験。今は家族や友人への食料提供を兼ね、東京湾の美味しい魚を船釣りで追いかける。現在のメインの釣りモノは、タイラバで釣るマダイ。


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