地球への衝突もうわさされている小惑星「1998 OR2」について、NASA Science Liveで見解が示された。これによれば、同小惑星は4月29日に地球にもっとも近づくが、それでも月までの約16倍の距離(約630万km)離れているという。
銀河系のサイズからすればニアミスともとれる距離だが、イメージしていたよりも遠くてホッとした方もおられることだろう。NASA Science Liveでは、NASAの専門家が地球の脅威となる小惑星に対する取り組みを説明してくれている。
・直径約2.8kmの小惑星
1998 OR2はその名の通り、1998年に発見された小惑星で、20年以上もNASAを中心に観測が続けられてきた。
NASAは世界中の天文台などと協力して、地球に近づく小惑星を日々検出している。地球に接近する可能性のある140m以上の小惑星は、90%以上の確率で見つけることができるようで、年間2000個以上の候補が発見されているという。
CNEOSのWebサイトにて、一覧が確認できて、思ったよりもたくさんの小惑星が毎日接近していることに驚く。直径が数メートル~数十メートルのものがほとんどなのに対して、今回の1998 OR2は直径約2.8kmと巨大なことがわかっている。
・軌道のシミュレーターでは地球の間近に
一覧の小惑星名をクリックすると、軌道のシミュレーターが見られ、地球と1998 OR2はラベルが重なるほど接近している。ところで、今回の接近は大丈夫だとお墨付きを得たわけだが、将来的に地球の脅威となるような小惑星が発見されないとも限らない。
そのときに備えた開発も進めているようで、2022年の9月に接近する小惑星「DIDYNOS」で試される。「キネティック・インパクター」と呼ばれる手法で、小惑星を周回する月に宇宙船を衝突させ、その影響を見るとのこと。
万が一脅威となる小惑星が発見されても、衝突までには時間が与えられるのが救いといえるだろう。
- Original:https://techable.jp/archives/122955
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:YamadaYoji
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