米政府、IntelとTSMCに米国での製造を要請

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米トランプ政権が、大手チップメーカーのIntelTSMCとの間で、米国内へのチップ製造工場建設に向けて協議していると報じられています。新型コロナウイルスで浮き彫りになった中国集中のリスク回避に加え、安全保障上の理由もあります。

新型コロナで浮き彫りになった中国集中のリスク

IntelTSMCが、アメリカ国内での製造に向けて米商務省や国防総省との協議を進めている、とThe Wall Street Journalが報じています。
 
トランプ政権が両社に米国内での製造を働きかける理由としては、新型コロナウイルスの感染拡大で製造拠点が中国に集中していることのリスクが浮き彫りになったのに加えて、戦闘機や人工衛星などに搭載される半導体製品の機密情報の流出を回避したい狙いがあります。
 
両社とも、米国内への工場設置に前向きに検討しているものの、具体的な計画については未定のようです。
 
また、米政権側には、テキサス州オースティンに製造工場を持つSamsungの生産能力拡大を支援する計画もあると伝えられています。

1月には米国進出に否定的だったTSMC

TSMCは世界最大の半導体製造企業であり、iPhoneのAシリーズプロセッサを独占供給しているほか、Qualcomm、Nvidia、Broadcom、Advanced Micro Devices(AMD)などの米企業からも製造を請け負っています。
 
同社は2020年1月の時点では、米政府から米国内での製造を求められたのに対し「短期的にその計画はない」と否定していましたが、現在は米国内を含む幅広い選択肢を検討している模様です。

Apple主要サプライヤーに脱中国の動き

先日は、Appleが、iPhoneなどの筐体を製造する主要サプライヤーCatcher Technologyに対し、生産拠点を中国から東南アジアに移すことを求めているとの報道がありました。
 
Foxconnなどの主要サプライヤーは、すでにインドや東南アジアへの移転を進めており、今後も脱中国の動きが進む可能性があります。
 
 
Source:The Wall Street Journal
(hato)


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