データが流動化するハイブリッドクラウドでセキュリティを確立するOpen Ravenがステルスを終えて資金調達へ

Open Ravenは、ロサンゼルスのセキュリティスタートアップで、創業者はCrowdStrikeやSourceClearなどにいたサイバーセキュリティのベテランたちだ。同社は今日(米国時間6/15)1500万ドルの資金調達を完了したが、それは同社がステルスを脱してわずか4か月後、しかもパンデミックの真っ只中だ。

同社にはすでに、エンタープライズソフトウェアとサイバーセキュリティに強い優れた投資家たちがバックについている。それらは、Upfront Ventures、Goldman Sachsの情報リスクのトップPhil Venables氏、RSAの元チーフストラテジーオフィサーNiloofar Razi Howe氏、そしてサイバーセキュリティ企業Signal Sciencesなどだ。SignalのCEO、Andrew Peterson氏は、生まれも育ちもロサンゼルスだ。

今回同社は、この豪華な顔ぶれにさらに、Kleiner Perkinsの新たな資本とサイバーセキュリティの分野に詳しい専門的能力が加わった。KPの中でも、とくにこの分野に強いパートナーはTed Schlein氏とBucky Moore氏で、Moore氏は同社の取締役会に座った。

調査会社Gartner Inc.のデータによると、今から2年後にはデータベースの大半がクラウドプラットホームからアクセスされる。投資家たちがOpen Ravenのポテンシャルに確信を持っているのも、まさにそのためだ。

そうなるとデータベースは、複数のサービスプロバイダーのクラウドプラットホーム上にあることになり、いろんなユーザーがアクセスするから、セキュリティもデータの追跡も難しくなる。データが複数のサービスにまたがる流動性を持つと、既存のセキュリティツールでは対応できない。このような状況をOpen Ravenは「データのスプロール」と呼び、構成ミスが起こりやすく、それがセキュリティの最大の脅威になる。本誌TechCrunchの親会社であるVerisonにも、そんな研究報告がある

前述のBucky Moore氏は、声明で次のように述べている: 「今日のデータセキュリティの問題は、前世代のセキュリティプロダクトの開発動機となった歴史的な課題とはまったく似ても似つかぬものである」。

Open Ravenは、CrowdStrikeの元チーフプロダクトオフィサーDave Cole氏と、オープンソースのコードモニタリングサービスSourceClearを創業したMark Curphey氏が共同創業者だ。Open Ravenには、企業の内外におけるデータの移動を監視し、計量し、管理するツールがある。

COVID-19のパンデミックで在宅ワークが特殊でなくふつうになってしまった昨今では、コンピューティングのメインの環境も会社ではなくクラウドになり、データは中央集権的なネットワークの外にある大量のデータポイントにますます多く移動している。

Cole氏は、Open Ravenがステルスを終えたとき、ロサンゼルスのニューズレターdot.laでこう語っている: 「セキュリティ侵犯の多くは、企業がデータに対するコントロールを失い、どこに何があるのかわからなくなり、結果的にネット上に露呈してしまったことの、数多くある例の一部にすぎない。会社の担当者などがそれを見つける前に、ハッカーたちが見つけてしまうのだ」。

Open Ravenの無料バージョンは、ネットワークの計画的な構成を支援し、データの移動を視覚化する。その中核的機能はApache 2.0のライセンスで無料で利用できる。有料バージョンではもちろん、もっと多機能のサービスになる。

Cole氏は声明でこう述べている: 「物理的なデータセンターからクラウドに移行すると、データの所在や保存状態が急速に変化するようになる。それにより、既存の解のないさまざまな問題が噴出してくる」。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa


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