Googleが自社サービスのwear OSに先駆けて、ライバルのAppleによるwatchOS向けの「YouTube Music」アプリをリリースしたことが話題を呼んでいます。
存在感増したいYouTube Music
Google Play Musicがサービス終了したこともあり、Googleは現在、音楽ストリーミングサービス「YouTube Music」のアピールに余念がありません。音楽ストリーミングとしてのみならず、YouTubeとの連携ができるのも特徴です。
しかし、競合するSpotifyやApple Musicに比べると、シェアで大きく負けているのも事実です。2019年第4四半期(10月〜12月)の時点で、Spotifyが1億1,300万人(2019年9月時点)、Apple Musicが6,000万人(2019年6月時点)の有料会員数を抱えているのに対し、YouTube MusicはYouTube Premiumと合わせても200万人ほどに留まっています。
そんなYouTube Musicの存在感を少しでも増すべく、Apple WatchのwatchOS向けのアプリが10月15日にリリースされました。YouTube Music Premiumに加入していれば、スマートフォン向けのアプリ同様に、プレイリストから音楽再生がバックグラウンドで可能です。
自社OSよりもApple Watchを優先
ところが興味深いことに、YouTube Musicのスマートウォッチ向けアプリは、執筆時点(10月24日)でApple Watchを対象としてしか配信されていません。つまり、他ならぬGoogle自身が手掛けるwear OSを搭載したスマートウォッチ(旧Android Wear)向けのリリースはまだなのです。
自社OSよりもライバル製品のApple Watch向けの配信を優先する理由は明白でしょう。2020年第1四半期(1月〜3月)のスマートウォッチベンダー別シェアでは、首位のAppleが54.4%、2位のSamsungが14.9%、3位のGarminが7.0%を占めている一方、Googleの姿はどこにも見当たりません(正確には22.6%を占める「その他(other)」の中に含まれています)。
この厳しい状況を踏まえると、今回のwatchOS向けアプリリリースは、音楽ストリーミングサービスでもApple Musicに負け、スマートウォッチでもApple Watchに負けたGoogleが、敗北を受け入れた瞬間なのかも知れません。
Source:ExtremeTech,9to5Google,Strategy Analytics,YouTube
(kihachi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-323969/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania
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