キャッシュレス決済にはスマホやカードを使うのが一般的だが、将来的には指で触れるだけで済む可能性がある。パデュー大学の研究者は、指先で触れることでデータを送信する技術を開発した。同技術では、スマホやカードのデータ通信媒介として人体を利用する。
テストで用いたプロトタイプでは送金こそ行わなかったようだが、指で触れてのデータ送信に成功した。
人体をデータ通信網にする
この技術では、スマホやウェアラブルデバイス、埋め込み型デバイスからのデータの通信網を人体に確立。表面に触れるだけでデータを送信できるようにする。
デジタル信号に依存する同技術を認証システムで用いれば、スマホが覚えている生体情報も必要ないため、例えば他人のスマホからアプリのマイアカウントにログインすることもできるとのこと。
Bluetooth信号を体内に閉じ込めてセキュアに
Bluetooth信号を体外に放出しタッチレスで通信する技術もあるが、第三者に傍受されるリスクがある。そこで今回開発の技術では、通常のBluetooth通信で用いるものよりも低周波数の信号を利用。信号を体内に閉じ込めて、表面に触れることで機能するようにしている。
わずか1cmであっても、受信デバイスから指が浮いていればデータが送信されることはない。これにより、第三者にクレジットカード情報を盗まれる心配がなくなる。
研究者がデータ送信元のウォッチ型デバイスと、ライトの点灯でデータ受信を示すデバイスを使ってテストしたところ、直接触れた表面のみでライトが点灯し、データが送信できたことおよび離れた位置にデータが漏れていないことが確認できた。
同技術が実用化されれば、スマホを取り出さなくても安全に決済が完結できるようになりそうだ。
参照元:Tech makes it possible to digitally communicate through human touch/ Purdue University
- Original:https://techable.jp/archives/144163
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:YamadaYoji
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